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生涯年収2億は無理?サラリーマンが達成するためのポイントを解説

生涯年収とは一生のうちに働いて稼ぐ賃金の合計のことです。

生涯年収は雇用形態や会社の規模・学歴・性別などさまざまな要因によって変動します。

「生涯年収2億円」とよく聞きますが、2億なんて無理と感じている人もいるでしょう。

しかし、生涯年収2億円は決して達成困難な額ではありません。

正社員で勤め、キャリアアップを目的とした転職なども検討すると達成しやすくなるでしょう。

今回は、サラリーマンが生涯年収2億を達成するためのポイントを解説します。

生涯年収2億円の人の年金額はいくらになるかも解説していますので、参考にしてください。

【結論】生涯年収2億は無理ではない

結論から言うと、生涯年収2億円を達成できる人は少なからずいるといえます。

高校卒男性の生涯年収は2億円程度というデータがあります。

(参考:ユースフル労働統計

特に男性は、学校卒業から正社員で働き続ければ生涯年収2億円を達成できるでしょう。

性別・学歴別の生涯年収は以下の通りです。

※退職金は含まない。また、平均的に転職はするものの失業など非労働力化することはないとする

男性女性
大学卒2億5,000万円2億円
高校卒2億円1億5,000万円

(参考:ユースフル労働統計をもとに筆者作成)

男性は、キャリアが中断される機会はあまりないため、コツコツと働くことができれば生涯年収2億円は達成可能な範囲です。

しかし、生涯年収の額は男女で大きく差があります。

女性の場合には、出産・育児を機に時短勤務をしたり雇用形態をパートに切り替えたり、場合によっては退職したりするケースもありキャリアが中断されやすいことが要因です。

そのため、女性が生涯年収2億円を達成することは難しい可能性があります。

大卒男性サラリーマンの平均的な生涯年収は2億5,000万円

前述の表にある通り、大学を卒業した男性が60歳まで正社員でフルタイム勤務を続けた場合、退職金を含めない生涯年収の平均は2億5,000万円です。

男性の場合、学校卒業後は定年まで働くことが多いと推定できるため、現実的な数字であるといえます。

転職をしたとしても切れ目なく職に就くことができていれば、大きく生涯年収が下がることはないでしょう。

さらに、近年は定年年齢を引き上げたり定年後の再雇用制度を整備している会社も増え、長く働ける環境が整っています。

そのため、就労する期間が長ければ長いほど生涯年収も増えていくでしょう。

生涯年収2億に到達するには?

生涯年収が2億円に到達する人の働き方には特徴があります。

次に、生涯年収2億円を達成するためのポイントを1つずつ解説します。

正社員で働く

生涯年収2億円を達成するには、正社員として働くことが重要です。

国税庁の「令和5年民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した正社員の平均給与は、男性は594万円、女性は413万円です。

一方、正社員以外の平均給与は男性が269万円、女性は169万円と、雇用形態によって年収に大きな差があることがわかります。

生涯年収2億を達成するなら正社員で働くことが大前提だと言えるでしょう。

長く働く

働く期間が長ければ長いほど、生涯年収は高くなります。

定年後、退職金を受け取ったあとも就労を続けると、生涯年収は高くなるでしょう。

実際、60 歳経過時点で定年をむかえ、その後平均的な引退年齢まで非正社員で働き続けた場合の生涯賃金は、男性は高校卒で2億6,000万円、大学卒では3億2,000万円になるというデータがあります。

(参考:ユースフル労働統計

女性は、高校卒で1億9,000万円、大学卒で2億5,000万円です。

学歴・性別・就労期間で比較してみましょう。

60歳で退職60歳で定年後も非正規で働く
男性女性男性女性
大学卒2億5,000万円2億円3億2,000万円2億5,000万円
高校卒2億円1億5,000万円2億6,000万円1億9,000万円

(参考:ユースフル労働統計 データをもとに筆者作成)

男女ともに、定年後も就労し続けると生涯年収が大幅に上がることがわかりました。

規模の大きい会社に務める

生涯年収2億円を達成するには、勤める会社の規模が大きいほうが有利といえるでしょう。

会社の規模が大きい方が待遇も良く賃金が高い傾向があるため、生涯年収も高くなると推定できます。

例えば大学卒の男性の場合、勤める会社の企業規模が1,000人以上なら生涯年収が2億9,000万円にまで達するのに対し、企業規模が10〜99人の会社に勤める人は2億円というデータが示されています。

同じ学歴・雇用形態・就労期間であっても勤める会社の規模によって生涯年収に9,000万円もの開きがあり、この差はとても大きいといえるでしょう。

できる限り規模が大きい会社で長く勤めることが生涯年収2億円を達成する鍵です。

大学は卒業した方がよい

先の章で比較してきた通り、大学卒と高校卒では生涯年収に違いがあることがわかります。

学歴が高まるにつれて就業年数は短くなるものの賃金水準は高くなるため、結果として生涯年収が高くなるといえます。

中学卒<高校卒<大学・大学院卒と賃金水準が高くなることが一般的で、学歴が高い方が待遇も優遇される傾向があることが現実です。

キャリアアップを目的とした転職を検討する

キャリアアップを目的とした転職をすることも、生涯年収を上げる方法として有効です。

前職の経験を活かして新しいフィールドで挑戦したり独立したりすると年収が上がることがあるため、チャンスがあれば転職を検討するとよいでしょう。

今後は、年功序列ではなく実力・成果主義で待遇が向上していくことが主流になるでしょう。

スキルアップに励み、経験値を積むことで生涯年収も上がりやすくなると考えられます。

生涯年収に良い影響があるのはあくまでキャリアアップ目的の転職であることが前提です。

簡単にすぐ転職を考えることが良いわけではないことに注意してください。

生涯年収2億の人の年金はいくら?

生涯年収2億円の人は年間190万円程度の年金がもらえる可能性があります。

計算が煩雑になるため、今回は以下のように条件を仮定しました。

・大学卒で23歳~60歳までの37年(444ヶ月)間働く

・平成15年4月以降に厚生年金に加入

・国民年金は満額納めた(年額81万6,000円)

(参考:日本年金機構 令和6年度)

まず、厚生年金の報酬比例部分の年額を計算します。

平成15年4月以降の加入期間の場合の厚生年金年額は、以下の計算式で算出できます。

厚生年金年額(報酬比例部分)=
平均標準報酬額×5.481/1,000×平成15年4月以降の加入期間の月数

生涯年収2億円の場合の平均標準報酬月額は以下の通りです。

平均標準報酬額=2億円÷444ヶ月≒45万円

厚生年金額は

45万円×5.481/1,000×444ヶ月≒109万5,000円

よって、

年間の年金受給額=厚生年金109万5,000円+国民年金81万6,000円=191万1,000円

まとめ:生涯年収2億は無理ではない!正社員で長く働きつづけることが重要。キャリアップ目的の転職も検討しよう

生涯年収2億円を達成することは無理なことではありません。

男性の平均的な生涯年収は大学卒なら2億5,000万円、高校卒なら2億円です。

生涯年収には男女差があり、女性は男性より少ない傾向があります。

生涯年収を上げるには、①正社員で働くこと②長く働くこと③企業規模の大きな会社に勤めること➃大学を卒業することがポイントです。

また、チャンスがあればキャリアアップ目的の転職を行うと、より生涯年収が高くなる可能性があるでしょう。

さまざまな経験を積んで新しいことにチャレンジしていきましょう。

ライター名:FP2級・AFP保有ライターchaky

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マネーリテラシー編集部

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