配偶者の言われるがままに義親との同居を始めたあなた、日々の生活にストレスを感じていませんか?人間はストレスを感じると、身体・心・行動にあらゆる変化が起こります。
筆者は男で、結婚してマスオさん状態(妻の実家に婿入りをせず同居)の10年目で離婚をしました。
当時を振り返ってみると、同居のストレスで以下のような変化が起こりました。
- 頭痛や肩こりがひどくなった
- いつも何かに追われている
- 身だしなみに無頓着になった
もしかすると、あなたの身にもすでに起こっているかもしれません。そこで今回は、筆者独自の同居のストレスチェックシートを作成しました。
ぜひ活用していただき、自分自身をしっかりと観察してストレスとうまく付き合っていってください。
同居のストレスチェックシート(10問)
まずは3ヶ月くらいを振り返りながら、以下のストレスチェックをやってみてください。
期間の違いはありますが、すべて実際に筆者の身に起こった変化を挙げています。
【身体の変化】 【心の変化】 【行動の変化】 |
ストレスチェック結果の見方!チェックの該当数が多いほど深刻
あなたの結果は、どのようになりましたか?
このチェックシートでは、ストレスレベルを5段階に設定しています。該当数が多いほど深刻になっていきます。
チェック数 | 診断結果 |
0 | 心も体も充実しています。この状態を維持して病気を寄せ付けないようにしましょう。 |
1〜3 | 少し疲れが出てきてるようです。今のうちにストレスを発散させて、自分のペースを取り戻しましょう。 |
4〜6 | 疲れが目立ってきています。信頼できる友人やカウンセラーに相談するのも良いでしょう。 |
7〜9 | 体だけでなく心もかなり疲れています。症状が治らない場合は、心療内科を受診してみましょう。 |
10 | 心も体もストレスMAXです。早急に対処しないと取り返しのつかないことになります。 |
それでは、実際に筆者の体験を交えながら、ひとつずつ解説をしていきます。
身体の変化
まずは身体の変化です。
自覚しやすい反面、我慢してひどくならないようにしましょう。
頭痛や肩こりがひどくなった
仕事でPCを扱うことが多いため、同居前から頭痛や肩こりはありました。
しかし、同居後は明らかに頻度が増えました。
出典:おがさわら整骨院
痛みは上図のように、頭の前後や首から肩にかけての広い範囲に及びます。
鎮痛剤やマッサージを試していましたが、だんだんと効かなくなっていきます。
下痢や便秘が続く
胃腸があまり動いていないという感覚がありました。
いつもと違う物を少しでも食べると下痢が3日ほど続き、治ったと安心していると今度は便秘になるといった症状でした。
めまいや耳鳴りがする
めまいには、周囲や自身が回っているように感じる回転性と、ふわふわと浮いているように感じる浮動性があります。
筆者は回転性のめまいで、ある時ベッドに仰向けで横になった瞬間に天井が回転し始めたのでびっくりしました。
耳鳴りはひどくはありませんでしたが、スピーカーのハウリングのようなキーンという音が鳴り響きます。
抜け毛が多くなった
全体的に髪が薄くなってきたため、最初は年齢的な要因だと思っていましたが、頭頂部に500円玉くらいの脱毛部分を発見しました。
その後は後頭部や側頭部にも脱毛がみられ、最終的には5つの円形脱毛症ができました。
出典:フィットクリニック
上図の「軽傷多発型25%未満(上段中央)」のような症状です。
美容師さんに脱毛部分を隠せるようなヘアスタイルにしてもらったり、外出時は帽子が欠かせなくなったりと、必死に隠していました。
心の変化
自分自身では変化がわかりづらいため、周りの人に指摘されて気づくことがあります。
何かに追われてる気がする
あれもこれもしなければと、常に追われている感覚になります。
簡単なことを必要以上に難しく考えたり、起こってもいないことで不安になったりしていました。
急に涙が出てくる
筆者は、帰宅する際に家が近づくにつれて涙が出る状態でした。
仕事が繁忙期の時期によく症状が出ていたため、キャパオーバーになっていたと考えられます。
無気力になる
何かに追われてる時もあれば、反対に無気力になる時もありました。
まさに下記のイラストのような雰囲気です。
何もやる気が起きなくなり、重要なことも後回しになっていました。
行動の変化
周囲の人に気づかれやすいですが、本人は無意識に行っている場合が多くあります。
外出が多くなる
義親と同じ空間にいるのが苦痛で、自然と外出が多くなります。
筆者は仕事が早く終わった日であっても、どこかで時間を潰して帰宅することが多くなりました。
部屋に引きこもる
休日は部屋に引きこもることもありました。
行動だけを見ると、前項の「外出が多くなる」とは真逆になりますが、義親と顔を合わせないという考え方は同じです。
身だしなみに無頓着になる
服装や見た目に無頓着になります。
元々はファッションが好きでいろいろな服を買ったり、ヘアスタイルを整えたりと見た目を気にしていました。
しかし、パジャマに一枚羽織って出掛けるなど、コーディネートを考えることが億劫になりました。周囲からの指摘で認識することができたため、この時期は相当疲れていたと思われます。
定期的な同居のストレスチェックの必要性
ストレスチェックは、1回だけでなく定期的に行っていきましょう。
その理由を解説していきます。
専門家への相談のタイミングがわかる
同居の期間が長くなると、やはりストレスチェックの該当数が徐々に増えていきます。そして、その数に応じて専門家に相談するタイミングが見えてきます。
また、どの専門家にお願いするかの基準にも使えるでしょう。では、専門家の種類を見ていきます。
カウンセリング
周囲に悩みを相談することができず、一人で抱え込むタイプの方はカウンセリングを受けることをおすすめします。
カウンセラーがじっくりと話を聞いてくれて、問題を整理したり解決方法を教えてくれたりと相談者を安心させてくれるでしょう。
病気を治療するわけではないため、薬を使うことはありません。そのため、カウンセリングは保険適用外となっています。
心療内科
同居の悩みを抱え日常生活に支障をきたす症状が出ている場合は、心療内科を検討すると良いでしょう。
初診は1時間以上掛かることもありますが、再診は10分程度で終わります。医師が診察をして治療によっては薬を使うため、保険が適用されます。
カウンセリングと心療内科の違いは、下記をご覧ください。
出典:WeMeet
弁護士
ストレスチェックの該当数がMAX、または自分ではどうすることもできない場合は、感情を入れずに法的に原因を取り払う方が良いでしょう。
そのような時は弁護士です。
筆者は、当初は知り合いから司法書士を紹介されました。
その後、事案的に弁護士の方が良いだろうということになり、司法書士の先生が弁護士を紹介してくれました。
また、弁護士や司法書士と似ている職種に行政書士がありますが、違いは以下の通りです。
出典:福岡県弁護士会
こうして見ると、弁護士はできる範囲がかなり広いことがわかります。筆者の主観ですが、弁護士は最強です。
同居を解消する材料になる
配偶者に「同居を解消したい」とだけ伝えると、ほとんどの場合において相手にしてくれないと思われます。
しかし、生活に支障が出ていることを伝えると、気持ちをわかってくれるかもしれません。
また、カウンセリングや心療内科への相談を考えているとなれば、普段から気に掛けてくれるようになるでしょう。
ただし、弁護士への相談の場合は、配偶者を含め誰にも言わないことをおすすめします。
やはり配偶者が身構えてしまうため、感情を入れずにあくまでもたんたんと進めてください。
離婚の決心がつく
ストレスチェックの該当数がかなり増えて、もうどうにもならない状態なら離婚を考えるのも良いでしょう。
下図は離婚経験者1,005人へのアンケートです。
出典:リコ活
離婚後は、半数以上の方が「ストレスが軽減された」と感じています。
しかも、離婚後に辛かったことは「特にない」が1位です。
子供がいる場合は慎重になる必要がありますが、あなたが潰れてしまっては何の意味もありません。
子供はちゃんと大人たちを見ています。最終手段ではありますが、自分を守る選択肢に離婚を入れてみてください。
同居のストレスチェック結果から対処法を見つける
では、ストレスチェックの結果を受けて、どのように対処していけば良いのでしょうか。
見ざる言わざる聞かざる
同居が始まった頃は、配偶者も交えて「お互い何でも言い合って協力していこうね」なんて雰囲気に包まれます。
しかし、時間の経過と共に雲行きが怪しくなっていきます。
そこで「見ざる言わざる聞かざる」が有効になってくるわけですが、これはもう「軽い無視」と言っても良いでしょう。
右から左に受け流す作業を機械的にやっていきます。人によっては、同居を仕事と割り切る方がうまくいくのかもしれません。
それでも無関心はダメ
とは言っても、やはり一緒に暮らしてる以上は無関心ではいられません。
義親が何時に起きて日中は何をしているかなどの生活面だけでなく、心情面にも関心を持ちましょう。
たとえば、何が嫌い?誰と仲が良い?不機嫌になる瞬間は?などの細かい部分を考えていきます。
義親の取扱説明書を作るイメージ
そうすると、だんだんと義親の取扱説明書が出来上がっていくわけです。
少しずつ項目が増えていき、一度書いたところもアップデートをしていきましょう。
また、実際の家電などの取扱説明書にあるような「故障かなと思ったら」の欄を作っておくことも大切です。
義親が急にいつもとは違う行動をとるかもしれません。慌てないようにマニュアル通りに動いていきましょう。
最終的には離婚しかない
あらゆる方法を試しても同居のストレスがなくならない場合は、もう離婚しかありません。
離婚経験者1,005人へのアンケートで、次のような結果が出ています。
出典:リコ活
「離婚前よりも現在の方が幸福度が高い」と答えた方が半数以上の54%となっています。
離婚をマイナスではなく幸福度を上げる手段として捉えると、決して不幸なことではないと筆者は考えます。
「あなたは義親と同居をしていますか?」ストレスチェックはたったこれだけでも良い
冒頭で10問のストレスチェックをやっていただきました。
しかし、本来は「あなたは義親と同居をしていますか?」とシンプルな1問で良いのかもしれません。
なぜなら、下図のような投稿を見つけたからです。
ポストURL:https://x.com/yasuchinchi/status/1356488617607143425
筆者は、この投稿にかなり共感しました。
「同居は災害レベルの心的外傷」
このワードは、決して言い過ぎではないと思います。
まとめ
今回は、同居のストレスチェックの活用法と起こりうるストレスの対処法をご紹介させていただきました。
義親と同居をしてストレスを感じるのは、決してあなたの心が狭いわけではありません。
実親であっても腹の立つことや気が合わないことがあります。
義親であればなおさらです。
やはり、定期的なストレスチェックで自身の状態を把握しておくと、その後の対処がスムーズになります。
つらい気持ちから抜け出す方法は必ず存在します。
ひとりで抱え込まずに、あなたの生活を取り戻せるよう頑張ってください。
関連記事:義両親との同居は離婚率に影響する?疲れた場合のパターン別の対処法を解説
ライター名:千羽隆二(せんばりゅうじ)