本業がありながら副業している方の中には、収入が増えてきたという方もいるでしょう。
その結果、副業を本格的に運営して、法人化や会社設立をしようと考えている方も多いのではないでしょうか?
法人化や会社設立をすることで、節税対策として利用することも可能です。
そこで今回は、副業から法人化や会社設立をするメリットについて4つご紹介していきます。
副業から法人化・会社設立するってどういうこと?やり方とは?
まずは、そもそも副業から法人化や会社設立するってどういうことなのか?という前提とやり方を理解していきましょう。
サラリーマンをしながら副業をしている場合、あくまで個人の範囲内での仕事が精一杯になってしまいますよね。
社員を雇ったり、多額の仕入れをしたりなどの大規模な展開は難しいことが現実です。
そこで、副業を法人化・会社として設立して運営することで、副業レベルの仕事よりも大規模な展開をしやすくなります。
副業から法人化するやり方は簡単で、ひと言でいうと法人として登記をするだけです。
法人化すると、あなた個人ではなく別人格として法人名義で所得や経費を計上することになっていきます。
副業を法人化・会社設立するタイミングや目安
副業から法人化・会社として設立するタイミングの目安は以下の通りです。
- 売り上げ1,000万円以上
- 利益600万円以上
上記のタイミングと売り上げの目安を意識することで、大きな失敗を防げるでしょう。
副業からはじめる場合は、まずは小さくスタートして売上を見込めるようになってから法人化を検討することをおすすめします。
副業から法人化・会社設立するメリット
ここからは、副業から法人化や会社の設立をするメリットを解説していきます。
主なメリットは以下の通りです。
- 経費として計上できる幅が広がる
- 消費税が2年間免除される
- 信用力が高まる
- 給与所得控除が使える
- 家族に給与を支払える
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
▼メリット1:経費として計上できる幅が広がる
1つ目のメリットは、経費として計上できる幅が広がるということです。
副業をしているサラリーマンの場合、売上につながる費用や維持のための健康診断費用を経費にすることはできません。
しかし、会社を設立をすることで、それらを経費として計上できます。
その他にも個人名義でなく法人名義で賃貸することで、自宅を社宅として扱うことも可能です。
このとき、家賃のうち5万円分を会社が補助していることにすると、この5万円を経費で計上とすることもできます。
なお家賃を経費として計上できるのは全額ではなく、利用頻度に応じて変化します。
全体の50%を経費計上することも一般的です。
また水道光熱費も、事業として利用した時間の分を経費として計上することも可能です。
このように副業を法人化することで、様々な費用を経費にすることができるというメリットがあります。
様々な費用を会社の経費として計上することで、節税につなげることができるでしょう。
▼メリット2:消費税の支払いを2年間免除できる
2つ目のメリットは、消費税が2年間免除されるということです。
法人化してから6ヶ月間での課税売上高が1000万を超えた場合、通常は納税するはずの消費税が2年間免除されます。
実は、この制度は法人化せずに個人事業主としての副業にも適用されます。
そのため、副業で1000万を超えてから2年間免除を受け、その後すぐに法人化すれば最大4年間も消費税が免除されることになるのです。
ただし、個人事業主としての副業や法人化してから6ヶ月間で、売上が1000万を超えるケースは多くありません。
事業内容にもよりますが、売上が1,000万円を超えるような事業で副業や会社設立を考える方は、消費税免除を最大限活かせるように戦略を立てることをおすすめします。
▼メリット3:社会的な信用力が高まる
法人化と会社設立による3つ目のメリットは、社会的な信用力が高まるということです。
近年は日本でもフリーランスの存在感が強まってきているとは言え、やはり社会的な信用力は個人よりも法人の方が圧倒的に高くなっています。
個人事業主のまま副業をしていると、上場企業などの大手企業との取引を断られたり、スムーズに進まなかったりする場合も実際にあります。
営業活動や企業との取引が必要な事業を行っている方は、信用力を高める手段として会社を設立することもおすすめです。
また、事業を拡大するために金融機関から融資を受ける際にも、この信用力は必要になってきます。
個人事業主では、信用力を得ることは難しく、お金を借りにくいという特徴があります。
法人化することで信用力が高まり、営業活動や資金調達がしやすくなるでしょう。
▼メリット4:給与所得控除を使える
続いては、副業から独立開業すると給与所得控除が使えるというメリットです。
利益を設立した会社からの給与として受け取る「給与所得控除」を使うことで、節税することができます。
副業の時点では給与所得控除は利用できませんが、副業から法人化することで、この給与所得控除を使うことができるのです。
確定申告をする際、給与所得を申告しますが、給与所得は給料収入から給与所得控除と特定支出控除を引いてから算出されています。
この給与所得控除には、通勤費や転居費、資格取得費なども該当します。
このように、法人化・会社設立することで、給与所得控除による節税をすることが可能になります。
メリット5:家族への給与で所得を分散して節税できる
最後に、家族を設立した会社の従業員にすることで、所得を分散して節税できるというメリットをご紹介します。
この方法は、副業からの収入が増えてきたときに、節税効果が高くなる方法です。
例えば、所得金額が1,000万円だったの場合、家族を従業員にして所得を分散させることで節税を行うことができます。
分散させることで、それぞれの所得税や住民税が世帯単位で考えると安くすることが可能です。
ただし、家族が実際に勤務しているのかを疑われる可能性もあるため、勤務実態を記録しておくことを忘れないようにしましょう。
▼まとめ:法人化のタイミング目安は売上1,000万円!
今回は、副業から法人化・会社設立するメリットについて5点ご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
法人化や会社設立には、お金と手間がかかりますが、「節税効果」と「信用」という大きなメリットを受けることができます。
法人化のタイミングや目安に迷っている方は、売上高1000万円を意識することがおすすめです。
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