ここ数年、会社員の副業解禁の流れが進んでいます。誰でも始められる副業の代名詞として、UberEatsの配達員の副業が有名ですが、実際にどれくらい稼げるのでしょうか。
筆者は2019年から2021年まで副業で、首都圏近郊で自転車を用いたUberEatsの配達員として収入を得ていました。
UberEatsの配達員は、副業でもうまく立ち回れば月5万円程度の収入を得ることが可能です。
この記事では筆者の体験を元に、UberEatsの配達員がどの程度稼げるのか、その方法を含めて解説します。
UberEats配達員の報酬システムについて
UberEats配達員の報酬は、アルバイトのような時給制ではありません。自分の好きな場所、好きな日時に稼働し、配達の依頼が来たら受けるかどうかを選択します。そして、配達を1件完了させる度に報酬が発生します。
具体的にどれくらい稼げるのか
UberEatsの配達報酬は、どのような注文を受けるかによって変動してきます。以下、主に東京23区内で土日に稼働していた筆者の報酬をモデルに、どれくらい稼げるかを解説します。
1回配達した場合の平均金額
配達の報酬は、1件で概ね300円〜700円の範囲に収まります。なぜこのように報酬に開きがあるかというと、UberEatsの運営側は、地域や日時、配達距離などで配達の報酬を変動させているからです。配達の需要が多い時、多い場所、距離が長いほど報酬は上がりやすくなります。
追加ボーナス：クエスト、ブースト、チップについて
1回配達した際に貰える基本報酬に加えて、ボーナスが発生する場合があります。
運営側が地域や日時によって定めるクエスト（例：10件配達したら1,500円追加など）や、
繁忙期に報酬の一部が×1.1〜1.5倍となるブースト、注文者の厚意で貰えるチップなどがあります。
1か月働くとどれくらい稼げるのか
上記の通り1回の報酬が300円〜700円です。1時間では2〜3件ほど配達が可能なため、1,000円〜2,000円前後の収入が見込めます。1日で見ると、朝から晩まで8時間稼働し、追加ボーナスを考慮すると、概ね1万円〜1万5千円ほどの報酬が期待できるでしょう。
そして、土日を利用して1か月に４〜5日ほど稼働すれば5万円前後の収入が狙えます。
なお、この収入モデルはあくまで目安となります。注文があまり入らなかったり、1件の報酬金額が低い時はモデルよりも低い金額しか稼げない場合もあります。逆に、繁忙期や高額な報酬が設定されている時は、更に短時間でモデル収入を上回ることも可能です。
さらに稼ぐコツ
UberEatsの配達報酬は上記の通り注文の多さや日時、場所など配達員の立ち回りに左右されます。更に稼ぎたい場合はどのように動けばいいのでしょうか。都内23区の事例をもとに解説します。
需要が高い時間帯に配達する
配達依頼を待っている間は報酬が発生しないため、極力休憩以外は配達を受けている状況が望ましいでしょう。
注文が多い時間帯、つまり11時〜13時の昼食時や、17時〜20時の夕食時などは休みなく配達依頼が来る場合があります。
その他、スイーツや軽食、コーヒーなどを取り扱っているエリアにいると、15時前後のおやつやお茶の時間でも、それなりに注文が期待できます。
配達効率が良いエリアで配達する
UberEatsの利用者が多く、ボーナスも発生しやすいエリアで配達しましょう。具体的には東京ならば港区や渋谷区など、富裕層が多く住むエリアです。これらのエリアは多くの注文数に対して配達員が不足しがちなため、頻繁に注文が入るほか、ブーストが発生しやすい傾向にあります。また、外国人も多いため多少のチップも期待できます。
逆に、配達効率が悪いエリアには注意が必要です。例えば江東区豊洲のタワーマンションが林立するエリアなどは、注文数こそ多いものの、エリア間の移動で多くの橋を渡る必要があるため遠回りしがちであり、セキュリティが厳しいため、タワーマンションに入ってから目的の部屋まで5分以上かかる場合もあります。時間と労力を使う割に思ったほど稼げない恐れもあります。
外出が厳しい時期に配達する
多くの場合、誰もが外出を避けたくなる時期にUberEatsの注文は増えます。具体的には雨の日や真夏の猛暑日、真冬の極寒の日です。配達員にとっては非常に過酷な時期ですが、ライバルの配達員の数が激減するため、追加のボーナスが発生したり、注文が殺到したりします。
副業UberEats配達員の注意点
誰でもすぐに始められて、ある程度の収入が期待できるUberEatsの配達員ですが、副業として稼ぐにあたって注意も必要です。
体調管理に注意を払う
基本的にUberEatsの配達員は体力勝負です。特に自転車で一日配達する場合はかなりの体力が必要です。そして、より多くの報酬を狙うと、必然的に暑い日や寒い日、雨の中など、過酷な状況で配達を繰り返すこととなります。副業として稼働するならば体調管理に気をつけ、疲労や体調不良で本業に悪影響が出ないように十分気をつけましょう。
思ったように稼げないこともある
これまで説明したようにUberEatsの報酬は成果型の報酬です。配達依頼を受けないと1円も収益が発生しません。エリアや時間によっては全く依頼が来ず、何時間も待機する可能性もあります。アルバイトのように時給が保証されている稼ぎ方ではないことを念頭に置きましょう。
事故に気を付ける
何よりも事故に気をつけましょう。UberEatsの配達は、車の交通量が多く、人の往来が盛んな市街地の中心部に集中しがちです。
急いで配達しようとすればするほど、事故に巻き込まれる可能性が高くなります。労働者にとって健康な体は大事な資産です。大けがを負って本業で働けなくなっては本末転倒です。そして、事故の加害者として高額な賠償責任を負うリスクもあります。交通ルールを守り、安全に気を付けて配達しましょう。また、万が一に備えて自転車保険には必ず加入しましょう。
まとめ：副業UberEats配達員は月5万円稼ぐことも可能
たとえ副業でも、UberEats配達員は月5万円ほど稼ぐことが可能です。屋外で体を動かし、立ち回りを考えながらお金を稼ぐことはなかなか他の副業には無い魅力があります。
月5万円の副業に挑戦してみたい方は、ぜひ始めてみてはいかがでしょうか。
ライター名：河田タルヲ
