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【体験談付き】ローンを組まない生き方はできる?浪費癖女がローンを組まない生活を選ぶまで

以前私は、双極性障害の躁状態のときにどんどん買い物をし、ローンを組み、突如うつに移行して仕事ができなくなりました。貯金はゼロなのに仕事はできないあの頃を思い出すと、今でも胃が痛くなります。

今回は、ローンを組まない生き方について、浪費癖のある女が調べました。

【体験談】双極性障害の症状で浪費

双極性障害という病気をご存じでしょうか。精神病の一環で、躁状態とうつ状態を繰り返す病です。私の体験談を紹介します。

双極性障害とは

上記でも紹介しましたが、精神病の一種、双極性障害はテンションが異常に上がる「躁」と、なにもできない、動くこともできない「うつ」の症状が出る病気です。

季節や気圧で体調を崩す人が多く、春は躁、冬にうつ状態になる人が多いのが特徴です。

躁状態での浪費

私は病気になる前から浪費癖があったので、躁になったとき、症状はほとんど「浪費」になりました。

手当たり次第に買い物をして、毎日のようにAmazonや楽天から荷物が届いていました。健康で真面目に貯金をしている人なら何とかお金の工面ができたかもしれませんが、お恥ずかしいことに私は貯金がまったくありませんでした。

それを分かっているのに、高額な商品を購入する場合はローンを組んでまで購入し、悦に浸っていました。

ローン地獄

最悪なことに、私は躁になって一か月後にうつに転落しました。普通は緩やかにうつに転じるのに、崖から落ちるような激変でした。

仕事に行けない、貯金もないのでローンの返済も滞って、毎日のようにくる督促のメールや電話に怯え、そのストレスでさらに症状を悪化させました。

どうにもならず、恥を忍んで母に事情を話し、お金を借りて返済に充てました。今は母から借りたお金を少しずつ返す日々です。

【体験談】ローンを組まない生き方とは?恐怖体験から得たもの

ローンの恐怖を体験した私は、お金のありがたみと同時に恐ろしさも痛感しました。「もうローンを組んで買い物をするのはやめよう」と決意し、どうすればいいのかを考えました。

ローンを組まない生き方で必要なこと、4つを紹介します。

まずは貯金

当たり前のことですが、まずは「貯金」です。

30代独身女性の平均貯金額は408万円です(参考:https://onl.sc/GfQUyUR)。すごい数字です。が、これは高所得者・低所得者すべてをひっくるめての計算なので、中央値になると70万になります(参考:https://onl.sc/N7zsHff)。

それでも私は70万も持っていないので、まずは貯金です。

先取り貯金、封筒貯金など、貯蓄の達人の知恵を借りて、別口座でも少しずつ貯金をするようにしました。

また「3ヵ月~6ヵ月分の給料を貯金しておけば、突然の病気やケガで働けなくなっても、当面は暮らしていける」と言われています。それを聞いて、私も給料3ヵ月分は必ずキープしておこう、と決意しました。

収支を徹底的に調べる

「お金が余ったら貯金しよう」は絶対に貯金できないということが分かりました。貯金に成功している人は必ず「先取り貯金」をしています。私もお給料を頂いたらすぐに貯金するようにしました。簡単におろせないよう、「Wallet+」というアプリを導入し、貯蓄用口座を作りました。これは通帳・カードのない口座なので、遣うときは銀行に行って手続きをして……と非常に面倒になっています。浪費癖のある私にはこれくらい厳しくて丁度良いくらいです。

また同じく「Moneytree」というアプリで、収支を常に確認するようにしています。銀行とクレジットカードを紐づけしているので、収入・支出が一目で分かります。

「お金が貯まったら買う」の思考に変える

「いま欲しい、すぐ欲しい」の思考でどんどんお金を遣った苦い経験を活かして「お金が貯まったら買おう」の考えにシフトしました。これも当然のことですが、30にもなってようやくそれに気づいたのです。怖い体験で、二度と味わいたくない苦しみでしたが、こういった気づきで最悪の事態を起こさずに済んだのだと、今では思っています。

いつもニコニコ現金払い

「ローンは絶対に組まない」と決意しました。欲しいものがあるなら、貯まるまで我慢する。小学生でも分かることなのに、浪費癖があるとこんな簡単なことも分からないのです。努力して貯めたお金で、ずっと欲しかった少し贅沢な腕時計を購入できました。現金一括払いです。そのときの「私でもやればできる!」は大きな自信につながり、腕時計は自信の象徴として、大切に使用しています。

ローンは嫌い!現金主義での生き方はメリットがある

ひとは経験を通して大きく変わるものだなあ、と今は思います。あれだけ何でもローンで買いものをしていた私が「ローン嫌い」と明言するまでになったのです。

では現金主義の生き方になって、どんなメリットあったのか、紹介します。

貯蓄癖、節約癖が身に着く

貯金がない、でもローンは組まない生き方をするとなると、必然的に欲しいものは「貯めてから買う」ということになります。

今回の経験で痛い思いをしたので、貯蓄や節約に関する知識を徹底的に勉強し、実行するようにしました。

はじめは「欲しいのに、まだ買えない」とイライラしていましたが、通帳残高の数値が次第に大きくなるにつれて、イライラがわくわくに変化していきました。

「趣味:貯金」と言う人の気持ちが、ほんの少し分かった気がします。

無駄遣いがなくなる

欲しいものを買うために貯金を始めました。今まではコンビニでお菓子やジュースを簡単に購入していましたが、「もったいないな」と思うようになり、自然と足が遠のきました。一回に遣う金額はそれほどでもないのですが、一か月に換算するとかなりの金額になっていることが分かったからです。

また家計簿アプリに支出を書きだすのが嫌で、購買意欲も自然となくなっていきました。

「本当に必要?」冷却期間ができる

一生懸命貯金をしているうちに「これは本当に欲しいのか、必要なのか」と冷静に考える時間ができました。

そこで「どうしても欲しい」となれば購入すればいいですし、「やっぱりいらないかな」と思ったら購入をやめる。必要ないと判断すれば、必然的に貯金額が増えるので、いいことづくめです。

これに気づいたので、Amazonや楽天で買いものをする際は、すぐに購入ボタンを押さず、1、2日空けるようにしています。そうすると少し購買意欲が落ち着き、購入するか否かを考えることができるようになりました。

ローンが必要な場面とは。ローンを組まないでも生きられるのか

「ローンを組まない生き方」と言っても、どうしてもローンが必要な場面はあります。どういった場面でしょうか。

奨学金

今の日本は子どもの7人に1人が貧困家庭だと言われます。不景気やコロナなどで親が働けない、貯金ができない状況です。

もちろん子どもを学校に行かせるため、学費を貯金している家もありますが、そうでない場合は、奨学金で学校に行くことになります。奨学金は教育ローンに比べると金利が低いというメリットがありますが、学力基準、収入基準を満たしていないと利用できないというデメリットもあります。

奨学金で学校に行き、就職したら返済しなければいけません。日本学生支援機構の奨学金の返済期間は最長20年です。ストレートで卒業、就職できたとしても、返済が終わるのは40歳過ぎです。またうまく就職できれば問題ありませんが、なかには就職先が決まらなかったり、お給料の低い会社に就職したりした場合は、奨学金返済だけでお給料が消える、ということも考えられます。

家、車、スマートフォン等

平均ですが、40代は貯金額が減少傾向にあります。これは子どもの学費やマイホームの購入などが一因です。もちろん一括でマイホームを購入できるのであれば、相当な値引き交渉にも応じてもらえるでしょうが、それはごく一部の富裕層だけの話です。

多くの場合が、ローンを組んで家を買い(建て)、何十年もかけて返済することになります。

また今は車もスマートフォンも非常に高額になり、ローンを組んで返済、というパターンが一般的です。

急病

体調を崩したら当然、病院に行きます。1~3割負担とはいえ、何度も通院するとなると、それなりの金額になります。

また大きな病気が見つかり、入院することもあります。その際は仕事を休まなければいけません。復帰したとしても、しばらくは短時間勤務になる場合もありますし、医療保険に加入していても、一旦は立て替える必要があります。

高額療養費制度など、国からの援助もありますが、「高額療養貸付制度」というものもあり、全国健康保険協会から無利子で借りることができる制度を利用することもできます。

こちらはローンとは少し違いますが、どちらにしても返さなければいけないお金という点では同じです。

【体験談】ローンを組んでしまった……注意することとは

私はローンで非常に怖い思いをしたので、極力ローンを組まないよう、節約と貯金に励んでいます。しかし、どうしてもローンを組まないといけない出費があったらどうすればいいのか、注意したことを紹介します。

家族に情報共有

私は双極性障害の躁状態になった場合、浪費に走る傾向が強いことが分かったので、家族には、様子がおかしいと思ったらすぐに財布と通帳を取り上げる、病院に連絡するようお願いしています。

家族が見ているうえに財布がないので、無駄な買い物やローンを組むことができないようにしています。

絶対に「リボ払い」にしない!!

以前「セゾンカードのトリセツ」というチラシを見て戦慄しました。ご存じない人はネットで画像検索してみてください。

支払いはセゾンカード、請求金額が高かったのでリボ設定、女子会のためにキャッシング……。いくら私がお金の遣い方を知らないバカでも、この女よりはマシ、と思ったくらいです。

私も勉強して知ったのですが、「リボ払い」は返済額のほとんどが利息で、元本は数十円しか払っていない、という悪魔のシステム。金利はおよそ15%で、闇金並みです。「ポイントがつく」などのセールストークや、「毎月の支払額が同じ」という言葉にのせられて使用してしまうと、取り返しがつかいことになってしまうかもしれません。

私のように浪費癖がある人、金銭感覚が身についていない人は、ローンはもちろん、絶対にリボ払いにしないようにしてください。

できれば「繰り上げ返済」を

そのときはお金が足りなくてローンを組んで購入したとしても、できるだけ早く返済を終わらせたいですよね。なぜなら、返済しながらまた新たにローンを組んでしまうことも充分にあり得ることだからです。実際にそうやって破滅していった人もいます。

ローンを組んだら、できるだけ早い返済を。できれば繰り上げ返済をして、できるだけローンを組まないような生き方をしましょう。

余裕を持った返済額

私はせっかちなので、ローンを組んだら「早く返済したい」と焦って、無理な返済額を組んでしまいがちですが、ひとはいつ病気になるか、ケガをして働けなくなるか分かりません。

ローンは組まないに越したことはありませんが、焦らず計画的に返済が出来れば、便利なツールでもあります。

くれぐれも、私のように浪費で首が回らない、という状況にならないよう気をつけてください。

【まとめ】ローンを組まない、楽しい生き方を

ローンを組まない生き方について、私の体験談を交えて紹介しました。お金は便利なものですが、使い方を間違えると人生が破滅する危険もはらんでいます。私の場合は浪費癖に病気が乗っかって悲惨な目に遭ったのですが、これも貯金があれば解決した話です。

私のようなバカにはいい薬でしたが、皆さんはどうか、ローンを組まないでも楽しい生き方をして下さい。

  • この記事を書いた人

マネーリテラシー編集部

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