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一人暮らしの場合、生活保護費はいくらもらえる?地域別に比較してみた

一人暮らしで生活保護を受ける場合、月々に受給できる生活保護費は10万〜13万円です。

生活保護費の支給額は、居住する地域や家族構成、年齢によって違います。

同じ一人暮らしでも地域や年齢によって必要な生活費が異なるためです。

また、受給者が障がい者であったり年金受給者であれば支給額が変わります。

今回は、一人暮らしの方が生活保護を受ける場合に受け取れる生活保護費はいくらなのか、地域別にまとめました。

加算についても解説していますので、参考にしてください。

※この記事では、一般的に毎月もらえる金額を示すため「生活保護費=生活扶助+住宅扶助」としています。

一人暮らしの場合もらえる金額はおよそ10万~13万円

居住する地域によりますが、一人暮らしの場合の受給額はおよそ10万円〜13万円と計算できます。

この額は、生活扶助と住宅扶助を足したものです。

生活保護には8つの扶助があります。

①生活扶助
②住宅扶助
③医療扶助
➃介護扶助
⑤教育扶助
⑥出産扶助
⑦生業扶助
⑧葬祭扶助

この中から毎月支給されるのは①生活扶助と②住宅扶助です。

③〜⑧は必要に応じて現物支給または実費が支給されます。

では、地域・年齢によって生活保護費(生活扶助+住宅扶助)がどのくらい違うかみていきましょう。

東京都23区(1級地-1)
年齢生活扶助住宅扶助合計
50歳一人暮らし7万7,240円最大5万3,700円
(床面積により減額)
13万0,940円
75歳一人暮らし7万1,900円最大5万3,700円
(床面積により減額)
12万5,600円
東京都西多摩群(3級地-1)
年齢生活扶助住宅扶助合計
50歳一人暮らし7万80円最大4万900円
(床面積により減額)
11万0,980円
75歳一人暮らし6万3,890円最大4万900円
(床面積により減額)
10万4,790円

(筆者作成)

※令和7年3月31日までの特例加算(一人当たり月1,000円加算)を含む
※計算は厚生労働省「最低生活費の算定方法(R5.10)」をもとに実施
※住宅扶助について(参考:東京都福祉局

実際に計算してみると、同じ地域でも年齢によって5,000円程度違うことがわかりました。

東京23区に住む50歳と75歳では、生活扶助の基準額が違います。

住宅扶助については、実際は基準額を上限に家賃実費支給です。

続いて、地域差をみてみましょう。

東京都23区と西多摩郡を比較すると、同じ年齢でも2万円程度支給額が違うことがわかりました。

同じ東京都でも市町村によって級地区分が違うためです。

生活保護費を算定する上で、すべての市町村は6段階に分けられています。

これが級地区分です。

級地区分と世帯人数によって扶助の基準額が決まります。

このように受給者によって違うため、正確にはお住まいの地域の福祉事務所に問い合わせるとよいでしょう。

お住まいの地域の級地区分はこちら(厚生労働省)から確認できます。

障がい者の場合

受給者が、身体障害者障害等級1〜3級もしくは国民年金法施行令別表に定める1〜2級に該当する場合は、生活扶助の額に障害者加算が加えられます。

つまり、身体障害者手帳を持っている人や障害年金を受け取っている人は加算がつく可能性があります。

ここでは障害者加算の金額や注意点について解説します。

障害者加算の金額

障害者加算の金額は地域と障害等級によって違います。

加算金額は以下の通りです。

入院患者・施設入所者の場合は、級地区分が無くなり障害等級ごとに一律になります。

1級地2級地3級地入院
施設入所者
障害程度等級表
1・2級もしくは
国民年金法施行令別表に定める
1級に該当する者等


2万6,810円


2万4,940円


2万3,060円


2万2,310円
障害程度等級表
3級もしくは
国民年金法施行令別表に定める
2級に該当する者等


1万7,870円


1万6,620円


1万5,380円


1万4,870円

(筆者作成)

注意点

障害者加算について注意点が2点あります。

①障害年金と身体障害者手帳の等級は必ずしも一致しない
②申請しないと加算されない

障害者加算の認定は、障害年金を受け取っている場合は国民年金証書をもとに認定されます。

障害年金を受けておらず身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳を持っている場合は、手帳に記載の障害等級をもとに判定されます。

障害年金と身体障害者手帳の等級は同一ではありません。

同じ身体状況でも一方では1級、一方では2級になる場合がありますので注意してください。

障害等級の詳細についてはこちらをご覧ください。

また、申請して認定されないと加算がつかないため、該当していると思ったらケースワーカーに相談するようにしましょう。

年金受給者の場合

年金など最低生活費未満の収入がある場合は、最低生活費から収入を差し引き、不足分だけ生活保護費が支給されます。

例えば、東京23区に居住する75歳の生活保護受給者が老齢基礎年金を受給している場合、

13万490円-6万7,808円(75歳の人が満額受け取った時)=6万2,682円

よって、生活保護費の支給額は6万2,000円程度になります。

老齢年金だけでなく、障害年金なども同様です。

障害年金の場合は、障害年金分が収入として差し引かれますが、障害者加算がつきます。

年金や手当などの収入があれば、その分は差し引かれると覚えておきましょう。

(年金額参考:日本年金機構

その他の加算・扶助

生活保護費のその他の加算には、冬季限定の冬季加算があります。

また、医療扶助や介護扶助など必要に応じて支給される扶助も知っておきましょう。

ここでは、冬季加算と単身者が受け取る可能性がある主な扶助について解説します。

冬季加算

冬季加算は、11月〜3月の間だけ生活扶助の基準額に上乗せされる加算です。

冬季加算の額は、冬季加算地域区分、級地区分、世帯人数によって異なります。

寒冷地では支給期間が10月〜4月または11月〜4月まで延長され、加算額も高く設定されています。

冬は暖房などで夏より光熱費が上がる傾向があります。

冬季加算はその光熱費の上昇分をあらかじめ上乗せするものです。

寒冷地は他の地域に比べて暖房の需要が増すため、支給期間や加算額が多くなっています。

冬季加算地域区分は6つに分けられ、数字が小さいほど寒い地域というイメージです。

Ⅰ区Ⅱ区Ⅲ区Ⅳ区Ⅴ区Ⅵ区
北海道
青森県
秋田県
岩手県
山形県
新潟県
宮城県
福島県
富山県
長野県
石川県
福井県
栃木県
群馬県
山梨県
岐阜県
鳥取県
島根県
その他の都府県

厚生労働省「生活保護法による保護の基準」をもとに筆者作成)

次に、単身者の冬季加算額を冬季加算地域区分別にまとめました。(すべての級地区分で同額)

Ⅰ区
(10月~4月)
Ⅱ区
(10月~4月)
Ⅲ区
(11月~4月)
1万2,780円9,030円7,460円
Ⅳ区
(11月~4月)
Ⅴ区
(11月~3月)
Ⅵ区
(11月~3月)
6,790円4,630円2,630円

厚生労働省「生活保護法による保護の基準」より抜粋して筆者作成)

冬季の一定期間だけこれらが生活扶助に加算されて支給されます。

その他必要に応じて支給される扶助

単身者が受け取れる扶助は、医療扶助、介護扶助、一時扶助などです。

医療扶助は、指定医療機関で受診すれば、自己負担なしで医療が受けられるものです。

医療機関に直接医療費が支払われるため、医療費の自己負担はなく医療サービスの現物支給となります。

介護扶助は、受給者が介護認定を受けて介護サービスを利用する場合に自己負担なしで介護サービスが受けられるものです。

医療扶助と同様、介護事業者に直接支払われ、受給者に対しては介護サービスの現物支給となります。

もう1つが一時扶助です。

一時扶助は、主に12月に期末一時扶助として受給者の年越し費用を目的に支給されます。

単身者の期末一時扶助の金額をまとめました。

1級地-11級地-22級地-12級地-23級地-13級地-2
1万4,160円1万3,520円1万2,880円1万2,250円1万1,610円1万970円

(筆者作成)

このように、12月には1万円ほど増額して支給されることになっています。

期末の他に、保護開始時に生活に最低限必要な家電がなく購入しなければならない時などに認められることがあります。

必要な時はケースワーカーに相談してみましょう。

他に葬祭扶助がありますが、葬祭扶助は受給者が亡くなり第三者が葬祭を行う場合や、受給者が親族の葬祭を行う必要があり他の親族も最低限の生活を維持することができない者である場合などに限られます。

定期的に支給されるものではないため、この記事では詳細は割愛します。

(参考:生活保護による保護の基準(厚生労働省)

【地域別】生活保護費を比較

地域別に一人暮らしの生活保護費の金額を表にまとめました。

生活扶助基準額が変わる18歳〜64歳、65歳〜74歳、75歳以上で分けています。

あなたの年齢と照らし合わせて参考にしてください。

〈18歳~64歳 一人暮らし〉

都市級地区分生活扶助住宅扶助合計
札幌市1級地-27万4,310円3万6,000円11万0,310円
東京都23区1級地-17万7,240円5万3,700円13万940円
新潟市2級地-17万2,430円3万5,500円10万7,930円
大阪市1級地-17万7,240円4万円11万7,240円
広島市1級地-27万4,310円3万8,000円11万2,310円
福岡市1級地-27万4,310円3万6,000円11万310円
那覇市2級地-17万2,430円3万2,000円10万4,430円

(筆者作成)

〈65~74歳 一人暮らし〉

都市級地区分生活扶助住宅扶助合計
札幌市1級地-27万3,850円3万6,000円10万9,850円
東京都23区1級地-17万5,250円5万3,700円12万8,950円
新潟市2級地-17万1,990円3万5,500円10万7,490円
大阪市1級地-17万5,250円4万円11万5,250円
広島市1級地-27万3,850円3万8,000円11万1,850円
福岡市1級地-27万3,850円3万6,000円10万9,850円
那覇市2級地-17万1,990円3万2,000円10万3,990円

(筆者作成)

〈75歳以上 一人暮らし〉

都市級地区分生活扶助住宅扶助合計
札幌市1級地-26万7,480円3万6,000円10万3,480円
東京都23区1級地-16万8,680円5万3,700円12万2,380円
新潟市2級地-16万5,890円3万5,500円10万1,390円
大阪市1級地-16万8,680円4万円10万8,680円
広島市1級地-26万7,480円3万8,000円10万5,480円
福岡市1級地-26万7,480円3万6,000円10万3,480円
那覇市2級地-16万5,890円3万2,000円9万7,890円

(筆者作成)

改めて、年齢や地域でもらえる金額が違うことがわかりましたね。

一人暮らしで生活保護を受ける条件

生活保護を受けるためには、収入や資産、心身状態、扶養義務者の有無などの条件があります。

受給条件について、1つずつおさらいしましょう。

収入が最低生活費未満

生活保護を受けるには、収入が最低生活費未満であることが条件の1つです。

労働収入だけでなく、年金や手当、仕送りなども収入とみなされます。

これらが最低生活費つまり10万円〜13万円未満(年齢・地域によって異なる)の場合、受給できる可能性があります。

正確には年齢や地域、世帯状況によって違うため、お近くの福祉事務所に必ず相談してください。

資産がない

生活保護を受給するには、手持ち資産が制限されます。

不動産や自動車、解約返戻金のある保険、高価な贅沢品などは基本的には売却して生活資金に充てる必要があります。

預貯金も、明確な基準はないものの、最低生活費未満程度しか保有することができません。

ただし、持ち家や自動車は状況によってはそのまま保有できるケースがあります。

ケースワーカーに相談するようにしましょう。

心身の状態が働ける状態でない

心身の不調などで充分就労できない場合は、生活保護が受給できる可能性があります。

労働ができる状態であれば、その能力に応じて就労しなければなりません。

就労しながら生活保護を受給することは可能です。

最低生活費から収入分を差し引いて不足する分だけ生活保護費を支給してもらえます。

扶養できる家族がいない

親族など扶養できる家族(扶養義務者)がいないことが、生活保護が認められる条件の1つです。

生活保護申請時には、扶養義務者について調査が入ります。

これを扶養照会と言います。

扶養義務者がいるならば、まずは扶養義務者からの援助を受けることが優先です。

まとめ:一人暮らしで生活保護を受ける時、月額10万〜13万円程度受け取れる

一人暮らしで生活保護を受けた時もらえる金額は、月々10万〜13万円程度です。

様々な加算や必要に応じて扶助もあるので、実質さらに援助があります。

生活が苦しい場合は、受給を検討するとよいでしょう。

しかし、生活保護費は年齢や居住する地域、世帯状況によって金額が異なるため、正確には福祉事務所に確認が必要です。

もし今、生活が厳しく生活保護の受給を検討しているならば、まずお近くの福祉事務所に相談してみましょう。

ライター名:FP2級・AFP保有ライターchaky

  • この記事を書いた人

マネーリテラシー編集部

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