「複数の借入先に毎月借金を返済する生活をどうにかしたい」
この記事では、このような悩みを解消するために、借入件数と総返済額を減らす効果が期待できるおまとめローンについてご紹介します。
- おまとめローンとは何なのか
- おまとめローンを利用してどのようになればよいか
- おまとめローンを利用するときの注意点
以上のことがわかり、借金完済に近づけます。
私は過去に約10社の金融会社から約800万円の借金をした元多重債務者です。
完済した体験とその後学んで得たお金の知識は、現在借金に苦しんでいる人のお役に立てると思い記事を書いています。
1日も早く借金と縁を切りたい方はぜひ最後までご覧ください。
おまとめローンとは?
おまとめローンとは、複数の消費者金融やカード会社からの借り入れを1か所にまとめることを目的とした金融商品です。
おまとめローンは、銀行や信用金庫、消費者金融などさまざまな金融機関がサービスを提供しています。
サービスの対象となる現在の借り入れは商品ごとに異なりますが、この記事ではキャッシングを対象としたおまとめローンについてご紹介します。
おまとめローンを利用してどのようになればよいのか?
おまとめローンとは、要はローンの借り換えです。
借り換えるからには、借り換えた時点でメリットがなければなりません。
ここでは、おまとめローンを利用した時点でどのような状況になっていればよいのかを解説します。
総支払金額が減る
おまとめローンを利用したら、現在より総支払金額が少なくならなくてはなりません。
おまとめローンを利用する最大の目的は、現在より返済条件をよくすることです。
借入先をまとめただけでは元金は変わりませんから、元の借入先より利率が低い所で新しいローンを組み、総返済額が少なくなるようにして、まとめた時点でメリットが生じるようにします。
返済管理がしやすくなる
おまとめローンを利用したら、現在より返済管理がしやすくならなくてなりません。
多重債務者がローンの返済で苦しむ要因のひとつに返済期日の多さがあります。
借入先が増えると、返済期日が他と同じだと一度の多額を用意する必要があってきついと思い、あえてずらして契約しがちです。結果、いつも返済に追われて生活しているように感じてしまいます。
借入先を減らすことで1か月ごとの返済回数を少なくできれば、日常生活におけるストレス軽減が期待できます。
2タイプあるおまとめローンを解説
概要と目的がわかったら次はどこでまとめるかを考えるわけですが、基本は銀行か消費者金融のいずれかとなります。
すると、どちらで借りるのがいいのだろう?となりますよね。
ここでは、銀行と消費者金融、それぞれのおまとめローンについて解説します。ご自身の借入状況と照らし合わせてまとめ先を検討してください。
銀行系おまとめローン
銀行系おまとめローンには以下の特徴があります。
- 金利が低め
- 審査は厳しめで時間がかかることが多い
銀行のおまとめローンは総じて金利が低いです。また、借入限度額に上限がありません。銀行は貸金業者ではないため、貸金業法で定める総量規制が適用されないからです。
このことから、自由にローンをまとめられるなら銀行でまとめるべきといえます。
総量規制とは…
貸金業法で定める個人に貸付ができる金額に上限(税込年収の3分の1まで)を定めた法律
個人の返済能力に見合わない過剰な借金ができないようにすることを目的としている
ただ現実は自由にまとめることはできず、新たにお金を借りるため当然審査があります。
銀行は借り入れ条件がよい代わりに審査は厳しく時間がかかる傾向にあります。
明確な基準はないため断言はできませんが、3社以上から借り入れがある場合は審査に通りにくいと言われています。
以上から、借入件数が少ない人は銀行系おまとめローンの利用を積極的に検討しましょう。多くの銀行で毎月の返済シミュレーションができるので、金利と借入限度額が希望に見合う銀行にはまず相談することをおすすめします。
消費者金融系おまとめローン
消費者金融系おまとめローンには以下の特徴があります。
- 早くまとめられる
- 審査が通りやすい
- 金利は高め
消費者金融系のおまとめローンは銀行に比べて審査にかかる時間が短い傾向にあります。早くまとめて負担を減らしたい人向けです。
他にも銀行より審査が通りやすいのも特徴の1つです。そのため、借入件数や借入総額が多い人でもまとめられる可能性があります。
さて、消費者金融だと総量規制の関係で多額の借り入れはできないのでは、とお考えになる人もいるでしょうがその心配は不要です。
確かに消費者金融は総量規制の対象となりますが、おまとめローンに関しては総量規制対象外として、3分の1以上の貸し付けができるからです。
消費者金融の視点で考えると、返済が見込める相手に対してはできる限り貸し付けをしたいというのが本音です。貸付額が多い方が利益となる利息が多くなるからです。
したがって、総量規制を気にせず貸し付けができるおまとめローンは、融資者に返済能力があるとわかれば消費者金融は協力的といえます。
一方で金利は銀行に比べて高めです。審査基準が緩めなので当たり前といえます。
ただし、現在の借入先が消費者金融の場合、現在より金利が高くなることはありません。おまとめローンが総量規制対象外となる条件として「利用者に不利になる貸付条件を適用してはいけない」ことになっており、まとめる前より高い金利で貸し付けることはこの条件に抵触するからです。
おまとめローン利用時の注意点
ここでは、おまとめローンを利用するときの注意点をご紹介します。
おまとめローンは使い方を誤るとまとめる前より損をする可能性もありますので必ず頭に入れておいてください。
追加の借り入れはできないと思え
ローンをまとめたら、その時点で今後新たにお金を借りるという考えは捨ててください。
借金返済で最もしてはいけないことの1つに「借りたお金で借金を返済する」自転車操業があります。
まとめた時点ではそれまでの借入先から新たにお金を借りることはできませんが、ある程度返済が進むと元金が減って少しずつ借り入れができる可能性が出てきます。
ここで欲しいものを買いたいからといって、少しだからとお金を借りてしまうとそれまでの努力が水の泡になってしまいます。
ローンをまとめたら完済するまで1円たりともお金を借りないという意識を持ってください。
そのためには無理のない返済計画を立てて、まとめたら前の借入先とは解約してカード類は破棄しましょう。
毎月の返済額をまとめる前より減らしすぎない
ローンをまとめる目的として、毎月の返済負担を軽くしたいというのがあります。
利用目的としては正しいですが、まとめる際に毎月の返済額を減らし過ぎないように注意が必要です。
毎月の返済額を減らすと総返済期間は長くなります。お金を借りている期間が長くなるため、当然支払う利息が増えます。
まとめたときに金利が下がったとしても、毎月の返済額を減らして返済期間を長くするとトータルで支払う利息がまとめる前より多くなってしまうことがあります。
これではローンをまとめた意味がなくなってしまいます。毎月の負担を軽くするために返済額を減らす場合は、総支払金額がまとめる前より増えないように返済計画を立てましょう。
まとめ|おまとめローンを上手に使って1円でも返済額を減らそう
おまとめローンは上手に使うと、毎月の返済額や総返済額を減らして負担が軽くなる便利な金融商品です。
一方で、毎月の返済額を減らしすぎると、まとめる前より総返済額が増えてしまう危険性があります。
まとめた意味がなくなってしまわないように下調べは念入りに行い、まとめた結果、総返済額が減って早く返済できるよう計画を立てて利用しましょう。
ライター名:ツツミ ジュンイチ