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お葬式で履くストッキングは30デニールがマナー?喪服に合わせるストッキングついて

お葬式に履くストッキングにもマナーがあるというのはご存じでしょうか。

30デニールのストッキングがマナーと聞いたことがある人もいらっしゃるかもしれません。

喪服におけるマナーは沢山あり、必ず守らなければならないのか、自分の状況に合わせて緩和させても良いのか迷ってしまう方もいるでしょう。

本記事では、葬儀社スタッフとして働く筆者がお葬式で喪服に合わせるストッキングの選び方を説明します。

お葬式におけるストッキングの選び方

お葬式では素肌をなるべく出さないことがマナーとされていますので、お葬式に参列する女性は喪服にストッキングを着用します。

ストッキングにもデニールの違い、色の違い、柄や刺繍が入っていたりと様々な種類があります。

どのようなストッキングを喪服に合わせるのが適しているのでしょうか。

デニールの違いや選び方を解説していきます。

デニールとは?

まずストッキングを選ぶ際に重要になってくるのが「デニール」という単位です。

これは糸の太さを示す単位で、ストッキングの厚さや透け具合を表します。

デニール数が大きいほど厚手になり、透けにくくなります。

単位特徴
10~20デニール非常に薄く、透け感が強い。特にフォーマルな場や夏場に適している。
30デニール適度な厚さで、透け感とカバー力のバランスが良い。葬式やビジネスシーンなどに適している。
40~60デニール程良い透け感があり、濃淡のバランスも良く、ビジネスシーンにも適している。防寒効果もある程度ある。
80デニールマットな質感で、透け感はほとんどなく、生地も厚め。カジュアルに見えてしまうが、防寒効果もある。
90デニール以上透け感は無く、防寒対策をしたい方やタイツの色を楽しみたいときに向いている。

お葬式に適したストッキングの色や素材

お葬式では素肌を隠すことがマナーとされていますので、黒のストッキングを選ぶのが一般的です。

お通夜は肌色のストッキングでも可とされている地域もあるようですが、地域の風習がわからない場合は黒のストッキングで参列するのが良いでしょう。

20デ二ール程度の黒ストッキングですと、素肌に少し黒色がつくので、最もフォーマルな印象を与えると考えられています。

20デニールと30デニールは見た目にはほとんど区別がつきませんし、体型によっても色の濃淡の見え方が違う場合もあります。

30デニールは10~20デニールに比べると比較的耐久性もありますので、移動や立ったり座ったりが多いお葬式にもおすすめです。

また、デザインは無地の物を選ぶのが基本です。

お葬式はおしゃれを楽しむ場ではなく、故人を偲ぶ場であるため、柄やラメ入り・刺繍など装飾があるストッキングは避けるようにしましょう。

お葬式にタイツはNG?

お葬式にタイツはNGであるという話を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、実際は40デニール以上のタイツはお葬式には履いてはいけないという決まりはありません。

〇〇デニール以上はタイツなどといった明確な決まりはなく、メーカーによってもタイツとストッキングの区分が違いますので、マナーを気にするのであれば、基本は30デニール以下のストッキングを選ぶと良いでしょう。

タイツと呼ばれる商品は透け感が無くカジュアルに見えてしまう分、マナー違反と感じる遺族の方もいらっしゃいます。

40~60デニール程度の商品であれば、多少透け感は出ます。

少しでも厚手の物を選びたい場合は、60デニール程度までを目安とすると良いでしょう。

喪服のマナー・季節に応じた工夫

通夜・告別式に参列する際は、男女ともに原則として喪服を着用します。

男性は、ブラックスーツやダークスーツで、ワイシャツは白で無地のもの、ネクタイや靴下、靴は黒い物を用意します。

女性は、黒のパンツスーツかアンサンブル、ワンピースです。

スカートは膝が隠れる丈の物を選びます。ストッキングも、黒のストッキングをあわせます。

冬用・夏用での喪服をお持ちの方以外は、ジャケットの脱ぎ着やストッキングなどの足元で季節の工夫をしましょう。

寒い季節の葬儀の場合(寒冷地)

冬場や寒い土地でのお葬式は透け感のある60デニール程度までならば許容されていることが多くあります。

リブタイツや分厚いものを選ばなければ、そこまでカジュアルに見えませんので大丈夫でしょう。

また、寒さで体調が悪くなってしまう方、妊婦の方などはその限りではありません。

自分の体調を優先して、服装を選ぶようにしましょう。

もし、他の方にわからないように寒さ対策をしたい場合は、肌色のストッキングを履いてから黒色のストッキングを重ねて二枚履きするという手もあります。

裏地がベージュの糸で編まれているフェイクタイツも、素肌が透けているように見えるのでおすすめです。

中敷きタイプの靴用のカイロもあります。

また、葬儀場にはひざ掛けが用意されていることも多いので、寒さを感じる場合はスタッフの方に確認してみると良いでしょう。

暑い季節の葬儀の場合

近年は冷感・涼感タイプのストッキングも多く販売されています。

防臭機能付きストッキングもありますので、暑い季節で汗をかいてしまったりして臭いが気になる場合には活用すると良いでしょう。

暑い季節は黒いストッキングも暑苦しく感じてしまうかもしれませんが、10~20程度の薄手のデニールを選ぶことも出来ますし、喪服がパンツスーツやロングスカートの方はひざ丈までのソックスタイプのストッキングもあります。

直接素肌に吹きかけることの出来る冷却スプレーを使うという手もあります。

お葬式におけるストッキングの注意点

薄手のストッキングは伝線しやすいというデメリットがあります。

お葬式に参列する場合は一つ予備を持っていると安心です。

また、お葬式では休憩室・お寺など靴を脱いで座敷にあがるタイミングもあります。

ペディキュア等のネイルも透けてしまいますので、出来る限りオフするのがマナーです。

アンクレットなどのアクセサリーも外すようにしましょう。

例え、女性のパンツスーツでも黒のストッキングを中に履くようにしましょう。

また、ひざ下丈のスカートにひざ下丈のストッキングを合わせると着席したり座席にあがると肌を露出してしまう可能性があります。

太ももまでの長さのストッキングを選んだり、パンティストッキングを選ぶようにして素肌が見えないように気を付けるようにしましょう。

まとめ:お葬式には30デニール以下の黒のストッキングを着用するのがマナー

お葬式に参列する女性は30デニール以下の黒のストッキングを着用するのが基本的なマナーです。

ただし、妊婦の方や寒さで体調が悪くなってしまう方、寒冷地での葬儀の場合など、自分の体調に合わせてストッキングも選ぶようにしましょう。

厚手のタイツはカジュアルに見えてしまうので避けた方が無難ですが、体調が悪くなってしまっては元も子もありません。

お葬式はマナーがたくさんあって大変だと思う方もいるかもしれませんが、マナーは相手を不快にさせないためのものです。

特に大切な人を亡くしたばかりの遺族の方は、センシティブになってしまっている事もあるため、たくさんのマナーや風習が生まれたのです。

もし、当日迷うことがあった場合には、故人やその遺族を思いやる行動を選択するようにしましょう。

  • この記事を書いた人

マネーリテラシー編集部

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