FXで安定して勝ち続けるためには、メンタルが重要です。
感情を揺さぶられてメンタルが崩壊すると、トレードにおける冷静な判断ができなくなってしまうからです。
今回は、メンタルが弱い人の症状7選と改善策を通じて、FXで勝つためのメンタルの鍛え方を解説します。
FXで勝つためにメンタルが課題だと感じている人は、ぜひ参考にしてみてください。
FXで勝つためにはメンタルコントロールが重要?
FXで負けて、メンタルがやられた経験はありませんか?
メンタルが弱くなると、FXトレードの判断が冷静に行えなくなり、さらに負けやすくなってしまいます。
メンタルを上手くコントロールして、安定して勝てるようになりましょう。
FXトレードでメンタルが弱い人の症状7選と改善策
FXトレードでメンタルが弱い人に現れる症状と、改善策を紹介していきます。
- ポチポチ病
- チキン利食い
- 損切りできない
- 気分でトレードしてしまう
- ロット過剰
- FXのハラハラドキドキを楽しんでしまう
- 妄信トレード
それぞれ詳しく解説します。
症状1:ポチポチ病
毎回のトレードにおいて、自分で立てた戦略やルールに沿って取引することが重要です。
しかし、ポチポチ病になると、ルールに当てはまらないところでもエントリーしたくなります。
「取引していれば利益を得られたかもしれない」という気持ちが強く、機会損失を避けるために常にポジションを保有したくなるからです。
ここで認識したいことは、ポジションを持っている間は、勝てる可能性がある一方で、「リスクにさらされている」ということです。
相場は突然、大きく動くことがあります。
もし安易にポジションを持った次の瞬間、自分の思っている方向と反対方向へ大きく動いてしまったら……。
資金を失うどころか、ロスカットで強制退場させられてしまう可能性もあります。
<改善策>
ポチポチ病の改善策は、以下の2つです。
1.相場から離れる時間を作ること
常に相場を見ていると、ついエントリーしたくなってしまうため、相場から離れることが有効です。
アラート機能を使うと、通貨ペアと値を指定しておけば、その値に来たときにアラートを出してくれます。
相場に張り付かず、アラート通知が来たら相場を見に行くようにしましょう。
(上記の画像は、外貨exのアプリより、アラート設定画面)
2.エントリー根拠を説明できるようにすること
FX仲間同士で連絡を取ったり、SNSなどで情報発信したりして、取引の根拠を説明する習慣をつけましょう。
例えば、次のようなものです。
・長期足では上昇トレンドだが、前回の高値付近でダブルトップの形が出たから、反転狙いの売りでエントリーした
・過去2回、20MA(移動平均線)に当たって跳ね返されていたため、20MAに戻ったところで利確した
症状2:チキン利食い
エントリーして含み益になると、すぐに利益を確定したくなりますよね。
特に含み損の期間が長く、そこから含み益に転じた場合は、含み益になった途端に利確したい気持ちが強くなるのではないでしょうか。
これは、有名な意思決定モデルである「プロスペクト理論」で説明できます。
プロスペクト理論には、大きく分けて次の2種類があります。
・リスクの回避型
将来期待できる利益よりも、今確実に得られる利益を優先しようとする(=将来利益が得られないリスクを避ける)傾向があります。
・損失の回避型
損失が出ている時は、リスクを冒しても取り返そうとする(=確実に損が出る状況を回避しようとする)傾向があります。
プロスペクト理論通りに行動すると、利益を伸ばせず、逆に損切りを引っ張ってしまいがち。
その結果起こるのが、コツコツドカンです。
利益が積みあがっても、1回の負けで台無しになってしまいます。
<改善策>
チキン利食いの改善策は、「自分のトレードルールを信じて、ルールに従うこと」。
自分のトレードルールに自信が無いと、感情に流されてしまいがちです。
トレードルールを信じるには、過去のトレードでの成功体験が支えとなります。
過去検証やデモトレードを行い、「ルール通りにトレードすれば勝てる」と自分自身に腹落ちさせることが重要です。
また、リアルトレードでの成功体験も効果的。
過去検証やデモトレードである程度成果が出てきたら、リアルトレードに移行して、小ロットで成功体験を積むと良いでしょう。
それでも感情に流されてしまう場合は、取引をすべて指し値注文で行うのも一つの手です。
IFO注文と呼ばれる方法で、エントリー価格、損切り価格、利益確定価格のすべてを指定して注文を出します。
エントリーから決済まで自動で行われるため、注文した価格をずらさないことだけ注意すれば、ルール通りのトレードが可能となります。
症状3:損切りできない
先のチキン利食いの部分でも解説しましたが、感情のままにトレードすると、プロスペクト理論に逆らえず損切りを引っ張ってしまいます。
<改善策>
改善策は、チキン利食い同様、「自分のトレードルールを信じて、ルールに従うこと」です。
次の点を意識しましょう。
・エントリー時に損切りラインを設定して、ずらさない
・負けを素直に受け入れる
負けがすべて悪い訳ではなく、必要な負けもあることを理解しましょう。
100%勝てる手法はそもそも存在せず、どのような手法でも、必ず負ける時があります。
トータルで見て勝てれば良いと考えましょう。
また、資金の大きさが原因の場合も考えられます。
生活に影響を与えるほどの金額で取引を行うと、生活がかかっているために損失を受け入れづらくなります。
最悪無くなっても良いお金であれば、平常心を保ちやすいでしょう。
余剰資金で取引を行うことが大切です。
レバレッジやロットは小さくして、勝ち負けを繰り返しながら、データを取る感覚でトレードすると良いでしょう。
症状4:気分でトレードしてしまう
直前の負けを取り返そうとして、根拠が薄いにもかかわらず衝動的にエントリーしてしまうことがあります。
また逆に、負け続きでトレードが怖くなると、ルール通りのポイントでエントリーを見送ってしまうこともあるでしょう。
FXは、統計的に優位な場面で取引を繰り返すことで、結果のバラツキが収束していきプラスの成果をあげられます。
逆に言えば、根拠の薄い場面で取引したり、根拠の濃い場面で取引しなかったりしていては、トータルで勝つことはできません。
<改善策>
改善策のポイントは、過去検証です。
過去検証の結果から、最大何回連続で負けているか(勝っているか)を見ると良いでしょう。
ずっと負け続ける(勝ち続ける)ことは無いことに気がつきます。
それでも負け続けて気分が落ち込んでしまったときは、思い切って一定期間FXから離れることも選択肢の一つです。
落ち着いた気持ちでFXを始めた目的を再確認すると、またトライしてみようという気持ちが湧いてきます。
あきらめないで、自分のペースで取り組みましょう。
症状5:ロット過剰
少し勝てるようになって、自信がついてきた頃に出る症状です。
安定的に勝てるようになってから徐々にロットを上げていくのは問題ありませんが、少し勝てたからといってすぐにロットをあげるのは賢明ではありません。
自信過剰になり大きな賭けに出ている状態のため、自身の許容量を超える損失を被ってしまう可能性があります。
<改善策>
トレードにおいては慎重なくらいが丁度良く、「相場に絶対はない」ことを再認識すべきです。
毎回のトレード記録をつけておいて、こういう時にあえて負けトレードの記録を見ると戒めとなります。
また、大きく勝ったら口座から出金してしまうのも手です。
口座の金額が元に戻るため、また一からという気持ちでトレードに臨めます。
症状6:FXのハラハラドキドキを楽しんでしまう
トレードは、勝てばうれしく、負ければ悔しいもの。
ただし、デイトレードやスイングトレードなのに1分足や5分足といった短時間足の値動きに一喜一憂して、感情が揺さぶられるのを楽しみ始めたら要注意です。
脳が興奮状態になっています。
このようなトレードを繰り返していると、勝つための冷静で合理的なトレードではなく、楽しむためのギャンブル的なトレードを追い求めるようになってしまいます。
<改善策>
感情的になりそうなときはトレードを休むこと、また、リアルトレードからデモトレードに切り替えるのも一つの方法です。
データを取っている気持ちで淡々と取引を積み重ね、1回ごとの勝ち負けではなく、一定期間で区切ったときの収益に意識を向けると良いでしょう。
1週間や1ヶ月ごとに取引結果を集計して、振り返りを行うと効果的です。
(下記は、取引集計結果の例)
症状7:妄信トレード
「あの人がエントリーしたから、自分も同じようにエントリーしよう」という具合に、プロトレーダーやSNSなどの情報を妄信して、他の人のトレードをそのまま真似するトレードです。
問題点は、勝っても負けても自分のトレードスキルが向上した訳ではないため、負けたときの改善方法が分からないことです。
また、まったく同じタイミングで取引することは不可能であり、真似ている人がいつも勝てるとは限りません。
<改善策>
自分で立てた戦略やルールに従ってFXトレードを行うことが重要です。
過去検証で仮説と検証を繰り返し、自分の勝ちパターンを作りましょう。
まとめ:メンタルを鍛えて、安定的に勝てるFXトレードへ
以上、メンタルが弱い人の症状7選と改善策を通じて、FXで勝つためのメンタルの鍛え方を解説しました。
FXトレードで安定して勝てるようになるには、統計的に優位性のあるところで勝負して、「トータルで勝つ」意識が重要です。
メンタルをコントロールして、長期的に安定した成績をあげていきましょう。