「変額保険に興味はあるけれど、実際どうなの?」という方も多いのではないでしょうか。
変額保険は、死亡保障を確保しつつ資産運用ができる商品です。
教育資金や老後資金の準備、また相続対策にも使えます。
本記事では、変額保険のメリット・デメリット、投資信託やiDeCo・つみたてNISAとの比較、変額保険に向いている人について解説します。
変額保険について気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
変額保険とは?
変額保険とは、運用の実績によって保険金や解約返戻金が増減する保険のことです。
簡単に言うと、死亡保障と運用商品がセットになったイメージです。
資産を株式や債券を中心に運用するため、将来受け取れる保険金額は運用成績により変動します。
変額保険のメリット・デメリット
変額保険のメリット①最低保証がある(死亡保障部分)
変額保険では、死亡時や高度障害と判定された時に「基本保険金」+「変動保険金」を受け取れます。
基本保険金部分は運用実績にかかわらず保証されるため、リスクを限定できる安心感があります。
変額保険のメリット②資産運用のアドバイスを受けられる
(画像引用:ソニー生命の変額保険の契約者webサイトより、運用商品選択画面)
株式と債券の割合をどうしたら良いか、経済ショックなどで相場が大きく動いたときにどう対処すべきかなどについて、担当のファイナンシャルプランナーからアドバイスを受けられます。
特に資産運用をこれから始めようと思っている人や、始めたばかりの人にとって、大きなメリットと言えます。
以下の資格を持っている人であれば、より専門的な知識をもとにアドバイスしてもらえるでしょう。
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
・CFP認定者
・証券アナリスト(CMA)
・プライマリー・プライベート・バンカー
変額保険のメリット③節税になる
変額保険の節税ポイントは、次の3点です。順に説明します。
・生命保険料控除
・一時所得扱いにできる
・相続対策にも良い
変額保険のメリット③節税になる/生命保険料控除
一年間に支払った生命保険料によって、所得税と住民税が安くなります。
年末調整や確定申告で、還付を受けましょう。
ただし、支払った保険料の全額が控除対象になる訳ではなく、年間の控除額には上限があります。
変額保険のメリット③節税になる/一時所得扱いにできる
保険の満期保険金や解約返戻金は、一時所得として扱われます。
一時所得には利益から差し引ける「特別控除額」があり、50万円までの利益であれば、税金がかかりません。
変額保険の契約時には、複数本に分けての契約ができるか、また減額制度があるかもチェックしてみてください。
満期を待たずに運用の利益確定をしたい場合や、急にお金が必要になった場合など、状況に合わせて対応できる幅が生まれます。
変額保険のメリット③節税になる/相続にも良い
変額保険は、保険期間や保険金の受け取り方の違いにより、終身型・有期型・年金型の3種類があります。
相続対策を考える場合には、終身型がおすすめです。
相続人が生命保険の死亡保険金を受け取る際、「500万円×法定相続人の数」までの額であれば非課税で受け取れます。
変額保険のデメリット①元本割れする可能性がある
死亡保険金額は予定金額を下回ることはありませんが、解約返戻金や満期保険金は元本保証ではありません。
投資商品である以上、元本割れの可能性は理解しておく必要があります。
変額保険のデメリット②投資効率が悪い(コストがかかる)
変額保険には、保険料から差し引かれる諸費用があります。
主に、保険機能にかかる費用と、運用に関わる費用です。
投資信託などに比べてコストが割高になる分、投資効率は悪くなります。
変額保険のデメリット③解約控除がある
変額保険は、契約日から10年以内に解約した場合、「解約控除」と呼ばれる手数料がかかります。
ただし、解約控除には良い面もあります。
短期解約は損になると考えるため、結果的に運用を長く続けられる効果が期待できるからです。
他の投資商品や制度との比較(一覧表)
投資信託、つみたてNISA、iDeCoとの比較表です。
投資信託 | つみたてNISA | iDeCo | 変額保険 | |
年間投資上限額 | ○(制限なし) | △(制限あり) | △(制限あり) | ○(制限なし) |
税制優遇 | ×(なし) | ○(優遇あり) | ○(優遇あり) | △(節税対策可) |
資金の引き出し | ○(いつでもOK) | ○(いつでもOK) | ×(60歳まで原則不可) | ○(いつでも解約可) |
運用コスト | ○(諸費用なし) | ○(諸費用なし) | △(諸費用あり) | △(諸費用あり) |
保険機能 | ×(なし) | ×(なし) | ×(なし) | ○(死亡保障あり) |
・投資信託と比べると、変額保険はコストが割高ですが、節税対策ができる点が魅力です。
・つみたてNISAと比べると、変額保険は税制優遇やコストの面で劣りますが、年間投資額に上限が無い点では自由度があります。
・iDeCoと比べると、変額保険は税制優遇の点で劣りますが、年間投資額や資金の引き出しの面で自由度があります。
変額保険をおすすめする人
変額保険をおすすめする人は、次のような人です。
変額保険をおすすめする人①アドバイスを受けながら資産運用したい人
ファイナンシャルプランナーから、自分の状況や経済状況に合わせたアドバイスを都度受けながら、資産運用に取り組めます。
特に資産運用の初心者におすすめです。
変額保険をおすすめする人②リスクを抑えて資産を増やしたい人
変額保険は、万が一の際の死亡保険金は保証されています。
また、相続税の非課税枠がある点も魅力的です。
万が一の際の備えは確保しつつ、資産運用したい方におすすめです。
まとめ
本記事では、変額保険について解説しました。
変額保険のメリットは、万が一の際の備えを確保しつつ資産運用ができることや、資産運用のアドバイスを受けられることです。
投資初心者や、死亡保障を重視したい人におすすめです。
一方でデメリットもあるため、商品の特性をよく理解したうえで選択しましょう。
変額保険を検討している方の参考になれば幸いです。
このブログでは、節約や貯金、投資などお金に関するお得な情報を更新しています。
ぜひ、他の記事も見てみてください。
