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【検証】貯金300万円のみで何年暮らせる?効果が出る節約の仕方も紹介

貯金300万円あれば1人暮らしなら9ヶ月、2人以上の世帯なら1年4ヶ月程度暮らすことができます。

これは、1人暮らしおよび2人以上世帯のひと月の平均支出額から導き出した数字です。

「退職してから次の就職先が見つかるまで貯金だけで暮らす」というケースがあるかもしれません。

貯金だけでどのくらい生活できるのかは事前にシミュレーションしておきたいですね。

そこで今回は、貯金300万円のみで何年暮らせるか実際に計算した結果を解説します。

効果が出やすい節約のコツもあわせて解説しているため、日々の家計管理の参考にしてください。

【検証】貯金300万円で何年暮らせる?1人暮らしならおよそ1年4ヶ月、2人以上ならおよそ9ヶ月生活できる

家計収支のデータをもとに、貯金300万円で何年暮らせるか検証しました。

支出の内訳も載せているため、家計管理の参考にしてください。

1人暮らしの平均生活費【シミュレーション】

総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)によると、1人暮らしの消費支出の月平均額は16万1,753円です。

これは消費支出の平均であるため、非消費支出が含まれていません。

令和6年度の国民年金保険料は月1万6,980円、国民健康保険料は年間9万3,062円(月7,755円)であり、これを消費支出の平均額に加算すると、ひと月の支出平均額は18万6488円です。

消費支出とは、物やサービスの購入・消費による支出のことです。

対して、税金や社会保険料などの消費によらない支出を「非消費支出」と言います。

消費支出と非消費支出の合計がひと月の生活費です。

支出費目の内訳は以下の通りです。

国民年金1万6,980円
(令和6年度)
国民健康保険料7,755円
食料43,276円
住居23,322円
光熱・水道13,098円
家具・家事用品5,613円
被服・履物5,280円
保険医療7,441円
交通・通信19,344円
教育2円
教養娯楽18,700円
その他の消費支出25,678円
支出合計18万6,488円

総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)をもとに筆者作成)

このデータから、貯金300万円で何年暮らせるか計算してみましょう。

300万円÷18万6,488円=16.086…

となります。

よって、1人暮らしなら貯金300万円で1年4ヶ月暮らせるとわかりました。

2人以上世帯の平均生活費【シミュレーション】

続いて2人以上世帯の場合で何年暮らせるかを実際に計算してみましょう。

2人以上世帯のひと月の消費支出平均額は29万865円です。

ここに、国民年金保険料と国民健康保険料を足します。

今回は、国民年金・国民健康保険料は大人2人分とします。

国民年金保険料は、1万6,980円×2人=3万3,960円

国民健康保険料は、7,755円×2人=1万5,510円

とすると、ひと月の支出平均額は34万335円です。

支出の内訳は以下の通りです。

国民年金3万3,960円
(令和6年度・2人分)
国民健康保険料1万5,510円(2人分)
食料8万1,888円
住居1万8,652円
光熱・水道2万4,524円
家具・家事用品1万2,390円
被服・履物9,493円
保険医療1万4,797円
交通・通信4万1,535円
教育1万1,439円
教養娯楽2万7,619円
その他の消費支出4万8,529円
支出合計34万335円

総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)をもとに筆者作成)

貯金300万円で何年暮らせるか計算してみると、

300万円÷34万335円=8.814…

となります。

よって、2人暮らしなら貯金300万円でおよそ9ヶ月暮らせることがわかりました。

年齢・地域によって支出は変わる

年齢や居住する地域によって、かかる生活費は異なることに注意が必要です。

特に、家賃や医療費は個人の事情によって全く異なります。

通常、年齢が上がるにつれ医療にかかる頻度は上がり、医療費が上昇します。

医療サービス等にかけるひと月の平均は65歳以上の単身者では、8,128円です。

(参考:(総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)

若年者であれば、大きな病気を抱えることも少なく、体調が悪くなることも年に数回風邪をひくかどうか、という人が多いでしょう。

もちろん、若年者も怪我をするリスクがありますが、一般的に年齢が上がるにつれて医療費がかかる傾向にあります。

また、家賃相場や駐車場代などは、地域によって価格が大きく異なるでしょう。

国民健康保険料は前年の所得や都道府県によって変わるため、その点も考慮する必要があります。

あくまで、平均から導いた数字として目安にしてください。

節約すれば何年暮らせる?節約のポイントを解説

ポイントをおさえて節約に取り組めば、貯金だけで暮らせる期間がさらに延ばせる可能性があります。

ここからは、効果が出やすい節約のコツを紹介します。

固定費を削る

最も効果が出やすいのは、固定費の削減です。

節約したいと考える時は、最初に固定費の見直しを行うことをおすすめします。

固定費とは、月々定額で料金がかかるものを言い、具体的には家賃や生命保険などの保険料、携帯料金などです。

固定費を削減する方法について1つずつ解説します。

住居費

住居費を削減する時には、今より家賃が低い住宅に住み替えるなどを検討しましょう。

住居費は、家賃や住宅ローン、駐車場代など住宅に関連する費用を指します。

住居費は必ず毎月かかる費用の中で、最も重要で避けられない支出です。

そのため、住居費をなるべく安く抑えることは生活費全体の圧縮に役立ちます。

住み替えるなら引っ越し費用がかかるため一時的に支出が増えますが、長い目で見ると毎月の家賃が下がる方が節約になるでしょう。

持ち家の人は、住宅ローンの借り換えによって返済額が減る可能性があります。

ただし、借り換えには手数料がかかり、手数料を考慮するとあまり節約効果がないという場合も多いです。

住宅ローンの借り換えについては慎重に考えた方がよいでしょう。

よくシミュレーションしてから、効果があるようなら借り換えも選択肢の1つです。

駐車場代は、他に賃料が安い所はないか探してみましょう。

または、車の使用頻度が低いなら手放すことも有効な手段です。

車がなければ、税金や自動車保険料も必要なくなるため、かなり支出を減らすことができます。

カーシェアを利用したり、使う時だけレンタカーを借りるなどで対応できるなら、車を手放すことも検討しましょう。

保険料

生命保険や医療保険の保険料も定期的に見直すと、節約になる可能性があります。

ライフステージや家族構成によって必要な保険が変わるため、生活に変化があった時は保険の見直しをするタイミングです。

例えば、生命保険は子どもが生まれたらある程度必要ですが、1人暮らしの場合は必要ありません。

医療保険については、高額療養費制度でカバーできない分だけ加入するのがおすすめです。

高額療養費制度は、年齢や所得に応じて、ひと月の自己負担額(窓口で払った額)が限度額を超えた分が還付される制度です。

(参考:厚生労働省

限度額がいくらかは、こちら(厚生労働省)で確認してください。

高額療養費制度では、差額ベッド代・食事代は対象外です。

そのため、入院日額×30日の額+食事代(1日1,500円×30日)が高額療養費制度の限度額と同等程度になるように、入院日額を設定するとよいでしょう。

もし、保障が多すぎるなら、保障内容を適正にすることで保険料を下げることができます。

年代によっても必要な保険が違うため、定期的に保険の内容を見直すことが大切です。 

携帯料金

携帯電話の料金も、節約しやすい固定費の1つです。

使っていないオプションが付きっぱなしになっていませんか?

ひと月数百円でも長期になればまとまった額になるため、不要なオプションを外すだけでも節約になります。

また、使用状況に応じて格安プランへ乗り換えたり、SIMフリー携帯や格安SIMを使ったりすることも検討しましょう。

サブスクリプションサービス

動画配信サービスやジムの利用料などで使っていない月額サービスはありませんか?

最近は、サブスクリプションサービスが増え、無料体験期間中に登録をしてそのまま自動課金されているケースもよくあります。

使っていないものは解約しましょう。

この機会にゲームの課金なども見直すとよいですよ。

食費・光熱費以外から見直す

節約したいと思ったら、食費・光熱費から見直すことがおすすめです。

節約と聞くと、食費を削ったり電気代の削減対策をイメージする人が多いと思います。

自分で手っ取り早く取り組めるからです。

しかし、食費や光熱費は生活の質の低下に直結しやすい部分であるため、無理が生じやすく長続きしません。

また、過度に制限すると健康を損なう可能性もあります。

生活の満足度が下がりやすい部分よりも、「あると生活が豊かだけれども、なくても生活できるもの」から削減することを意識しましょう。

具体的には、嗜好品やレジャー費、被服費などから手をつけていくとよいですよ。

予算を組む

月々の支出を減らすには、費目ごとにだいたいの予算を組むことが大切です。

まずは、何にどれくらい支出しているか全体像を把握することに努めてください。

「何にどれくらい使っているかわからない」という人は、3ヶ月家計簿をつけてみましょう。

だいたいの支出の内訳が把握できますよ。

内訳が把握できたら、費目ごとに予算を決めていきます。

毎月予算ピッタリにおさめられるといいですが、そうはいかない月もあるでしょう。

そんな時は、次月以降で調整すればOKです。

1円単位でピッタリにする必要はありません。

最終的に1年単位で予算内におさめればOKだと考えて、厳密にしすぎないことが節約を続けられるコツです。

健康を維持する

体が健康的であることは、家計の面でもメリットがあります。

健康を害すると医療を受けるための出費が増えていきますし、病気によって働けなくなると収入が減ってしまうため、健康であることが1番の節約です。

生死に関わる場合があるため、医療費はとても節約しづらい費用の1つです。

例えば、病院を受診すると収入に応じて1割〜3割の医療費の支払いがあります。

さらに病院に直接払うお金以外にも、通院にかかる交通費や雑費がかかる場合も。

入院や手術になると、まとまった費用が必要になるため、健康管理に努めることは家計の面でも大切と言えるでしょう。

ただし、節約のために受診控えをするのはよくありません。

医療にかかる頻度が減るように、健康的に暮らすことを意識してみてください。

まとめ:貯金300万円で何年暮らせる?1人暮らしなら1年4ヶ月、2人以上なら9ヶ月が目安。節約に取り組めば延びる可能性あり!

ひと月の消費支出の平均額は1人暮らし16万1,753円、2人以上の世帯なら29万0,865円です。

これをもとに貯金300万円で何年暮らせるか検証した結果、1人暮らしなら1年4ヶ月、2人以上なら9ヶ月程度暮らせることがわかりました。

さらに節約に取り組めば、もっと暮らせる可能性があります。

効果が出る節約のポイントは

①固定費を見直す
②食費・光熱費以外から見直す
③予算を組むこと
➃健康を維持すること

です。

まずは、使っていないサブスクや保険料などを見直してみましょう。

また、嗜好品やレジャー費など、生活に必須ではないものから見直すことが節約成功のコツ。

予算を決めて支出をスリムにすれば、貯金を長持ちさせることができますよ。

この記事を参考に、節約に取り組んでみてください。

ライター名:FP2級・AFP保有ライターchaky

  • この記事を書いた人

マネーリテラシー編集部

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