「今のパチンコ、全然勝てない」そんな声をよく聞く。
正直、私も同じだ。以前は月に何度かはプラスで終わる日があった。けれどここ数年、勝ち続けるどころか、
そもそも「最近は遊びにならないほど負ける」ようになってしまった。
勝てないのは当たり前なのか?昔と今の歴史をまとめつつ、私の見解を書かせてもらう。
CR機の時代「夢があった」ころのパチンコ
昔のパチンコは、勝てる可能性が今よりずっとあった。
いわゆるCR機全盛期と呼ばれる時代だ。初当たり確率1/399。
重いようでいて、一撃2400発がズドンと出る。連チャンすれば一気に万発超えも夢じゃなかった。
もちろん釘やボーダーも甘めで、ホール側も今より「出す」余裕があった。
あのころはパチンコがまだ庶民の娯楽として機能していた。
打つ人も多く、ホールには熱気があった。
でも、射幸性が高すぎたせいで、行政からの規制が入る。
「遊び」としてのバランスを保つためにという名目で、その後のパチンコは少しずつ牙を抜かれていく。
パチンコの歴史:CR機からP機、今のスマパチへ
2018年、CR機からP機へ完全移行。
このタイミングで最大出玉は2400発から1500発に制限され、継続率も緩和されたとはいえ、一撃の爽快感は完全に消えた。
おまけに、コロナ禍で営業自粛も重なり、多くのホールが閉店。
「客が減ったから、釘を締めて利益を確保する」そんな悪循環が始まった。
そして現在のスマパチ時代。
初当たり1/350前後、右打ち突入率50%、継続率75%など、数字だけ見れば「出玉性能は上がった」と錯覚するが、実際は違う。当たりまでの道のりが遠すぎる。
確率を計算すると、出玉にありつくまでの実質的な当たり確率は1/900前後とも言われる。
しかも1000円で10回転もしない台ばかり。
もはや、普通の人が長時間打てるような遊びではない。
パチンコホールの苦境とメーカーの暴走
勝てない理由の一つは、ホールの経営構造にもある。
客が減っても、ホールは毎月高額な新台をメーカーから買わされる。
売れない台でも断れない。人気台を回してもらえなくなるからだ。
その分を取り返すため、他の台の釘を締めて利益を確保する。
「ホールは悪くない。悪いのはメーカーだ」と言う人もいる。けれど、結局その皺寄せは客に来る。
釘が締まり、設定が下がり、回らない。
つまり、負ける確率が最初から高い状態でスタートしているということだ。
パチンコの換金ギャップと目減りの現実
もうひとつの落とし穴は、換金率。
昔のような等価交換(4円=1玉)は、今やほとんど存在しない。
28玉交換(3.57円)や30玉交換(3.3円)が主流になり、玉を借りた瞬間に約10〜15%の損を抱える構造になっている。
さらに、出玉を現金に換える際の端数はお菓子や日用品で強制的に消化させられる。
500円分の菓子に800円払っているような感覚だ。
打てば打つほど、知らないうちに財布が薄くなる仕組み。
これで勝てる方がおかしい。
「当たらない」「おかしい」と感じる心理
勝てない日が続くと、頭の中に疑いが芽生える。
「遠隔されてるんじゃ?」そんなふうに思う人は多い。
実際、私もそうだった。
千円入れても静まり返る画面、保留が変化しない時間の長さ。
だけど、結論から言えば操作ではない(と思いたい)。
単純に確率が重くなり、釘が締まった結果、当たるための抽選回数すら回せていないだけだ。
そう考えると余計に虚しいが、これが現実だ。
「今のパチンコで勝てないのは当たり前だよね」を体感した日

実際、今日の実戦もそうだった。
最初の2万円はほぼ何も起きずに消えた。
炎炎ノ消防隊では、250回転以上回して当たりゼロ。
エヴァは演出すら来ない。
唯一当たった乃木坂46で6回の当たりを引いたが、
すべてが300発のショボ出玉で終了。
最終的に残ったのは、虚無感と小さな後悔だけだった。
その帰り道で思った。
「今のパチンコは勝てないのが当たり前になってる」。
昔はたまに勝つから面白かった。
でも今は、どう負けるかを競うような遊びになってしまっている。
もはやギャンブルというより、お金を燃やす儀式のようだ。
パチンコ依存症の正体
それでも、人はまた行ってしまう。
「次こそは勝てるかも」「リベンジしたい」。
そう思ってしまう。
この感情には、コスパも理屈も通用しない。
依存症とは、費用対効果を計算できなくなる状態だと思う。
「今日はやめておこう」と頭ではわかっているのに、気づけばホールの駐車場にいる。
これは意思の問題ではなく、仕組みに飲み込まれているのだ。
どうやって止めるか現金を持たない
私は今日、負けたあとに決めた。
現金を持ち歩かない。
財布にお金があると、行きたくなる。
だから、余った現金はすぐに仮想通貨アプリ「コインチェック」でビットコインを買った。
「使えない状態」にしておくのが一番の抑止力になる。
結局、人間は環境に左右される。
お金があるから打つ。無ければ行かない。
シンプルだけど、これが一番効く。
結論、今のパチンコで勝てないのは当たり前だからルールを作る
いまのパチンコは、勝てなくて当たり前。
昔のように夢を見られる時代はもう終わった。
それでも行ってしまうのは、依存症の入り口かもしれない。
でも、そこに罪悪感を持つ必要はない。
大事なのは、自覚して行動を変えることだ。
今日の−23,000円は痛かった。
でも、そのおかげで「現金を持たない」という自分ルールを作れた。
もし同じように負けて落ち込んでいる人がいたら、ぜひ参考にしてほしい。