定年退職後のお仕事、なんの仕事をしようか悩みますよね。
生活費のために退職後の仕事を探している方も多いのではないでしょうか?
「マンション管理人」は退職後のおすすめ職業でよく耳にされると思います。
実際にマンション管理会社で勤務している筆者が仕事の実態や詳細について、管理会社に勤務しているからこそ分かる詳細や体験談も含めて具体的に執筆しました。
マンション管理人をやってみたいという方へ少しでも後押しができれば幸いです。
管理会社勤務で、マンション管理士資格保有者の筆者が執筆しましたので、ぜひ、最後までご覧ください。
マンション管理人のやりがい
仕事をする上で「やりがい」が一番のモチベーションになる方もいますよね。
ここでは、マンション管理人のやりがいについて解説していきます。
仕事のやりがいについての詳細
毎日、気持ちの良い挨拶、感謝の言葉をかけてもらえることです。
「おはようございます!」と気持ち良い挨拶されて気分が悪くなる人はいないと思います。
基本的には、管理室やエントランス周辺で作業することがほとんどなので、出入する居住者と挨拶する機会が沢山あります。
朝、出勤されるサラリーマンには元気に「いってらっしゃい!」と言ってあげてください。無視される事もありますが、大抵の方は返してくれます。
コミュニケーションを取るきっかけにもなりますし、マンション管理人は居住者と良好な関係を築くことがとても大切です。
気持ちの良い挨拶ができることが一番のやりがいではないでしょうか。
また、マンション内で掃除していると、感謝の言葉を掛けてくださる方も沢山いますので、人の役に立つ仕事がしたいという方にはおすすめの職業です。
実際の業務内容や経験談
「マンションの管理人は管理室の椅子に座っているだけの人」と思っている方もいるのではないでしょうか。
実は、一つの仕事は単純でも、覚えることは意外にあります。
ここでは、管理会社勤めだからこそ分かる実際の業務内容と経験談をお伝えします。
ですので、他のwebサイトに掲載されている一般的な内容を省きました。
一般的な業務内容を知りたい場合は、他のサイトで検索してみてください。
①掲示板の管理
マンションでは点検業者や清掃業者の出入りがあり、事前に予定表が管理室宛に郵送されてくるので、常に掲示板を最新版に更新する必要があります。
掲示物の貼り忘れがあると居住者に迷惑を掛けてしまいますので細心の注意を払ってください。
②マンション全体の目視点検
当然専門分野ではないので、詳細なチェックまでは行いませんが、マンション全体を巡回し、不具合箇所がないか、毎月、管理会社に報告します。
③ゴミ置き場の分別作業・清掃
ゴミ出しのルール違反されている居住者がいれば、ゴミ収集車が回収してくれるようにゴミ袋を開けて分別作業しなければいけません。
ルール違反者が多い場合や注意しても解消されない場合は管理会社に相談しましょう。
④駐輪場、駐車場の受付・管理
居住者から、申し込み、解約の依頼があれば、必要書類をお渡しします。
その後の処理は管理会社がやってくれます。
また、定期的に駐輪場代等の請求漏れがないか確認する必要があるので、管理会社から依頼があれば対応してください。
⑤総会・理事会の出席
マンションには、「理事会役員」という、そのマンションの中で代表者が3人~10人程度いることが一般的です。
分かりやすく「小学校」で例えると、生徒会です。
総会とは、分かりやすく例えると、「全校集会」です。
1年に1度開催される会議で、マンション所有者が全員参加可能な会議です。
理事会とは、分かりやすく例えると、「生徒会活動」です。
月に1度開催(マンションごとに開催頻度は変わる)される会議で、理事会役員が参加可能な会議です。
総会・理事会の時間はどちらも大体1時間程度です。
管理員が総会・理事会に出席するマンションもあれば、欠席してもよいマンションもありますので、詳細については管理会社に聞いてみてください。
⑥クレーム対応
居住者からのクレームは管理会社よりもまず先に管理員へ直接言われる事が多い印象です。
大抵のクレームは管理員ではどうしようもできない内容なので、管理会社にすぐに対応してもらってください。
全て真に受けている必要はありません。
ここまで読んでみてどうですか?
意外に大変そうだなと感じた方もいるのではないでしょうか。
マンション管理人は、管理会社と協力していく仕事ですので、分からないときは管理会社に相談し、後のことは管理会社に解決してもらえば大丈夫です。
管理人の仕事で感じた喜びや充実感
毎日のように感謝の言葉を直接掛けてもらえる職業はマンション管理員の他にはないと思います。
掃除していれば、「いつもご苦労様です」と声を掛けてくれますし、旅行帰りの居住者からはお土産をいただくこともあります。
また、基本的には、管理室の中で座って行う作業がほとんどです。
1人の空間で作業できますので、誰にも邪魔されることはありません。
現役時代の仕事に比べ、ある意味充実した退職ライフができるのではないでしょうか。
マンション管理人の苦労
どの職業でもそうですが、慣れるまでが一苦労です。
特にマンション管理人は常に1人作業なので、最初はかなり心細いと思います。
ここでは、マンション管理人の苦労について解説していきます。
仕事の厳しさや課題についての詳細
居住者との関係が崩れるとかなり厄介です。
マンション管理人は一見、事務作業がメインと思っている方もいるのではないでしょうか。
清掃作業にしても、管理室で椅子に座って作業しているにしても、常に居住者から監視されていることを忘れないでください。
サボっていたり、作業を怠っていたりすると直接注意されることも実際にあります。
中には管理会社に電話をかけてくる方もいます。
この問題を解決するためには、居住者と良好な関係を築くことが1番の得策です。
そのためには、序盤でも挨拶の大切さをお伝えしましたが、まずは気持ちの良い挨拶から取り組みましょう。
実際の業務での困難やストレスに関する経験談
一番のストレスは、基本的に休みが少ないことだと思います。
なぜならば、ゴミ出しをしなければいけないからです。
年末年始、有給休暇、所定休日、祝日など以外、基本的には休みはありません。
マンションごとに変わりますが、祝日にゴミ出しがあれば出勤しなければいけない場合もあります。
大雨・強風の日でも出勤する必要があります。(天災等は除く)
有給休暇を活用して長期連休を取得できますが、それ以外はゴミ出しがあるので、長期連休はあまり取れないと考えて良いでしょう。
マンション管理人の勤務条件
マンション管理人は現役を引退された方に人気な職業です。
ここでは、マンション管理人の勤務条件について解説していきます。
勤務時間や給与についての情報
・勤務時間について
当然、マンションごとに勤務時間は変わりますが、出勤時間は8時前後が一般的です。
退勤時間は、マンションごとにばらばらですので、昼の12時退勤もあれば、16時退勤もありますし、中には管理人常駐のマンションもあります。
・給与について
基本的には、最低賃金です。
ボーナスはありません。
長く続ければ昇給もあります。
面接される際に是非聞いてみてください。
必要な資格や経験についての要件
資格、経験は一切不要です。
資格を使う場面がないので特に推奨資格もありません。
筆者は、マンション管理員の面接官も担当しておりますが、特に資格、経験について重視していません。
特に意識して見ているのは、最低限のコミュニケーション能力とマナーがあるかどうかです。
現場では管理人1人で管理室窓口になるわけですから、安心して任せられる方でなければ管理会社側からしても採用できないからです。
まとめ
1日の業務内容としては比較的少なく、体力に自信がない方でもやっていける職業になります。
筆者の周りでは離職率も比較的低いと言われておりますので、長く続けていきたい方にはぜひおすすめです。
現役のお仕事を退職されて、次の仕事を検討されている方に、少しでもマンション管理人について興味・関心を持っていただけますと幸いです。
ライター名:マンション管理士保有ライター kouki