その頃よく「オレオレ詐欺」が巷を騒がせていた。詐欺なんて引っかかるやつの気が知れないと思っていたのに。
被害にあう人は自分は絶対ひっかから無いと思っている人が多いと誰かが言っていた。
まさにその言葉通りだった。今振り返ると何でそんなものにっ と思うののだけど、その頃はなんとか生活の立て直しをしたくて藁にもすがる思いでしがみついてしまったのが運のつき。
蟻地獄のように沈んでいきました。
ネット詐欺にあう前の私の状況
その頃の状況は、私が独身の時に作った4,000万(マンションのローン含む)借金と夫の借金(幾らかは教えてくれない)があり私のアルバイトで入る少ない給料と鬱で働けない旦那とお腹を空かせた猫二匹で明日のことなど考えることも出来ない生活をしていた。
少し前までは、「過払い金」と「交通事故の慰謝料」の収入があったのだけれどそれも底をつきはじめまた元の借金地獄の状態に戻っていった。
その頃どこから私の携帯のメールアドレスが流出したのか今もわからない。
出会い系やSNSなどやったこともないし私のメールアドレスを知っている人は、五本の指でもお釣りがくるはずだった。
お金を援助したいという人からのメールが届く
メールの内容は、私を援助したいとのこと。もちろん知らない人。理由は大金が入りいろんな人を援助したいとのこと。
今思うと何故私なのか?何故私を知っているのか?出会い系サイトは、会員でない人とのマッチングなんてするのか?だいたいその会社は真っ当な会社なのか?
普通だったら頭をよぎる疑問も全て都合よく出てこなかった。
早速、会員となり返信を送った。
- 「メール有難うございます。すごく助かります。宜しくお願いします。」と私
- 「連絡が取れて良かったです。是非、受け取っていただきたいと思います。口座番号を教えてください」と相手
- 「それは・・・・・です。宜しくお願いします。」私
- 「今日は、時間的に無理なので明日振り込みたいと思います。大丈夫ですか?」相手
- 「大丈夫です。お待ちしています」私
- 「振り込みをしようとしたのですが出来ませんでした。振込先は合っていますか?」相手
- 「そうですか。・・・・・・です。」私
- 「いま、銀行の前にいるのですが・・・」相手
と、何かというと理由をつけては振り込みは先延ばし。そのサイトの1メール500円もかかるサイトメールでしか連絡は取れず。
結局、お金は振り込まれずサイトのメール使用料だけで8,000円ぐらいかかった。
同じような出会い系サイトから騙されてしまう
あきらめた頃にまた、別の出会い系サイトからメールが来て同じような申し出があり会いたいというので銀座の交番前で待ち合わせをしましたが「待ち人来たらず」だった。
「待ち合わせ場所に遅れる」、「待ち合わせ場所がわからない」、「今近くまで来ている、どこにいるの・・・」
合計5,500円のお支払い。
今思うと騙された出会い系サイトは、みんな同じ所なんじゃないかと思う。
ほんの少しして今度は、PCのメールに同じようなメールが来た。
そこが少し違うのは、メールは相変わらず500円かかるのだけどお金の受け渡しに間に入っているホスト会社がいること。
最初は、店を3店舗持っていてお金が手に余るほどありぜひ、援助したいと相手からの申し出が有りお金をホスト会社に預けているとのことだった。
そのホスト会社からお金を振り込んでもらうにはシステム使用料が必要とのことで先ず最初にお金を預かっている保管料2,000円払ってください。次にお金はドルで(なぜドル?)預かっているので円に両替するのに5,000円かかるので払ってほしいと言われた。
支払いはコンビニのプリペイドカードで…。
支払いは、コンビニで販売しているAMAZONカードのような電子マネーを使って支払うシステムでコンビニでカードを買いそこに記載してあるナンバーをホストのホームページに入力するというシステムだった。
電子マネーなんてちゃんとした信用のある審査にクリアした会社しか利用できないものと勝手に思い込み言えわれるがままに支払う。
次は本人確認にまた、別途システム使用料かかるとか振り込みのために電子マネーを現金にする為にお金が必要等お金を振り込むたびにさらにお金を請求してきて結局、援助してくれると言ってくれた人が大阪にいるのでこっちに来れないか等、メール代500円もかさみ途中で諦めた。
もう交通事故の慰謝料も底をつきはじめて無駄なお金を使ったと後悔した。 したのに
また、パソコンにメールが届いた。 もう、三度目は無いぞ! これで終わりにしなくちゃ・・・いけない。
今回のフォームページは、チョット凝っていて機械的な印象が無かった。
まぁ、詐欺フォームに変わりはないんだけどね。
さすがにここまで来るともしや詐欺かもしれないと思い証拠を残すことにした。
ピロピロ~リィ~ンンン♪
- 「あなた宛てにお金を預かっています。受け取り期限が迫っていますので是非ご確認ください。」
- 「受け取りになるためにはシステム利用料がかかります。」
- 「電子マネーを現金に両替しなければなりません。手数料として1万円かかります。」
- 「個別の暗証番号が必要で発行するのに発行手数料として8,000円必要です。」
- 「振り込みをするためにコンピューターとの接続する為、設備の使用料が必要です」
- 等・ナド・など~♪ その他500円のメール代金もかかった。。
- 「一体いくら払ったら振り込みしてくれるわけ?もうお金無いんだけど怒怒怒」私
- 「幾らまでならお支払い可能ですか?」相手
- 「3万しかない」馬鹿な私
ピロピロ~リィ~ンンン♪
「振り込んだお客様が急死してしまい預かっていたお客様の銀行に戻しました。」 絶句!!!
何故?振り込んだと思ったら直ぐに急死?今、夜中の1時だぞ?
なんか主治医が看取り、財産を元に戻すよう言われたとか??? どこの医者だぁ!!!
慌ててパソコンをのぞき込むとやられた!ホームページはものの見事に無くなっていた。
メールはリターンはしないけど返信なし (暫くボーゼンとした)
しかし!ここは百戦錬磨?で騙されている私。今回はこのまま泣き寝入りはしない。
会社概要に書いてあった電話番号を押した。ながーーーーーーーいコールの後やっと代表者が出るが直ぐに切られた。でも、これで電話番号は偽じゃないと分かった。
詐欺被害を「東京都消費生活総合センター」に相談
翌日、仕事を早めにきりあげて「東京都消費生活総合センター」に相談しに行った。
いろいろ話した。今までの全部の騙された経緯と借金で頸がまわらないことなど。
借金の件は、明日弁護士の先生に無料相談が出来るということで旦那に行ってもらった。自己破産と生活保護の受給を進められたそうでそれは旦那に任せることにした。仕事を休む訳にはいかない。
詐欺のことについて証拠があれば先ず警察に行ってくれと言われた。
警察は、朝行くこと。こういう事案は専門性が高くて夕方や夜は専門がいないから対応してくれにくいそうだ。行ったらまた状況を連絡してくれと言われた。
慌てて証拠を整理して印刷をしたが、膨大な量でなんだかんだと夜中までかかってしまった。
朝じゃないけどしょうがない。着るものも取り合えず警察に行く。
「東京都消費生活総合センター」さんの言うとおりだった。取り合ってくれない。
「見ず知らずの人がそんな大金くれるわけないじゃないか」とはん笑い。
「受理してもいいけどその代わりお金は戻ってこないよ。それでもいいの?「東京都消費生活総合センター」さんとそこんとこ話し合った方がいいんじゃあないの?」
・・・お金は返して欲しい。ダメだ警察は。
翌日、「東京都消費生活総合センター」に電話して担当になってくれた人と話す。
電話に出るなら警察に相談すると言って証拠もある事を言い様子を見てみようとのこと。
そして、電話。なかなか出ないが、コールだけだったら電話代も掛からないし延々と鳴らしやっとでた!
話してみるとどうやら似たようなサイトをいくつも持っているようだった。
なんでサイトが閉鎖になっているのか聞き、どうしてお金をくれるという人が直ぐに死んでおたくに振り込んだお金が返金になるんだ!向こうの言い分によると亡くなった場合お金を返金しなければならないという。
だって、私に振り込んだお金を私の名義にするのにお金払ったぞ 怒!!
詐欺だろー証拠は全部揃っているんだぞ。金返せっ!警察に被害届を出すぞ!と言うも話をはぐらかされる。
「東京都消費生活総合センター」に電話して話が前に進まない旨言うと、電話に出るようなら代わりに電話してくれると言う。騙された金額8万円と相手の電話番号を伝える。
暫く待つ
「東京都消費生活総合センター」さんから電話がきて返金に応じるそうで口座番号と8万振り込むよう電話して下さいとのこと。やった、勝った!
と、憑き物が落ちたみたいにストンと冷静になった。なんて馬鹿なことをしたんだろう。携帯のメールや最初のパソコンのやり取りなど足すと随分なお金を使ってしまった。お金無いのに・・・
でも、一ついいことは私が詐欺と戦っているときに「東京都消費生活総合センター」さんから紹介してもらった弁護士さんが自己破産と生活保護の話を進めてくれたこと。
これで、莫大なお金はいらないし死ぬことも必要なくなったよね。
結果オーライでいいかな。・・・・と思うことにした。
ネット詐欺の体験談まとめ
この記事では、実際にネット詐欺の被害にあった筆者の体験談をリアルな実経験をもとに掲載しています。
同じような境遇の方のお役に立てればと思います。
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