自分の収入は他の人と比べて低いのではないか。
生涯年収で考えると転職したほうがいいだろうか。
生涯年収平均値はあてにならないから生涯年収中央値と比べてみたい。
サラリーマンを続けて毎日ヘトヘトになるまで働き、人間関係のストレスも抱えていると自分が正しい場所にいるのか疑問に思ってきますよね。
そこで本記事では生涯年収の平均値と中央値、年代別に年収の平均値をご紹介します。
今から生涯年収を上げる具体的な方法もご提案しますので、ぜひご自身と比べながらお読みください。
学歴、企業規模、転職経験から生涯年収を比較する
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに、ひとりの労働者が生涯で得る「生涯賃金」を算出した2022年最新の数字が以下の通りです。
独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2023」から数値をまとめました。
条件:
- 卒業と同時に就職
- 60歳の誕生月に退職
- ボーナス、退職金を含まない
生涯年収平均値 男性、転職経験なし
1,000人以上 | 1,000人未満 | 100人未満 | |
大卒 | 3億440万円 | 2億4,830万円 | 2億1,530万円 |
高専・短大卒 | 2億8,790万円 | 2億3,270万円 | 2億490万円 |
専門学校卒 | 2億4,320万円 | 2億2,080万円 | 2億140万円 |
高卒 | 2億6,540万円 | 2億2,970円 | 2億350万円 |
生涯年収平均値 男性、転職経験あり
(離職後すぐに就職、無職の期間はない)
1,000人以上 | 1,000人未満 | 100人未満 | |
大卒 | 2億8,750万円 | 2億3,460万円 | 1億9,850万円 |
高専・短大卒 | 2億6,500万円 | 2億1,550万円 | 1億9,100万円 |
専門学校卒 | 2億2,290万円 | 2億円 | 1億8,000万円 |
高卒 | 2億4,100万円 | 2億円 | 1億7,790万円 |
同じ学歴、同じ企業規模でも転職の有無によって生涯年収が大きく変わるのがわかります。
では女性の生涯年収をみてみましょう。
生涯年収平均値 女性、転職経験なし
1,000人以上 | 1,000人未満 | 100人未満 | |
大卒 | 2億4,830万円 | 2億1,210万円 | 1億9,580万円 |
高専・短大卒 | 2億1,390万円 | 1億9,280万円 | 1億7,980万円 |
専門学校卒 | 2億380万円 | 1億8,800万円 | 1億6,610万円 |
高卒 | 1億9,750万円 | 1億7,220万円 | 1億5,160万円 |
生涯年収平均値 女性、転職経験あり
(離職後すぐに就職、無職の期間はない)
1,000人以上 | 1,000人未満 | 100人未満 | |
大卒 | 2億3,090万円 | 1億9,100万円 | 1億6,520万円 |
高専・短大卒 | 1億9,990万円 | 1億6,990万円 | 1億5,490万円 |
専門学校卒 | 2億330万円 | 1億7,170万円 | 1億4,830万円 |
高卒 | 1億7,150万円 | 1億5,250万円 | 1億3,220万円 |
最終学校を卒業後に60歳まで休みなく働き続けた場合の数値です。
女性は出産などで離職することがあるので、実際はもっと低くなりそうですね。
生涯年収中央値・生涯年収平均値の算出方法の違い
中央値とは
データを小さい順(または大きい順)に並べて真ん中の数値。
平均値とは
すべてのデータの値の合計をデータの件数で割って求める数値。
生涯年収中央値の推定データ
厚生労働省は生涯年収中央値の公表をしていませんが、転職・求人サイトdoda(デューダ)に生涯年収中央値の推定データがあります。
(引用:
この記事での生涯年収の計算方法は、22歳から65歳まで正社員として働き続けたと仮定し、各年代の年収中央値を年数分掛けた上で合計する、というものです。退職金や離職中の無収入期間などは考慮に入れていないため、あくまで参考値としてご活用ください。
正社員の年収中央値は?年齢別・都道府県別にも解説(平均年収ランキング【最新版】) |転職ならdoda(デューダ))
年代ごとに正社員の年収中央値と年収平均値を見てみよう
下の表の数字は各年代の年収中央値と平均値です。
ご自身の税込み年収と比較してみましょう。
1年ごとの差はほんのわずかだと感じるかもしれませんが、生涯年収となると大きな差になります。
(参考:正社員の年収中央値は?年齢別・都道府県別にも解説(平均年収ランキング【最新版】) |転職ならdoda(デューダ))
今から生涯年収を上げる方法
以上の表と比べて、ご自身の年収はいかがでしょうか。
現時点で平均より上回っている場合は、心配はいらないかもしれませんが、現時点で平均より下回っている場合は、生涯年収で考えると大きく差が開いてしまいます。
思い切って経歴やスキルを正しく評価してもらえる会社に転職することを考慮に入れてもいいかもしれません。
転職をしなくても、資格手当を狙って年収アップを狙う、空いた時間に副業をする、無理のない範囲でコツコツ投資するなど、現在の仕事を維持したまま生涯の収入を上げていくことも可能です。
【転職】で年収アップするのはたったの39%
転職で年収アップができるのは39%の人だけと言われています。
半分以上の人は転職すると収入が下がってしまうのです。
確実に年収を上げるためには自分の適性年収をよく調べ、正しく転職活動をする必要があります。
適正年収の調べ方は転職エージェントのホームページなどから、2~3分で簡単にできます。
自分の市場価値を知るのは怖いけれど、知らないままずっと損をし続けるのはもっと怖いです。
【資格】手当で現在の職場で年収アップを狙う
所属している会社が資格手当を支給してくれる場合は積極的にチャレンジしましょう。
仕事に役立つ知識やスキルを身につけると、資格手当だけではなく基本給も上がりやすい傾向にあります。
合格報奨金という資格取得時に一度だけしかもらえない手当もあるので注意しましょう。
【副業】で着実に収入を増やす
2018年に厚生労働省が副業・兼業に関する規定を定め、副業を解禁する企業が増えました。
副業は初期投資が少なければ少ないほどリスクがありません。
出社前の2時間など、決めた時間でコツコツ収入を増やすことができれば生涯年収はかなりプラスになります。
当サイトの過去の記事も参考にしてください。
関連記事:地味に儲かる副業とは?
関連記事:毎日1万円以上を自動収入で稼ぐ方法はある?成功する仕組みを解説!
【投資】インデックス投資で資産を増やす
投資は長い時間をかけてじっくり取り組むほど低リスクです。
20代、30代ならつみたてNISAでインデックス投資をおすすめします。
長く続ければ続けるほどリスクが少なくなるものが多いので、腰を据えて取り組めるのであればぜひ検討してみましょう。
まとめ
ご自身の収入は同年代と比べていかがでしたか。
生涯年収を上げる方法は、転職だけではありません。
現在の仕事を続けながら収入を上げることも可能です。
最初の一歩は小さくても、続けることで差はどんどん開いていきます。
ぜひ行動に移して、今年から年収を上げていきましょう。
ライター:岩田道(いわた みち)