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政府株INPEX(1605)の株価が上がらない理由と投資戦略

INPEXは、日本最大のエネルギー開発企業です。

そんな日本のエネルギー開発に欠かすことができない大企業INPEXですが、過去の株価の推移をみると政府株というポジションでありながら、近年の日本株バブルと異なり、緩やかな株価の上昇と下落を見せております。

この記事を読めば、INPEX株価が上がらないのには理由があることがわかります。

また、上がらない理由がわかれば、その理由を逆手にとって、投資戦略を練ることができます。

INPEX株は投資戦略さえ間違わなければ長期保有にも適していますし、ぜひ購入を勧めたい株の一つです。

INPEX株価が上がらない理由

INPEXは、日本企業が初めてオペレーターとして推進する大型LNGプロジェクトであるイクシスLNGプロジェクトや、アブダビにおける海上及び陸上油田の原油開発・生産事業であるアブダビ油田プロジェクトなど多くの国家プロジェクトを実施しております。

ここでは、そんな国家プロジェクトを推進するインペックスの株価が上がらない理由について、まずは解説します。

採掘事業の経済性とINPEX株価

INPEXの中核事業は、石油・天然ガスの採掘事業とネットゼロ事業です。

そのうち採掘事業の経済性とINPEX株価の関係性について示します。

石油・天然ガスの採掘は、国や企業にとって主要な収益源で、グローバル市場での石油・ガスの販売は、莫大な収入を生み出します。

下のグラフはINPEXの2013年から2022年までの過去11年の売上高の営業利益率の推移を示しています。

2020年にかけてはやや右肩下がりの傾向を示していますが、その後急激に売り上げと利益が伸びて、過去11年で最高となりました。

(画像は筆者作成)

一方で、同じ期間の株価の推移を下のグラフで示します。

売上高と営業利益の推移と同様に2020年にかけて株価も右肩下がりの傾向になっています。

その後、株価は上がっていますが2014年と同水準までしか回復しておりません。

(※ 出典:MINKABU株価チェック)

需給バランスの影響とは

株価には需給バランスも影響しますが、他産業と異なり関連性は複雑です。

一般的には、エネルギーの需要が高い場合にはモノの価格は上がります。

(出典:【経済】 「価格と需要・供給の関係」のグラフの見方

そして、下のグラフに示すように世界的に見てみてもエネルギー需要は伸び続けております。

(出典:令和4年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2023)

需要も伸び続けているので、原油価格も上がり、INPEXの株価も上がり続けるように思いますが、そこまで単純ではありません。

採掘事業を行う企業は、ロイヤルティ、税金、その他の料金を政府から徴収されますし、原油や天然ガス以外のエネルギー供給量や、採掘費用など多くの要素が関係しています。

政府の関与が株価に及ぼす影響

INPEXは政府株と呼ばれています。

下の一覧表は大株主の持ち株比率を示していますが、筆頭株主は経済産業大臣です。

そのため政府株と呼ばれており、政府の関与が株価に影響を及ぼしております。

(出典:INPEX IR情報

大株主である経済産業省は、エネルギー政策の立案と実施を担当しており、INPEXは日本と国際的なエネルギー供給に貢献をしております。

そのため、経済産業省や日本政府のエネルギー政策の方向性によってINPEXの売上高や株価に大きく影響します。

現在の主要なプロジェクトであるアブダビの油田開発事業などは、政府のアブダビへの積極的な資源外交の結果と言えます。

今後、政府が新たな油田開発等を計画しようとする場合、INPEXが関与する可能性が高いかと思いますので、政府の今後の政策動向にも投資タイミングをはかる際には注意が必要です。

原油価格の将来予測と株価の関係

原油価格の将来予測と株価の関係性を整理して、INPEXの株価は今後上がる見込みがあるのかどうか解説いたします。

株式市場の影響とは

まずは、株式市場を代表して日経平均株価の推移とINPEX株価の推移を比較してみます。

円高の影響やウォーレン・バフェットなどの海外投資家などからの積極的な日本企業への投資などで、日経平均株価は最近では過去最高水準となっております。

しかし、長期的なトレンドでみれば数年前からずっと右肩上がりであり、2023年ごろから急激に伸びております。

そんため、10年前と比べると平均株価は2倍以上となっていることがわかります。

【過去10年間の日経平均株価の推移】

(出典:みんかぶ 日経平均株価

一方でINPEXの株価の推移をみていきます。

コロナショックにより株価は大きく下落しておりますが、その前から緩やかな下落傾向でした。

日経平均株価と同様に近年の株価は上がってはいますが、10年前の株価と比較して1.4倍程度の上昇になっています。

【過去10年間のINPEXの株価の推移】

(出典:みんかぶ INPEX株価

東証株価指数とINPEXの株価を、2011年時点を100とした場合で比較したグラフがわかりやすいのですが、東証株価指数が右肩上がりなのに比べてINPEXは下落または同水準で推移しております。

(出典:INPEX IR情報

原油・天然ガス市場とINPEX株価の動向

日本全体の株式市場とINPEXの株価にはあまり関係性がありませんでしたので、次にINPEXの中核事業である石油・天然ガスの採掘事業と関連性の高そうな、原油と天然ガスの価格推移とINPEX株価の推移を比較します。

原油価格と天然ガス価格の推移をみると、2008年から価格の上下はあるものの、2008年の価格から0.5倍から1.5倍のレンジ内で推移しております。

原油・天然ガスの価格推移とINPEXの株価の推移を比較してほしいのですが、とても似通った動きをしているのがわかります。

原油・天然ガス価格が近年また下がってきていることを考慮すると、INPEXの株価もここ数年は伸びているものの、再び下がるのではないかと予想されます。

(出典:INPEX IR情報

エネルギー需給とINPEX株価

エネルギー需給とINPEX株価の関連性について考察します。

先に示したようにエネルギー需要自体は伸び続けております。

一方で石油と天然ガスの供給量をみていきます。

こちらも需要が伸びているのと同様に供給量が伸びています。

ですので、エネルギー需給とINPEXの株価の関係性は必ずしも単純には結び付きません。

需要の増加に伴い、供給量も増加していますが、INPEXの株価は上がっておりません。

(出典:INPEX IR情報

  1. INPEX株の長期投資戦略

ここでは、なぜインペックスは黄金株と呼ばれるのか?インペックスは長期投資に適しているか?という疑問について解説いたします。

黄金株としてのINPEXの将来性

原油価格の推移が影響を及ぼしていそうであり、なかなか株価が上がっていないINPEX株ですが、黄金株としての将来性は見込めます。

政府が保有する唯一の黄金株です。

そのため、政府がINPEXの経営方針に直接的な関与が可能です。

これは政府にとって、INPEXが非常に重要な企業であることを示しており、今後株価の大幅な上昇はなくても、長期的にみれば一定の水準で株価は推移するのではないかという予想がつきます。

株価低迷時の売り時とは

株価が低迷したときの売り時は、どこで損切りすればよいのか悩ましいところですが、INPEX株の場合は、ぜひ長期的な保有をおすすめします。

なぜかというと、黄金株としての将来性とほかの株と比較した場合の配当利回りの高さ故です。

配当を考慮した投資戦略

INPEXの株価が上がらない理由がわかったとしても、INPEXへの投資をおすすめする理由は配当利回りが高いからです。

過去の配当金と配当利回りの表に整理しました。

配当金が右肩上がりであり、配当利回りも投資タイミング良ければ4%以上を狙えます。

2024年の配当金も増配が予想されておりますが、最近の株価の上昇で配当利回りは4%以下となっております。

3.6%でも十分に高い利回りですが、原油価格が下落したタイミングで株価も下落することが予想されますので、そのタイミングで購入するのも一つの投資戦略です。

年度区分中間期末合計配当利回り
2019年3月予想99181.7%
実績915242.27%
2019年12月実績1218302.64%
2020年12月予想1818366.47%
実績1212244.32%
2021年12月予想13.5013.50272.69%
実績2028484.79%
2022年12月予想2727543.87%
実績3032624.44%
2023年12月予想3232643.36%
実績3737743.88%
2024年12月予想3838763.6%

配当性向の推移をみてもまだまだ配当金の増加の余地がありますので、株価が一定または上昇しても配当利回りが高くなる可能性があります。

(出典:IRバンク

政府株INPEX(1605)の株価が上がらない理由と投資戦略まとめ

この記事では、INPEX株価が上がらない理由を解説し、上がらない理由を逆手にとった投資戦略を紹介しました。

INPEX株は投資戦略さえ間違わなければ配当利回りも高く長期保有にも適していますし、ぜひ購入を勧めたい株の一つですので、この記事を参考に購入をぜひ検討してみてください。

  • この記事を書いた人

マネーリテラシー編集部

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