近年副業を解禁する企業が増えたことで、Webデザインの勉強を始める人が増えています。
しかし、「Webデザインの勉強を始めたいけど独学でもできるの?」「何から始めればいいの?」と悩んでいる人もたくさんいます。
そこで本記事では、「Webデザインを独学で勉強するメリット・デメリット」や「Webデザインを勉強する具体的な方法」について解説します。
これからWebデザインの勉強を始めようと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
Webデザインの勉強は独学でできるのか?
「そもそもWebデザインの勉強は独学でもできるの?」「スクールに通わないと学べないのでは?」と不安に思う人もいるでしょう。
結論を言うと、ポイントを押さえればWebデザインの勉強は独学でも十分に可能です。
世の中にはたくさんのWebデザイナーがいますが、スクールに通わず独学で勉強した人もたくさんいます。
最近はWebデザインを勉強できる教材や環境が整っており、独学でも学びやすくなっているのです。
とはいえ、Webデザインを独学で勉強するにはメリット・デメリットがあるので、その点について解説します。
Webデザインを独学で勉強するメリット
Webデザインを独学で勉強する大きなメリットは次の2つです。
・費用が抑えられる
・自分のペースで勉強できる
Webデザインに興味があって始めてみたいという人も、高額なスクールに通うとなると中々一歩が踏み出せないかもしれません。
その点独学であれば、比較的少ない費用でWebデザインを勉強できます。気軽に勉強を始められることは独学の大きなメリットです。
また、自分のペースで自由に勉強できるのも独学のメリットと言えるでしょう。
勉強していて分からない内容や伸ばしたいスキルは、徹底的に時間をかけて勉強することもできます。自分でスケジュールを立てて勉強するのが得意な人に適した学習方法と言えます。
Webデザインを独学で勉強するデメリット
一方、Webデザインを独学で勉強する主なメリットは次の2つです。
・モチベーションを維持しにくい
・困ったときに質問や相談ができる人がいない
独学は孤独で全てが自分次第です。怠けていても誰も注意してくれません。
効率の悪い勉強をしてしまうことで、Webデザインのスキルがなかなか身に付かずに挫折する可能性もあります。
また、Webデザインの勉強で分からないことがあったときに質問できる講師や、交流できる仲間もいないので不安になることもあるでしょう。
しかし、今はSNSやオンラインコミュニティでWebデザインを勉強する仲間を見つけることは難しくありません。
独学で勉強する際は、それらを活用して質問や交流ができる環境を確保すると良いでしょう。
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Webデザインに必要な具体的なスキルと勉強の流れ
ここからは、Webデザインに必要なスキルと勉強の流れを具体的に紹介します。Webデザインの勉強は次の4ステップで行います。
- HTML・CSSの基礎を学ぶ
- デザインソフトの使い方を学ぶ
- デザインの理論を学ぶ
- 実際にWebサイトを制作してみる
それぞれ詳しく解説していきます。
1.HTML・CSSの基礎を学ぶ
まずは、Webサイト制作の基本となる2つの言語「HTML」と「CSS」を勉強しましょう。
HTML・CSSは、Webサイト上で文字や画像をどのように配置するか、どのような大きさ・色にするかなどを指示するための言語です。これらの基礎を身に付けることで簡単なWebサイトが作れるようになります。
HTML・CSSの知識が全くない人にとって最初は苦戦するかもしれませんが、Webサイト制作に必要な最低限の知識はそれほど多くありません。
後述する学習サイトで勉強すれば、実際に簡単なWebサイトを制作しながら学べるのでオススメです。
また、Webサイト制作では「JavaScript」や「PHP」などのプログラミング言語が使われることがありますが、最初のうちは勉強する必要はありません。
基本的なWebデザインスキルが身に付き、さらにステップアップを目指したい人は勉強すると良いでしょう。
2.デザインソフトの使い方を学ぶ
次にデザインソフトの使い方を勉強しましょう。デザインソフトにも様々なものがありますが、Webデザインにおいて最もよく利用されるAdobe社製の「Photoshop」を使えるようになりましょう。
Photoshopに関する書籍を1冊こなせばひと通りの使い方が身に付きます。
注意点としては、Photoshopの機能全てを完璧に使えるようになろうとしないことです。
Photoshopは非常に機能が多く、使用頻度の少ない機能を覚えるのに時間をかけるのは効率的ではありません。基本的な使い方がある程度身に付いたら、後は実際にWebサイト制作の過程で使い方の分からない機能をその都度調べるというやり方が良いでしょう。
また、勉強時間に余裕があるなら、同じAdobe社製の「Illustrator」や「XD」の学習に取り組むのも良いでしょう。
Illustratorは画像以外のグラフィック(印刷物や図形・テキストなど)を作るのに適しています。XDはPhotoshopに比べて非常に簡素化された機能だけが備わっており、ワイヤーフレーム(Webサイトのレイアウトの設計図のようなもの)を作るのに適しています。
3.デザインの理論を学ぶ
そしてデザインの理論についても必ず勉強しましょう。これまで学んだHTML・CSSやデザインソフトを使って、実際どのようなデザインのWebサイトを制作するかを考える上で非常に重要な要素となります。
世の中には無数のWebサイトが存在しますが、良いWebサイトは文字や画像の配置の仕方や色の使い方などが基本原則に則っています。
基本原則を無視した自分勝手なデザインにならないように、後述する書籍でデザインの基本原則を学びましょう。
また、基本原則に則った良いデザインを集めておき、いつでも見返せるようにしていくのもオススメです。
良いデザインに出会った時は、スクリーンショットやブックマークで保存しておき、自分だけのデザイン集を持っておきましょう。
4.実際にWebサイトを制作してみる
ここまで来れば、実際にWebサイトを制作してみましょう。
とはいえ、どんなWebサイトを制作すればいいか分からないと思うので、最初は実際にあるシンプルなWebサイトを模写して同じものを制作する練習をするのがオススメです。
ある程度できるようになれば、自分のオリジナルサイトをどんどん作っていきましょう。
その後は、ブログなどを立ち上げて自分の作品集をポートフォリオとして公開して集客できるようになれば、Webデザイナーとして安定して活動していけるでしょう。
このように、Webデザインには多くのスキルが必要で勉強にとても時間がかかります。
重要なのはインプットに時間をかけすぎないことです。1つ1つを完璧に身に付けてから次のステップに進むのではなく、ある程度スキルが身に付いたらどんどん次のステップに移り、後は実践の中でスキルを磨いていくことが大切です。
Webデザインを独学で勉強する方法
ここでは、Webデザインスキルの具体的な勉強方法をまとめて紹介します。
- 書籍で独学
- 学習サイトで学ぶ
- オンラインサービスで独学
紹介する勉強方法は1つだけでは完璧ではないので、複数組み合わせて自分に合った方法で勉強すると良いでしょう。
書籍で独学
体系的な知識を身に付けたいなら書籍で学ぶのがオススメです。
HTML・CSSの基礎やPhotoshopの基礎についてはたくさんの書籍が出版されていますが、内容に大きな差はないので、自分が読みやすそうな書籍を選ぶといいでしょう。ただし、Webデザイン業界は変化のスピードが早く、書籍も古いものだと参考にならない場合がありますので、発売から3年以内のものを選ぶようにしてください。
また、書籍をただ読むだけでなく実際に手を動かして作業することが何より重要です。内容を完璧に覚える必要はありません。書籍をひと通り読んだら、あとは実践の中でスキルを磨くようにしましょう。
デザインの理論については、次の2冊がオススメです。
- ノンデザイナーズ・デザインブック(マイナビ出版)
- なるほどデザイン(ムディエヌコーポレーション)
これらの書籍は、多くのWebデザイナーが愛読しており、デザイン初心者がデザイン理論を学ぶには最適な教科書だと思います。
学習サイトで独学
Webデザインの勉強は実際に手を動かして作業することが重要であるということはこれまで述べてきた通りですが、学習サイトを使えばそれが容易にできます。
特にオススメする学習サイトは次の2つです。
これらはHTML・CSSやプログラミングを学べる学習サイトで、基礎的な部分は無料でも学習できます。
ゲーム感覚で作品を作りながら学習できるので、モチベーションが維持しやすくオススメの勉強方法です。
オンラインサービスで独学
「Udemy」などのオンラインサービスを使って学習するのもいいでしょう。
Udemyは様々なジャンルのオンラインセミナーを提供する学習サービスで、Webデザインに関する幅広い知識を学べます。
スクールに通うより安価に受講できますが、転職や独立のサポートはないので注意が必要です。
まとめ
Webデザインを独学で勉強する際の注意点や、Webデザインに必要なスキルの勉強方法をご紹介しました。
近年Webデザイナーを目指す人は増えていますが、その多くはモチベーションが続かずに挫折してしまいます。
モチベーションを維持するために一番大切なのは、楽しく勉強することです。独学で勉強していると孤独になりやすいですが、SNSやオンラインコミュニティなども活用して楽しくWebデザインの勉強を続けましょう。
また、本記事で何度も述べましたが、Webデザインの勉強においては実際に手を動かしてアウトプットすることが重要です。実際にWebサイトが作れるようになると楽しくなってきますし、自信にもつながりWebデザイナーとしてどんどん成長できるでしょう。
本記事を参考に、Webデザインを楽しく学びながらWebデザイナーを目指していただけると嬉しいです。
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