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借金の取り立ては職場や家族に来る?貸金業法第21条が禁じていること

借金の取り立ては職場や家族に来る?貸金業法第21条が禁じていること

結論から書きます。登録を受けた貸金業者は、正当な理由なく勤務先に電話をかけたり訪問したりすることができません。借入れの事実を本人以外に明らかにすることも、家族に代わりの弁済を要求することも禁じられています。いずれも貸金業法第21条に、やってはいけないこととして番号を振って並んでいます。

この条文を知らないと、本来起きないはずのことを恐れて、さらに追い詰められます。ここでは条文をそのまま並べます。2026年9月3日にe-Gov法令検索で確認した内容です。

目次

借りる前に、無料で相談できる窓口があります

返済のめどが立たない、今月の生活費が足りないという状態のときは、借りて埋めると翌月の負担がその分だけ重くなります。次の2つはどちらも相談料がかからない公的な窓口です。契約をすすめられる場所ではありません。

  • 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター(無料相談窓口)/0570-051-051、050-3494-7988、03-5739-3861/平日9:00〜17:00(土日祝・年末年始を除く)。借入や返済についての相談先です
  • 法テラス サポートダイヤル/0570-078374/平日9:00〜21:00、土曜9:00〜17:00。法的なトラブルについて、適した相談窓口を案内してもらえます

出典: 日本貸金業協会「貸金業相談・紛争解決センター」(http://www.j-fsa.or.jp/personal/about/)、日本司法支援センター 法テラス(https://www.houterasu.or.jp/)。いずれも2026年8月20日に確認しました。

職場への連絡は、条文で禁じられています

貸金業法第21条第1項は、まず全体をこう定めています。「貸金業を営む者又は(中略)委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない」。その下に、1号から10号までが並びます。家族や職場に関わるものを抜き出します。

三 正当な理由がないのに、債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所に電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所を訪問すること。

五 貼り紙、立看板その他何らの方法をもつてするを問わず、債務者の借入れに関する事実その他債務者等の私生活に関する事実を債務者等以外の者に明らかにすること。

七 債務者等以外の者に対し、債務者等に代わつて債務を弁済することを要求すること。

3号は職場への連絡、5号は家族や近所に知らせること、7号は家族に払えと迫ることを禁じています。「親に連絡すると言われた」は、7号もしくは10号(前各号の言動をすると告げること)に当たる可能性があります。

家族が協力を断ったときの規定もあります

8号は、家族側の立場を守る条文です。

八 債務者等以外の者が債務者等の居所又は連絡先を知らせることその他の債権の取立てに協力することを拒否している場合において、更に債権の取立てに協力することを要求すること。

つまり、家族が一度「協力できません」と伝えたあとに重ねて要求するのは、条文に反します。家族に連絡がいった場合は、この一文を伝えてもらうだけでも意味があります。

弁護士や司法書士に頼むと、直接の請求が止まります

9号は、実務で最も知られている規定です。債務者が債務の処理を弁護士や司法書士に委託し、その旨の通知が書面で届いた場合に、正当な理由なく本人へ電話や訪問で弁済を要求することを禁じています。

取立ての時間帯にも規制があります。1号は「社会通念に照らし不適当と認められる時間帯として内閣府令で定める時間帯」に、正当な理由なく電話や訪問をすることを禁じています。

催告の書面に書かれているべきこと

同じ第21条の第2項は、支払を催告する書面に記載すべき事項を定めています。

  • 貸金業を営む者の商号、名称又は氏名及び住所並びに電話番号
  • 当該書面を送付する者の氏名
  • 契約年月日
  • 貸付けの金額
  • 貸付けの利率
  • 支払の催告に係る債権の弁済期
  • 支払を催告する金額

届いた書面にこれらが揃っていない場合、登録を受けた業者の正規の催告ではない可能性があります。また同条第3項により、相手から請求があったときは、業者の商号や取立てを行う者の氏名を明らかにしなければならないとされています。電話で名乗らない相手には、名乗るよう求められます。

条文に反する取立てを受けたときの順番

  1. 日時、相手の名前、何を言われたかをメモに残します。着信履歴と届いた書面も取っておきます
  2. 相手が貸金業の登録を受けているかを確かめます。金融庁の登録財務局長(知事)番号を検索して確認できます。登録がない相手は、この条文以前の問題です
  3. 相談先は、日本財団法人日本クレジットカウンセリング協会、金融庁の金融サービス利用者相談室、お住まいの自治体の消費生活センター(消費者ホットライン188)です
  4. 支払いそのものが難しい場合は、これらの無料の窓口で、返済の見直し方法を先に相談します。新しい借入れで埋めるのは、翼月の負担を増やします

まとめ

  • 正当な理由なく勤務先に電話することや訪問することは、貸金業法第21条第1項3号で禁じられています
  • 借入れの事実を本人以外に明らかにすることは5号で禁じられています
  • 家族に代わりの弁済を要求することは7号で禁じられています
  • 家族が協力を断ったあとに重ねて要求することは8号で禁じられています
  • 弁護士や司法書士から書面で通知があったあとの直接請求は9号で禁じられています

毎月の返済が回らないときの考え方は消費者金融の返済の記事に、リボ払いの記録が審査にどう見えるかはリボ払いは住宅ローンの審査でバレる?にまとめています。自分の信用情報を確かめる手順は信用情報は家族に見られる?で解説しています。

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