1883(明治16)年の東京電燈という会社を起源に持つ歴史ある企業の東京電力ホールディングス。
1951年に東京電力株式会社として設立され、2016年に現在の商号に変更されました。
売上ベースでは日本最大の電力会社です。
ホールディングスカンパニーとして、たくさんの子会社の株式を保有します。
主要な子会社は次のとおりです。
- 東京電力フュエル&パワー株式会社
- 東京電力パワーグリッドパートナー株式会社
- 東京電力エナジーパートナー株式会社
- 東京電力リニューアブルパワー株式会社
火力発電やLNG(液体天然ガス)の輸入販売、電力供給設備の保守・管理、電気の小売販売などの従来の事業だけでなく、太陽光発電などの再生可能エネルギー分野についても手掛けている大企業です。
(引用:株探)
関東圏を中心に電力供給を賄っていた東京電力ホールディングスですが、ある日を境に株価が大暴落します。
(引用:YAHOO!JAPANファイナンス)
東日本大震災による福島の原発事故による影響です。
東京電力ホールディングスは福島第一原発の復旧および損害賠償のため、日本政府の公的資金を使い、支払いを続けています。
実質的に国有企業化され、日本政府の管理下に置かれている現状です。
福島の原発事故を精算し、再び上昇することができるのでしょうか?
この記事では個人投資家兼副業ライターの筆者が、東京電力ホールディングスの今後の株価について解説していきます。
これを見れば、東京電力ホールディングスが今後も伸び続ける銘柄なのか、判断する材料になるでしょう。
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東京電力ホールディングスについて
東京電力ホールディングス(以下、東京電力)について簡単に説明します。
東京電力の主要事業はさまざまです。
- 火力発電所やLNG(液化天然ガス)の運営
- LNGの輸入販売
- 送配電設備の保守や管理
- 電気の小売販売
- 太陽光発電や蓄電池などの導入、運用支援
- 再生可能エネルギー発電所の運営、管理
多岐にわたり、事業展開しています。
この中で近年伸びてきているのが、再生可能エネルギー事業です。
カーボンニュートラルやESG投資など、企業の環境への配慮が求められるようになった現在において注目される事業となっています。
注目度が数字にも表れており、前年同期比で約25%の売上アップを記録しました。
しかし、売上ベースで見ると、東京電力の主力事業は1~5のような従来のエネルギー事業が大半を占めます。
供給する電源を見ても、再生可能エネルギーの割合は約25%にすぎず、電力供給は依然火力に頼る状況です。
(引用:TEPCO)
AmazonやGoogle、テスラなど米国企業はカーボンニュートラルエネルギーへの投資を進めて、投資を行っています。
そんな中、火力がメインの電源である東京電力は厳しい状況にあると言えるでしょう。
東京電力の現状
東京電力の筆頭株主は「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」です。
同機構は、2011年の東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所事故に伴い、官民共同出資で設立されました。
しかし、理事長と監事の任命権を内閣が有しているなど実質国の機関であり、同機構を通して東京電力は国有企業化、国の管理下にあると言えます。
福島第一原子力発電所事故の損害賠償のため、東京電力は原子力損害賠償・廃炉等支援機構より、毎月数百億から数千億規模の資金援助を受けており、その資金全てを賠償金に充当しています。
この資金援助のおかげで、財務上赤字決算を免れている現状です。
莫大な賠償があることが原因で、株価が上がりづらくなっているとも言えます。
東京電力を襲う逆風
2011年3月では2,163円もの高値を付けていた東京電力。
しかし、東日本大震災以降の2012年7月には120円まで下落しています。
配当金も2010年を最後に行われていません。
それだけ、福島第一原子力発電所事故の影響が大きいと言えます。
しかし、東京電力を襲う逆風は福島第一原子力発電所事故だけではありません。
これまで独占事業であった電力の小売事業が、2016年に自由化したのです。
これにより、大阪ガスや楽天、ENEOSなどさまざまな企業が電力小売事業に参入。
激しい価格競争に見舞われました。
さらに、2020年より感染拡大した新型コロナウイルスの影響から経済活動が回復していく中で、原油価格が高騰。
それにより、火力発電の燃料の仕入れ価格が上昇しました。
仕入れ価格の上昇と販売価格の下落というダブルパンチを受けて、ますます経営が難しくなる東京電力。
起死回生の一手はあるのでしょうか?
東京電力の戦略
今後の東京電力の戦略は次のとおりです。
- カーボンニュートラル化を進める
- 「まち」単位でのアグリゲーション事業の推進
それぞれ見ていきましょう。
カーボンニュートラル化を進める
東京電力の発電は依然、火力に大きく依存しています。
そこで、カーボンニュートラル化が叫ばれている現在、火力に依存しない発電を進めているのです。
ベースとなるのは、水力・地熱・原子力の3つ。
太陽光や風力は日によって発電量がばらついてしまうため、安定供給には向いていません。
そのため、水力・地熱・原子力の3つをベースに考えているのです。
さらに不足分の調整電源として、ゼロエミッション火力のアンモニアや水素を使った発電も進めています。
※ゼロエミッション火力とは、発電時に二酸化炭素の排出が無い発電方法を指します。
(参考:経済産業省)
発電した電力を効率よく使うために蓄電池の使用も進めており、貯めて使うという安定供給の道を探っています。
(参考:TEPCO)
「まち」単位でのアグリゲーション事業の推進
アグリゲーション事業とは、太陽光発電や蓄電池などの小規模な分散電源を統合制御し、電力を売買するビジネスモデルのことです。
太陽光発電設備が現在広く浸透しつつある今、このビジネスモデルを推進することでよりクリーンなエネルギーを使い、地産地消していくことを検討しています。
太陽光発電だけでなく、蓄電設備などを充実させ、新たなエネルギーネットワークを作ることが東京電力の狙いです。
(参考:TEPCO)
東京電力の財務状況
東京電力の現在の財務状況を確認していきましょう。
財務状況を確認することで、将来も伸びる余地があるかどうかを見通すことができます。
業績推移
まずは東京電力の業績推移を見ていきましょう。
(引用:株探)
2023年度は売上高が伸びていますが、他は赤字になっています。
仕入れ価格の高騰と販売価格の下落により、赤字に転落したのです。
この逆風はしばらく止まないと個人的に感じるため、東京電力には厳しい状況が続くでしょう。
財務推移
続いて財務状況の推移を見ていきましょう。
(引用:株探)
総資産を除くすべての項目で前年度より下落しています。
財務状況は芳しくありません。
CF(キャッシュフロー)
キャッシュフローとは、企業におけるお金の出入りを見る項目です。
キャッシュフローが悪ければ、黒字倒産してしまう恐れがあります。
(引用:株探)
営業CFでは本業による利益から支出を差し引き、現金がどのように動いているかを見ることができる指標です。
財務CFは借入金などの返済や入金、株主への配当による現金の出入りを表します。
財務CFを除くCF全てが赤字となっており、現金等残高も減少しています。
CFを見ても東京電力の厳しい状況が伝わります。
財務状況まとめ
財務状況を見る限り、東京電力は厳しい状況に立たされていることが分かります。
今後の経営により改善する見込みがあるとは思いますが、難しいでしょう。
現在はおすすめできる銘柄とは言えません。
東京電力の今後の株価予想
東京電力の株価が伸びるのは難しいと予想します。
理由は次のとおりです。
- カーボンニュートラルのベースエネルギーに原子力が入っている
- 配当金が2010年以降無配である
東日本大震災による福島第一原子力発電所事故の記憶は日本人には根強く残っています。
原子力に対する反対感情が強まっている中で、東京電力の株式を購入したいと思う日本人は少ないでしょう。
その機運は海外にも及びます。
そのため、東京電力の株価が上がることは想像しづらいです。
また、2010年以降配当が無くなっていることも大きな要因となります。
株価が下がったとしても、配当金があれば保有してもいいかと考える投資家はいますが、配当金もなく、株価も期待できない銘柄を購入する投資家はいません。
そのため、東京電力の株価は伸びるのが難しいと個人的には予測します。
東京電力の株式を購入する時の参考にしてみてください。
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