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買ってはいけない高配当株の見分け方は?銘柄を選ぶコツや基準を詳しく解説

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新NISAでは「成長投資枠」という個別株への投資も可能な部分もあります。

安定的な運用をしたい人は成長投資枠でもインデックスファンドの購入が無難です。

しかし、インデックスファンドでは収入が増えるわけではないため、日々の暮らしが楽になる感覚を得られません。

そこで、おすすめなのが「高配当株」です。

高配当株は毎年「配当金」を貰えるため、配当金が多くなるほど生活が楽になる感覚を得られます。

ただ、高配当株の中には買ってはいけないものもあります。

しっかりと優良な銘柄を選んで、日々の生活を充実させていきましょう。

この記事では、次のことがわかります。

  • 高配当株とは
  • 高配当株を選ぶ基準
  • 買ってはいけない高配当株について

高配当株について学んで、新NISAを有効活用していきましょう。


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そもそも高配当株とは

高配当株とは配当金が出る銘柄のうち、配当利回りが高いものをいいます。

配当利回りの平均は次の式で計算できます。

1株あたりの年間配当金(円)÷現在の株価(円)×100=配当利回り(%)

配当利回りの平均ですが、日本の株価の指標のひとつである日経平均の配当利回りの平均が1.95%となっています。

100万円を投資していれば、年間で19,500円の配当金が貰える計算です。

高配当株と呼ばれる銘柄の配当利回りはおよそ3%以上です。

私自身、配当目当てで株を購入する場合、3%以上であることを基準に選んでいます。

高配当株を購入する目的は、定期的に安定して現金収入を得ることです。

定期的に安定して現金収入を得るために必要なポイントを見ていきましょう。

高配当株を選ぶ基準・見分け方

配当利回りだけに注目して株を購入すると痛い目にあいます。

  • 高い配当利回りが一時的である
  • 業績悪化により減配が行われる
  • 企業が倒産して配当が入ってこない

上記のようなリスクがあるからです。

高配当株を購入する前に、企業の次の項目をチェックしましょう。

  1. 売上高
  2. 1株あたりの利益
  3. 営業利益率
  4. 自己資本比率
  5. 営業活動によるCF
  6. 現金等資産
  7. 1株あたりの配当金
  8. 配当性向
  9. PER・PBR

それぞれの項目で注意すべき点を紹介していきます。

売上高

一つ目のチェック項目は売上高です。

売上高でチェックするポイントは次の2点です。

  • 右肩上がりになっているか
  • 売上高の増減が激しすぎないか

売上高は企業が利益を出すための根幹部分です。

毎年、右肩上がりになっていれば事業が好調であり、安心できます。

また、売上高の増減が激しいかどうかのチェックも欠かせません。

景気の波に左右される業態であれば、減配のリスクが増えます。

安定して現金収入を得るためには、売上高の増減が激しくなく、右肩上がりになっているかチェックしましょう。

一株あたりの利益

二つ目の項目は一株あたりの利益です。

毎年、右肩上がりになっているかチェックしましょう。

一株あたりの利益が右肩上がりだと、順調に利益が出ていることになります。

安定した配当金を得るためには利益が出ていることが必須です。

毎年、右肩上がりになっているか確認しましょう。

営業利益率

続いての項目は営業利益率になります。

営業利益率とは、売上のうち、営業利益が占める割合のことです。

本業の事業が上手くいっているほど割合が高くなります。

東証1部上場企業の平均は7%前後です。

欲を言えば10%以上の銘柄を選びましょう。

5%以下だと投資対象から外す方がベターです。

自己資本比率

自己資本比率は、企業が倒産しないかどうかを測る安全性の指標です。

せっかくの高配当株銘柄も、その企業が倒産してしまうと無駄になってしまいます。

最低でも40%以上のものを選びましょう。

60%以上で安心できる数値になります。

営業活動によるCF

営業活動によるCFは、商売して手元の現金がどれだけ増えたのかを測る指標です。

  • 毎年黒字であること
  • 長期的に増加傾向であること

上記の2点をしっかりと確認しましょう。

過去10年間で1年でも赤字があるとおすすめできるとは言い難いです。

現金等資産

現金等資産とは、現金に加え換金性の高い資産も考慮した指標です。

長期的に増加傾向であることがチェック項目になります。

現金が多いことで、不景気にも対応できる企業かどうかを確認できます。

1株あたりの配当金

  • 頻繁に配当金の額が減る(減配する)
  • 配当が無くなる

上記のような安定性の低い銘柄は避けましょう。

リーマンショックやコロナ禍のような不景気時の配当金額にも注目です。

また、増配を続けている優良銘柄であるかもチェックしましょう。

配当性向

配当性向とは、今年の利益のうち、何%を株主に還元しているかの指標です。

30~50%であれば健全といえます。

70%を超えると株主に還元しすぎです。

企業は自社の事業の成長にもお金を使わなければなりません。

株主、自社の両方にお金を使えているか確認しましょう。

PER・PBR

PERとPBRは、その銘柄が割高・割安の指標となります。

PERは、株価収益率のことです。

PERは収益面から株式の割高・割安を判断する指標で、PERが15より下で割安といえます。

PBRは、株価純資産倍率のことです。

PBRは企業の純資産から見た株価の割高・割安を判断する指標で、PBRが1より下で割安といえます。

ここまでに紹介した8つの項目で優良でも、割高であればメリットが薄れます。

PERとPBRをチェックして、割安な銘柄を選びましょう。

これらの項目は「IRバンク」というサイトで確認できるので、気になる銘柄をIRバンクで確認してみましょう。

買ってはいけない高配当株はこれ!3銘柄の特徴を解説!

高配当株を購入する目的は、定期的に安定して現金収入を得ることです。

そのためにチェックする項目を9つ紹介しました。

ここでは買ってはいけない高配当株の銘柄を3つ紹介していきます。

  1. 配当性向の高い銘柄
  2. 自己資本比率の低い銘柄
  3. 特別・記念配の一時的な高配当銘柄

それぞれ具体的な銘柄を示していきますので、参考にしてください。

配当性向の高い銘柄:バロック

配当性向は、高配当株を選ぶ基準のひとつとして紹介した指標です。

30~50%が健全な範囲といえます。

これを大きく上回るような銘柄は、事業の成長が見込めないため、良い銘柄とはいえません。

バロックという銘柄を見てみましょう。

( 引用:株探HP)

配当利回りが4.58%と高配当です。

1単元購入しても82,900円と手も出しやすい銘柄といえます。

しかし、配当性向に問題があります。

(引用:IRバンクHP)

2019年と2020年を除くと配当性向が著しく大きいのです。

このように配当性向が大きい株はおすすめできません。

自己資本比率の低い銘柄:フィデアホールディングス

自己資本比率も高配当株を選ぶ基準のひとつです。

自己資本比率が低いと企業が倒産するリスクが高まるため、安定して配当金を得ることができません。

フィデアホールディングスという企業を見てみましょう。

(引用:株探HP)

配当利回りは4.86%と申し分ありません。

しかし、自己資本比率に問題があります。

(引用:IRバンクHP)

2010年から2023年まで自己資本比率が5%を下回っています。

自己資本比率が低くても13年間もの間、配当を出していますが、定期的に安定して現金収入を得る、という目的のためには自己資本比率が低い銘柄は避けた方が無難です。

特別・記念配の一時的な高配当銘柄:ノーリツ鋼機

記念配とは、「創立〇〇周年」などの記念に実施する配当のことです。

記念配や特別配を実施する企業は多く、通常の配当に加えて実施されるため、記念配が行われる決算期は高配当になります。

記念配などで一時的に高配当になった銘柄を購入すると、高配当株の目的である定期的に安定して現金収入を得ることが難しくなります。

ノーリツ鋼機を見てみましょう。

(引用:株探HP)

ノーリツ鋼機の配当利回りは1.56%と高配当株とはいえません。

しかし、ノーリツ鋼機は2022年に4.83%という高配当利回りでした。

(引用:IRバンクHP)

ノーリツ鋼機は2012年から増配を続けていましたが、最高額は2021年の38円です。

2022年は中期経営計画の最終年で経営目標を達成したことにより、特別配を実施。

それにより4.83%という高利回りを実現しました。

2023年は通常から見れば増配しているものの、2022年と比べると大きく利回りが下回っています。

(引用:IRバンクHP)

一時的な利回りに惑わされて購入しないように特別配や記念配には気を付けましょう。

まとめ:高配当株は安定したものを選ぶことが大事

高配当株の選び方について紹介しました。

高配当株を選ぶ基準は次のとおりです。

  1. 売上高
  2. 1株あたりの利益
  3. 営業利益率
  4. 自己資本比率
  5. 営業活動によるCF
  6. 現金等資産
  7. 1株あたりの配当金
  8. 配当性向
  9. PER・PBR

9つの指標をもとに、安定した現金収入を得られる銘柄を選びましょう。

反対に買ってはいけない高配当株の特徴は次のとおりです。

  1. 配当性向の高い銘柄
  2. 自己資本比率の低い銘柄
  3. 特別・記念配の一時的な高配当銘柄

配当性向の高い銘柄の具体例としてバロック、自己資本比率が低い銘柄としてフィデアHD、特別・記念配の一時的な高配当銘柄としてノーリツ鋼機をそれぞれ紹介しました。

それぞれの特徴をしっかりと覚えて、高配当株の目的である定期的に安定して現金収入を得ることを実現しましょう。


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マネーリテラシー編集部

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