FP(ファイナンシャル・プランニング)技能士試験が気になっている方。
FP試験を受けようと思っている方は、多くの方が3級試験から受けられると思います。
FP3級はFP資格の入門に位置づけられていて、私も3級から試験に挑みました。
2022年1月に3級試験に挑み合格。
私は2021年に「がん」と診断され、闘病中に勉強し、合格しました。
勉強は独学で行い、勉強時間は1ヶ月程です。
初めて受けられる方は
- 独学で可能か
- 勉強時間は
- どこに申し込めばよいか
- どんな勉強すればよいのか
闘病中の私が、実際に合格した方法と対策をお伝えします。
FP3級試験に挑む方は参考にしてください。
FP技能士3級試験は独学でも合格できる
FP技能士3級試験は独学でも合格できます。
私は実際に独学で合格しました。
国家資格の中では、合格率70%以上と高く、難易度は低い試験に入ります。
だからといって、何も勉強しなくても受かる試験ではありません。
試験範囲も広く、効率的に勉強しなければ時間がかかってしまいます。
どんな試験か、どの様な勉強をすればよいかを、しっかりと見てから効率的に学習しましょう。
試験申し込み団体は慎重に選ぶ
FP3級試験の申し込み先は2団体あります。
- 日本FP協会
- 金融財政事情研究会(きんざい)
どちらの団体からも試験の申し込みは可能ですし、合格後の資格の価値に違いはありません。
試験会場は違いますが、試験日は同じです。
注意しなければいけないことがあります。
それは実技試験内容が違うということです。
FP3級試験は、学科試験と実技試験に分かれていて、両方合格しなければいけません。
実技試験内容
日本FP協会 | 「資産設計提案業務」 |
きんざい | 「個人資産相談業務」「保険顧客資産相談業務」 |
以上のように日本FP協会は「資産設計提案業務」でのみなので選択の必要はありません。
きんざいで申し込む場合、どちらの実技試験を選ぶか選択する必要があります。
私は日本FP協会で受験しましたが、実技の範囲は広く感じるかも知れませんが、勉強はし易いと思います。
試験を申し込んだ時から試験は始まっています。
しっかりと考えて、申し込み先を選んでください。
独学のメリット・デメリット
FP3級は独学でも十分合格可能ですが、独学のメリットとデメリットがあります。
独学のメリット
- 好きな時間にいつでも勉強可能
- どこでも勉強可能
- 合格までの費用が安く済む
独学のデメリット
- 勉強のモチベーション維持が大変
- 分からないことは自分で調べなければいけない
独学のメリットは勉強のし易さです。
いつでもどこでもスマホ一つで勉強できます。
スクールに通えばそれだけ費用がかかりますが、テキスト代だけで済みますので安く勉強可能です。
デメリットは、合格までの勉強のモチベーション維持が大変な時もあります。
普段の忙しさにかまけて、つい勉強をサボってしまう方は、スクールや通信教育を利用するのをおすすめします。
FP3級試験内容
FP3級試験内容は学科試験と実技試験に分かれています。
実技といっても何か実際に作業するわけではありません。
日本FP協会実技試験は、マークシート方式で選択解答です。
100点満点中60点以上で合格できます。
きんざい実技試験は、記述式解答です。
50点満点中30点以上で合格できます。
学科試験は共通で、60点満点で6割の36問以上正解で合格となります。
学科試験は全てマークシート方式で、問題は2択か3択からの出題です。
試験時間は学科120分、実技60分となります。
どの様な問題が出るのか、しっかりと見て慣れておきましょう。
難易度と勉強時間
FP3技能士3級試験の難易度は高くありません。
合格率70%以上という試験結果は、国家検定の中でも高くなっています。
勉強に必要な時間は一般的に30時間〜80時間と言われていますが、個人差があり、一概には言えません。
30時間あれば、十分合格点には届くのは可能です。
1日1時間を30日で30時間。
1ヶ月で合格可能です。
私は、実際には毎日1時間も勉強できていたわけではありません。
1時間できない日も何度もありました。
そんな私でも合格できましたので、皆さんにもできます。
独学で十分合格可能ですので、しっかりと勉強時間をとり、合格を目指してください。
試験範囲
FP3級試験の学科試験範囲は6科目あります。
- ライフプランニングと資金計画
- リスクマネジメント
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業継承
以上6科目全てから出題されます。
ただし、総合点で合格判定しますので、1科目成績が悪くても、他で点数が取れたら合格できます。
苦手分野を作らないのが理想ですが、得意分野を伸ばすのも短期間で合格する方法の一つです。
知らないところがあっては損ですので、テキストは全てに目を通しましょう。
試験範囲全ての確認が最初の一段階です。
一発合格勉強法
私が実際に合格した、FP3級試験の一発合格勉強方法を紹介していきます。
これから受験する方は参考にしてください。
私は2021年12月末から入院し、そこから勉強をはじめました。
先ずは、テキストを一度しっかりと最後まで読みます。
それからは過去問題をひたすら解きます。
時にはYouTubeでFP試験についての動画もみて勉強しました。
私がやったのはそれだけです。
「たったそれだけ?」
という方もいるかも知れませんが、それだけです。
詳しく解説していきます。
テキストの選び方と使い方
独学で必要になってくるのはテキストです。
テキストは最新版を必ず選んで下さい。
法令や数字が毎年のように変わりますので、古いテキストでは間違えて覚えてしまう場合があります。
テキストは読みやすいものを選べば良いと思いますが、あまりたくさんのテキストを読むのは、時間の無駄になる可能性があるのでおすすめしません。
1冊か2冊に絞りましょう。
先ずはテキストを全て目を通して、一通り読みましょう。
その時の理解は浅くても構いません。
読んだ後のテキストの役割は、過去問題を解いて分からなかった部分を見返す為に使います。
テキストは補助と考えましょう。
私が実際に使って合格したテキストは
・TAC出版:「みんなが欲しかったFPの教科書」
・ナツメ社:「FP技能士3級完全攻略テキスト」
どちらか一冊でも合格できますので、参考にしてください。
過去問題集が合格の近道
FP技能士3級合格への近道は、過去問題をひたすら解くことです。
問題集を買う場合も、なるべく多くの問題が載っているものを選びましょう。
FP3級試験は1年に3回行われます。
最低でも3年9回分を何度も解きましょう。
私は4年分を3週程解きました。
あまりにも古い、10年前等の問題は税制や数字が違うのでいりません。
過去問をいくつも解いていると、同じ解き方の問題が何度も出てきます。
出題傾向が分かってくるので、どの様な問題で、どんなことが問われているのか、分かるようになりますよ。
問題を理解できるようになれば合格が見えてきます。
理解できないところはテキストを見返して理解しましょう。
実際に合格できた独学勉強方法
私が実際に合格できた独学勉強方法を話します。
- テキストを最後までじっくり読む
- テキストに付いている問題を解く
- YouTubeで勉強する
- 過去問題をひたすら解く
やったことはこれだけです。
そんなに特殊なことや難しいことはやっていません。
大事なのは「インプット」より「アウトプット」。
この場合のインプットは、テキストを見たり、動画を見たりして知識を頭に入れることです。
アウトプットは過去問題集を解き、実際に理解して覚えていくことになります。
勉強といえばひたすらテキストを読んだり、単語だけを書いて覚えようとしたりしますが、それではアウトプットが足りません。
例えば家族や友達、同僚に覚えた知識を話すのもアウトプットです。
なぜなら、理解していないと人に説明できないから。
知識理解の為にも、アウトプットを多く行ってください。
試験対策
試験日当日までの試験対策についてお話します。
勉強は過去問を中心に、1日10分でもよいのでなるべく毎日やりましょう。
とはいえ、忙しい毎日を過ごしていると、中々勉強する気にもならないし、やる暇もないですよね。
そんな時は、スマホサイトで5分でも過去問を解きましょう。
過去問道場 様
私も合格までお世話になりました。
無料で過去問題を大量に解くことができる、すばらしいサイトです。
これで試験当日、会場での待ち時間でも過去問が解けます。
最後まで諦めずにやりましょう。
頻出問題を理解する
合格への試験対策の要点は、過去問で何度もよく出る問題を、解けるようになるまで理解することです。
下記の頻出問題には全て目を通しましょう。
3級頻出問題
- 公的年金
- 6つの係数
- 教育ローンと奨学金
- キャッシュフロー・可処分所得
- 払済保険・延長保険
- 有期年金・確定年金
- 自賠責保険・傷害保険
- 受取保険金と税金
- GDP・景気動向指数
- 債券利回り計算
- PER・PBR・配当利回り
- 短期譲渡所得・長期譲渡所得
- 退職所得・一時所得
- 市街化区域
- 借地権・借家権
- 法定相続人・遺言
- 贈与税・暦年課税
これだけでも合格できるかも知れない頻出問題ですから、解いておきましょう。
実技試験対策
実技試験対策は、先ず試験問題に慣れることです。
学科試験ばかりで、実技試験をおろそかにしている方もいますが、両方合格して完全合格ですからしっかりと対策しましょう。
対策方法は学科試験と同じく、過去問題で練習することです。
特に計算問題が出ますので、よく出題される問題の解き方を練習しておいてください。
3級頻出実技計算問題
- キャッシュフロー表
- 建ぺい率・容積率
- 保険金
- 高額療養費・医療費控除
- バランスシート・純資産
- 6つの係数
- 債券利回り計算
計算問題が解けるようになれば、あとは学科試験の知識で合格できます。
試験当日の流れと対策
試験当日の流れと対策です。
当日は学科試験が午前中、実技試験は午後から行います。
両方受ける方は、試験会場付近での昼食を取る場所も事前に確認しておきましょう。
当日の持ち物は、筆記用具、計算機(持込み不可の計算機があるので注意)、受験票です。
時計の無い会場がありますので、腕時計はあった方が良いと思いますが、スマートウォッチ等は使用禁止ですので注意してください。
私の会場では飲み物は、透明のペットボトルのみ試験中も飲めました。
水筒や缶コーヒーは、許可されるか分かりませんので注意です。
当日学科試験は120分ありますが、時間が余ると思います。
60分後から退出できますので、見直しが完了したら、退出してゆっくりとお昼ご飯を食べながら実技試験に備えましょう。
学科試験の調子に振り回されずに、実技試験に頭を切り替えてください。
満点を取る必要はありません。
合格点を目指して、落ち着いて試験に挑んでくださいね。
まとめ
FP技能士3級試験の独学一発合格対策まとめです。
- FP技能士3級試験は独学で合格可能
- 勉強時間は30時間程度
- 1日1時間1か月で合格可能
- 合格率70%以上で難易度は高くない
- 実技試験内容が申し込み団体で違う
- テキストは1冊か2冊に絞る
- 過去問題集が重要
- テキストを通読した後はひたすら過去問題を解く
- YouTube等で耳からも理解する
- 頻出問題は理解するまでやる
- 3~4年分の過去問を何度も解く
- 勉強はアウトプット中心
- 当日の流れを把握して落ち着いて挑む
以上の対策できっと合格できます。
一緒にFP資格保持者になりましょう。
どうしても不安だという方や、2級試験まで受けられる方はスクールや通信教育をおすすめします。
2級試験になると難易度が上がりますし、3級をしっかりと理解していると、2級の合格もすぐに可能です。
資格を取るなら、しっかりと自分の知識として使えるようにしましょう。
どの様な形でも、あなたの合格を祈っています。
がんばってください。
ライター:鬼葉