オルカンはおすすめしない?デメリットと向いている人を解説

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オルカンへの投資を検討していると「オルカンはおすすめしない!」という記事や話を見聞きすることが増えてきました。

オルカンはとても人気が高まっているため、批判的な意見も増えているのでしょう。

この記事では、オルカンへの投資を検討している方に向けて、オルカンの特徴やデメリットについて解説します。

自分がオルカンに向いているかどうか、最後まで読んで確認してみてください。

目次

オルカンとは?特徴について解説!

オルカンは「オール・カントリー」の略語ですが、一般的には、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のことをいいます。

ここでは、オルカンの3つの特徴について解説します。

全世界の株式に分散投資できる

オルカンの最大の特徴は「全世界の株式に分散して投資できる」ことです。

投資には「卵を一つのカゴに盛るな」という格言があるように、昔から投資で勝つためには分散することが大切と言われています。ただ、大切なことは知っていても、資金力に劣る個人が実践することは簡単なことではありません。特に国を分散させることは最も難しい分散の一つと言えます。

しかしながら、オルカンに投資をすれば、個人ではなかなか実現できない国の分散をバランスよく行うことができます。

新NISAが使える

2つ目の特徴は、新NISAを活用して投資をすることができます。

新NISAは、積立長期投資に対応していて、さらに利益に対する税金優遇もあるため、オルカン投資との相性はいいでしょう。

コストが安い

3つ目の特徴は、投資信託のコストが安いことです。

オルカンは「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」に連動するように投資成果を目指すインデックスファンドですが、eMAXIS Slimシリーズの中で最も信託報酬が安い投資信託の一つです。

[eMAXIS Slim シリーズの信託報酬比較]

全世界株式S&P500先進国株式TOPIX新興国株式
信託報酬0.05775%0.08140%0.09889%0.143%0.1518%

分散の効いた投資信託は、長期間の運用に向いています。さらに、運用期間中のコストが安いため、「分散×低運用コスト」効果で収益を最大化することができるでしょう。

オルカンはおすすめしない?デメリットは?

ここまで説明してきたように、オルカンは全世界に分散投資ができる投資信託です。新NISAにも対応しており、信託報酬も安いため、個人投資家の資産形成に効果的と考えられます。

実際に大手証券会社の人気ランキングなどをみても、オルカンは常に上位に位置しています。

しかしながら、人気の一方で「オルカンをおすすめしない」という方がいることも事実です。では、なぜオルカンをおすすめしないのでしょうか。

ここでは、オルカンのデメリットについて解説します。

投資先がアメリカ中心

全世界に効率よく分散投資できるオルカンですが、投資先の割合をみると、アメリカに偏っています。

具体的にみてみましょう。

(参考:日本経済新聞

上のグラフの通り、オルカンの投資先の国別構成比率は過半数(62%)がアメリカとなっています。

これは、オルカンのベンチマークとなっている「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」が時価総額の大きい銘柄ほど比率を高めているためです。アメリカは世界の経済の中心であり、上場する会社の時価総額の合計が世界の時価総額の過半を占めていることを表しています。

このように、アメリカ中心の構成比率のため、分散効果が限定的のため、オルカンに投資する意味がないという声があります。

S&P500のパフォーマンスよりも低い

アメリカ中心の構成になっているオルカンですが、投資リターンで比較すると米国比率100%のS&P500よりも投資成果は低くなっています。

具体的にみていきます。

(参考:楽天証券

この5年間では、S&P500の投資リターンはオルカンよりも4~5%程度上回っています。結果論ではありますが「S&P500よりもリターンが低かった」ことはデメリットの一つとなっています。

為替リスクがある

オルカンを購入するときには円で投資ができますが、実際には米国企業などに投資をしているため、海外の通貨に両替されています。そのため、オルカンを売るときには円に両替しなおさなければならないため、為替リスクがあります。

オルカンを購入した時よりも円安になっていれば、為替利益が発生しますし、逆に円高になっていた場合には為替差損が発生します。

下のグラフを見ても分かる通り、通貨は先進国だけでなくインドや台湾ドルなどの新興国通貨も組み込まれていることから、相応のリスクと考えられます。

(参考:日本経済新聞

オルカンが向いている人とは?

最後に、オルカンの特徴やデメリットを踏まえて、どのような人にオルカンが向いているのかについて解説していきます。

投資初心者の人

投資初心者で、どのような投資信託を買ったらいいか分からない人におすすめです。

たしかにオルカンは米国に偏りのある配分にはなっていますが、資産の半分を「簡単」に「様々な国へ」投資できることは最大のメリットといえます。

長期投資をしたい人

オルカンは長期投資をしたい人にもおすすめです。

オルカンのこの5年のリターンはS&P500を下回っています。ただ、分散の効いたポートフォリオの本来の役割は「リスクをおさえてリターンを最大化する」ことにあります。

一般的には、リスクを抑えると上昇局面ではリターンは低くなりがちです。むしろ分散が効果を発揮する場面は、下落局面や長期投資にあります。

20~30年後の世界は誰にもわからないからこそ、今から分散投資を心がけておきましょう。

まとめ

オルカンがおすすめされない理由は、米国中心のポートフォリオでありながら、S&P500のパフォーマンスを下回っているためです。

また、昨今では投資信託の種類も増えているため、独自のグローバルポートフォリオを組むこともできるでしょう。

ただ、初心者や時間のない人が、情報を集めて分散投資をすることは簡単なことではありません。そのようなときに、簡単に全世界に分散投資ができるオルカンを運用候補の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

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ライター名:社会人ライター ひろきち

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