アメリカのテスラ社を筆頭に盛り上がりを見せるEV業界。
EUが2035年までにエンジン車の発売を禁止するという発表もあり、世界的にEV社へシフトしていく流れは止められません。
※現在は環境に配慮した合成燃料を使うものに対しては、発売を認めるという決定になったようです。
(参考:朝日新聞DIGITAL)
現在はテスラの一強となっているEV市場ですが、中国で盛り上がりを見せるニーオ(NIO)という企業をご存じでしょうか?
この記事では、中国版テスラとまで称されるニーオの将来性について解説していきます。
この記事を見れば次のことがわかります。
- ニーオについて
- ニーオの強み懸念点について
ニーオが将来性のあるテンバガー銘柄になるのか、それとも注意すべき銘柄なのか、ニーオの将来性を判断する材料になるでしょう。
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ニーオについて
ニーオは中国のEVメーカーです。
2014年11月に設立し、2018年9月にニューヨーク証券取引所に上場しました。
(引用:Yahoo!ファイナンスHP)
上場時の価格は6ドルです。
その後、中国版テスラとして注目を集め、2021年1月1日には最高値66.99ドルを達成、テンバガー銘柄となりました。
(引用:Yahoo!ファイナンスHP)
しかし、その後株価を下げていき、現在は6.07ドル(2023年1月25日10時時点)と10分の1以下に下がっています。
なぜ、株価が高騰した後に、急落していったのか、ニーオの事業についてみていきましょう。
ニーオの事業
ニーオは、上海に本社を置く高級EVメーカーです。
スマートコネクティビティと呼ばれる人工知能技術を駆使したEVの設計・開発・販売を手がけています。
創業者のウィリアム・リー氏は自動車産業を対象にインターネットサービスを展開するメディアの起業で成功を収めたこともあり、親和性が高いといえるでしょう。
2016年に最初のモデルである「EP9」を発表。
最高速度300キロを超える初のEVスーパーカーとして注目を集めました。
その後、量産モデルの「ES8」「ES6」、2021年1月には初のセダンモデルの「ET7」を発表し、ラインナップの充実をはかります。
中国は自動車販売において、世界最高のシェアを占めている国です。
欧米に比べ、自動車の一般家庭への普及率が低いため、今後の伸びしろに期待できます。
環境問題への取り組みの一環として、ガソリン車の廃止が世界的に進められているため、ニーオにとって追い風が吹いていると考えられます。
ニーオの強み・懸念点について
ニーオが「中国版テスラ」と言われるまでに成長し、株価が高騰したのか?
その後、株価が暴落するに至ったのか?
ニーオの強みと懸念点についてみていきましょう。
ニーオの強み
ニーオの強みは次のとおりです。
- 成長産業である
- バッテリーの交換とサブスクリプションによる他社との違い
- 地元政府のバックアップ
成長産業である
世界中がガソリン車からEVへの転換を図っている今、EV業界は成長産業であるといえます。
中国国内だけでもEVメーカーが300社以上もあり、業界の盛り上がりが見て取れるでしょう。
ビジネスが斜陽産業に属している場合は、改善策を次々に考えて生き残るために力を尽くす必要があります。
しかし、成長産業の場合は身を置いているだけで、利益を享受できるようになっています。
世界中が注目するEV業界でニーオは世界展開しています。
2021年にノルウェー、2022年にはドイツ・オランダ・スウェーデン・デンマークへ進出。
2025年までに世界25か国へ展開する予定です。
世界展開でシェアを広げられる上に、自国の人口は世界でもトップクラス。
自国のシェアの拡大も狙えます。
ニーオの市場規模は大きいでしょう。
バッテリーの交換とサブスクリプションによる他社との違い
ニーオのEV車の購入代金は、車体のみにかかります。
そのため、他社のEV車よりも値段を抑えて販売することが可能です。
肝心のバッテリーはサブスクリプションサービスとすることで、安定的な収入を確保できます。
サブスクリプションサービスは、企業側にメリットがあるイメージが強いですが、ニーオのサブスクリプションは、購入者にもメリットがあります。
バッテリーの老朽化を防ぎ、走行距離を維持することが可能です。
ニーオの強みは、サブスクリプションだけではありません。
EV車の弱点を克服したモデルを提供している点です。
ニーオのEV車は充電ステーションで長時間かけて、充電する必要がありません。
「BaaS(バッテリー スワップ ステーション)」と呼ばれるバッテリーの交換ステーションで、バッテリーを交換するだけです。
従来のEV車では30分以上かけて充電するのに対し、BaaSではわずか5分で作業が完了します。
BaaSは従来のステーションよりもコストがかからないため、増設がしやすいのも利点です。
ニーオは2025年までに全世界4,000カ所へのステーション設置を予定しています。
安定収入を見込めるビジネスモデルとEV車の弱点を克服した画期的なアイデアを持つニーオは、今後ますます成長することが予想できます。
地元政府のバックアップ
ニーオの強みの最後は、地元政府のバックアップがあることです。
ニーオは、2019年に景気の低迷やリコール問題による経営危機に直面しました。
しかし、2020年に中国の合肥市から100億元(1,567億円)を調達、新モデルを量産することで危機を脱したのです。
(参考:チャイトピ!)
資金調達だけでなく、合肥市には世界レベルの生産基地「ネオパーク」を着工、年間平均100万台以上を生産する見込みです。
中国政府はガソリン車の廃止目標を2035年までとしています。
(参考:ELEMINIST)
そのため、EV業界へのバックアップは強まると予想できるでしょう。
ニーオの懸念点
ここまでニーオの強みを紹介してきましたが、懸念点もあります。
それは、競争の激化とコストの増加です。
EV業界は成長産業であることを強みとしましたが、その分競争も激しくなります。
実際、中国では300を超えるEVメーカーが存在します。
中国では、ニーオ以外にBYDといった競合もいるため、頭一つ抜け出るのは難しいのではないでしょうか?
コストの増加も問題です。
バッテリー価格の上昇や販売コストの増加により、ニーオの経営は苦しい状況が続きます。
(引用:株探米国株)
図を見ると、売上高は毎年伸びていますが、営業利益や経常利益、最終利益は赤字が続いています。
2018年度から見ていくと、2022年度の売上高は過去最高を記録しましたが、営業利益や経常利益、最終利益は過去最大の赤字となっています。
コストの増加に苦しんでいることが、この結果から見て取れるでしょう。
2023年11月には、約10%の従業員にあたる役職の廃止を発表、経営状況が芳しくないことがうかがえます。
(参考:Bloomberg)
EV業界を取り巻く競争の激化とコストの増加による営業利益の悪化がニーオの懸念点です。
まとめ:ニーオの将来性はあるが、安心して買える株ではない
ニーオの事業には将来性があると思います。
ニーオの強みである、バッテリーのサブスクリプションやバッテリー交換による充電方式はテスラにはない特徴です。
独自の強みを持ち、成長産業で経営を続けるニーオは伸びる余地がまだまだあります。
中国企業は、政府との関係性も重要になってきますが、ニーオが合肥市からの資金調達により経営危機を脱したことを考えると、関係性も良いでしょう。
しかし、成長産業であるEV業界は競争が激しく、生き残りが難しいです。
コストの増大も重なり、今後ますます厳しくなるでしょう。
ニーオには将来性を感じますが、安心して購入できる銘柄ではないと感じます。
少なくとも私は購入したいと感じません。
現在の株価は、上場当初の株価とほぼ同額です。
そのため、購入のハードルは低いでしょう。
今後伸びると感じる場合は、今のうちに購入しておき、株価の上昇を待つのも面白いと思います。
堅実に運用したい人は見送り、一発狙いたい人は購入することをおすすめします。
ニーオ株の購入の参考にしてください。
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