2006年に設立し2021年8月にNASDAQ上場を果たした、カリフォルニア州に本社を置く航空宇宙企業ロケット・ラボ。
上場後、最高値は21.34$を記録した後、2024年5月18日現在は4.25$にまで落ちています。
引用:Kabutan米国株(https://us.kabutan.jp/stocks/RKLB/finance)
この記事ではロケット・ラボという会社の事業内容と将来性について、個人投資家副業ライターのあきらが解説していきます。
これを見ればロケット・ラボが投資の対象となり得るのか、判断材料にすることができます。
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ロケット・ラボの事業内容
ロケット・ラボは、中小型のロケットや宇宙船部品の設計・製造・打ち上げサービスなどを提供する企業です。打ち上げ事業以外にも、自社独自の衛星Photonなどとともに宇宙システムやソリューションをも提供しています。
ロケット・ラボの強みは圧倒的なロケット打ち上げ実績と多様な顧客にあります。自社で開発したElectronという小型ロケットを使った打ち上げ実績は、2022年末で29回の打ち上げに成功。152機もの人工衛星などを地球の衛星軌道上に送り出しました。
公式HPには打ち上げ実績が載せられています。
引用:ロケット・ラボHP(https://www.rocketlabusa.com/)
もう一つの強みは多様な顧客です。
引用:ロケット・ラボHP(https://www.rocketlabusa.com/about/about-us/)
公式HPには顧客の一部が紹介されていました。
この中には、有名なNASAや日本でも馴染みのあるCanonが含まれています。
他にも米国国防省といった政府機関にまで顧客相手であり、ロケット・ラボの信頼と実績が伺えます。
さらに、福岡県にある小型SAR衛星の開発運用を行う株式会社QPS研究所の『ツクヨミ』を2023年9月以降に打ち上げる契約を取り付けています。
※”SAR”は電波を用いて地表の画像を得るレーダーのことで、雲や噴煙を透過し、昼夜を問わず観測できる特徴をもつ。
※『ツクヨミ』はQPS研究所の開発した小型SAR衛星の愛称
当初、QPS研究所の『ツクヨミ』は、2023年初頭にVirgin Orbit社から打ち上げられることになっていましたが、2023年1月にVirgin Orbit社が打ち上げを失敗。事業停止となったことにより、『ツクヨミ』の打ち上げがロケット・ラボ社から打ち上げられることになりました。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000049970.html
このことからも、ロケット・ラボの打ち上げ実績の強さと知名度が伺えるのではないでしょうか?
ロケット・ラボの収入源
主な収入の柱は2つ。
1つ目は、ロケットの打ち上げ事業。
2つ目は、宇宙ソリューションを提供するサービスです。
打ち上げ事業については、分かりやすいので宇宙ソリューションについてご説明します。
ロケット・ラボが提供しているのは、宇宙船の開発や宇宙船部品の設計・製造・運用までの一連のサービスです。
自社の衛星であるPhotonによる宇宙関連の研究実施や地球の画像やデータの収集を行っています。
このPhotonは、NASAのアルテミス計画(2024年までに人類を月面着陸させる計画)にも採用されることになっています。
現状では、ロケット打ち上げ事業の収入が大半を占めていますが、ロケット・ラボの計画では、徐々に宇宙ソリューションでの収入を増やすことを目標としています。
ロケット・ラボの将来性
ロケット・ラボの将来性はあると感じています。
理由は2つです。
- 圧倒的な打ち上げ実績を誇る
- コスト効率の向上を進めている
それぞれ見ていきましょう。
圧倒的な打ち上げ実績を誇る
ロケット・ラボの強みとして紹介した、打ち上げ実績がロケット・ラボの将来性にもつながります。
2022年のロケット・ラボ社のElectronの打ち上げ実績は、アメリカ企業内で2位、世界でも4位と素晴らしい実績です。
2023年3月時点では30回のミッションを成功させており、ロケット打ち上げ事業においては同業他社と比べ、優位性があるといえます。
また、地球衛星軌道上だけでなくその他の惑星への打ち上げも検討しています。
引用:ロケット・ラボHP(https://www.rocketlabusa.com/missions/upcoming-missions/)
今後は火星や金星にも衛星を送り込む計画をしており、打ち上げ事業の幅を広める準備をしています。
コスト効率の向上を進めている
コストがかかるロケット事業において、ロケット・ラボはコスト効率化に取り組んでいます。
その一つが事業の垂直統合です。
ロケット製造において3Dプリンティング技術の活用を行う・設計、製造、打ち上げといった全ての業務において制御、管理できるようにして統合し、効率化を測っています。
また、打ち上げに使用されるキックステージを衛星として二次活用し、運用効率の向上を図っています。
通常キックステージはスペースデブリ(宇宙ゴミ)として宇宙空間に取り残されますが、ロケット・ラボのElectronに使われるキックステージであるPhotonは、衛星として活用されています。
使い捨てロケットが主流となっているロケット事業において、コスト面に関しても同業他社と比べ優位性があるといえます。
※キックステージは、衛星の軌道投入を調整するための機器です。
この2点により、ロケット・ラボには将来性があると感じました。
次は、これらの情報を踏まえた上で、私自身が買うかどうかの判断軸をご紹介していきたいと思います。
自分がロケット・ラボ株を購入するかどうか?
結論から言うと、買ってもいいと感じる、です。
理由は先ほども書いたように将来性があると感じるからです。
私自身の投資スタイルは、投資そのものにリスクがある以上、購入する銘柄はなるべくリスクは低くしたい、と考えています。
リスクを低くする代表的な方法は、
- 長期保有すること
- 分散投資すること
- 手数料が安いこと
の3つです。
これらを実践するとインデックス投資一択になってしまいます。
しかし、インデックス投資は資産額は増えても”現在”の自分の暮らしを楽にしてくれることはありません。
そこで高配当株や短期売買の株を購入し、キャッシュフローの増加を狙います。
チャージポイントは配当金が無いので、株の売買益狙いになります。
私が購入銘柄を選定する時に見る指標があります。
- 売上高
- 1株当たりの利益
- 営業利益率
- 自己資本比率
- 営業活動によるCF
- 現金等資産
- ROE
- PBR
の8つです。
売上高
指標の1つ目は売上高になります。
注目するポイントは
- 右肩上がりになっているか
- 増減が激しすぎないか
の2点です。
引用:Kabutan米国株(https://us.kabutan.jp/stocks/RKLB/finance)
この表を見る限り、右肩上がりになっているので売上高についてはクリアしています。
1株あたりの利益
続いては1株あたりの利益を見ていきましょう。
この項目で確認するポイントは、右肩上がりになっているか、です。
売上高の項目の表を見ると右肩上がりですが、前期・今期と赤字になっています。
1株あたりの利益については懸念が残ります。
営業利益率
営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合のことです。
この数字が高いほど、企業の収益性が高いということです。
この数値は大体8%を基準に見るようにしましょう。
10%以上なら優秀、5%以下は論外となります。
こちらも売上高の表を確認すると、改善はしているものの赤字が続いています。
営業利益率にも懸念が残ります。
自己資本比率
自己資本比率は、企業が倒産しないかどうかを測る指標です。
この比率が高ければ高いほど倒産の心配は少なくなります。
最低でも40%以上は欲しいところです。
引用:Kabutan米国株(https://us.kabutan.jp/stocks/RKLB/finance)
ロケット・ラボの自己資本比率は今期は減少してますが、前期とも70%前後と安定しています。
営業活動によるCF
営業活動によるCF(キャッシュフロー)は、ビジネスで手元の現金がどれだけ増えたのかを見るための指標です。
長期的に増加傾向にあり、毎年黒字であることが銘柄選定では重要になってきます。
引用:Kabutan米国株(https://us.kabutan.jp/stocks/RKLB/finance)
毎年、赤字が増加していっています。
営業活動によるCFには問題が見られます。
現金等資産
現金等資産の項目では増加傾向にあるかをチェックします。
営業活動によるCFの項目で見た表では、前期は伸びているものの、今期は減少しています。
ロケット・ラボの現金等資産の項目では不安が残ります。
ROE
ROEは自己資本利益率のことで、株主が出資したお金を元手に企業がどれだけ効率よくお金を稼いでいるかを測る指標です。
株主から集めた資金を使って効率よく経営しているかを判断します。
引用:Kabutan米国株(https://us.kabutan.jp/stocks/RKLB/finance)
ROEは改善傾向にありますが、赤字続きです。
数字で見る限り、今期のチャージポイントの経営効率は悪いようです。
PBR
最後はPBRです。
PBRは一般的に企業の純資産から見た株価の割高・割安を判断する指標として使われます。
目安は1で、1を下回ると割安、上回ると割高となっています。
引用:Kabutan米国株(https://us.kabutan.jp/stocks/RKLB/finance)
ロケット・ラボのPBRは3.63倍なので、割高となります。
指標のまとめ
ここまで8つの指標を見てきましたが、売上高と自己資本比率以外は優良と言える数字ではありませんでしたが、
「将来性に賭けて購入するのもありかな」
という判断をします。
ロケット・ラボの将来性まとめ
ロケット・ラボの将来性はあると思います。
理由は、ロケット事業において実績面とコスト面において同業他社と比べ優位性があると感じるからです。
これらの情報を踏まえ、私自身がロケット・ラボ株を購入するかと聞かれると、購入しても良いかなと思える、です。
先ほどご紹介した株を購入する時の8つの指標、
- 売上高
- 1株当たりの利益
- 営業利益率
- 自己資本比率
- 営業活動によるCF
- 現金等資産
- ROE
- PBR
の内、健全な数字は売上高と自己資本比率だけでした。
これから将来性があると考えられるなら、今のうちに購入しておいて、伸びるのを期待するのも悪くないと感じたからです。
ただリスクはあるので、余裕資金の範囲で購入したい銘柄です。
これらを踏まえて、自己判断で購入を検討してみて下さい。
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- 無料デモ取引で勉強できる
- 全世界2,100万ユーザー
- 米国株は約7,000と最多水準の取扱銘柄
- 米国株取引に24時間対応
- 大口投資家の売買動向を確認できる
- プロのアナリストの株価予測を確認できる
- 投資の神様ウォーレンバフェットのポートフォリオと売買銘柄を確認できる
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