「株を初めてみたいけど、SBI証券の評判は本当に良いの?」
そのような疑問を持つ人のために、筆者が実際に使ってみて分かった長所と短所をお伝えします。
2022年5月に口座開設後、しばらくはつみたてNISAのみで利用していましたが、2023年3月から株式投資も始めました。
この記事では、他の人の口コミだけでは分からなかった意外なメリットやデメリットをご紹介します。
SBI証券はどんな証券会社?
SBI証券は、手数料の安さやポイントを利用できる点から人気のあるネット証券会社です。
価格.comの証券会社人気ランキングで1位、レビュー評価4.42を獲得しています。
さらに、みんかぶのネット証券総合ランキングでも1位に入り、総合評価点は96点と高得点が付けられています。
私自身も、手数料が安い点や人気の高さに魅力を感じ、口座を作りました。
SBI証券を使って良かった点
SBI証券を利用してみて良かったと感じた点を、4点ご紹介します。
初心者向けの情報が充実している
SBI証券には、初めて株を買う人のために「国内株式はじめてガイド」が用意されています。イラスト入りで、気軽に読むことができます。
また、「SBI証券ではじめてお取引された銘柄人気ランキング」がある点も便利です。
初めて株を買う際、銘柄を選ぶ目安になります。
取引にかかる手数料が安い
SBI証券の大きな特徴が、手数料の安さです。単元株(100株単位)の場合、アクティブプランを選べば手数料は無料です。
ただし、1日の約定代金合計が100万円以上になると、手数料がかかります。
銘柄によっては5万円程度で売買することも可能なため、初心者が少なめの予算で始める分には1日で100万円を超えてしまうことは少ないでしょう。
単元未満株(1株単位。SBI証券ではS株と表記)は、買付時には手数料がかかりません。
売却時に、約定代金の0.55%を手数料として支払う仕組みです。
また時期によっては、S株の手数料キャッシュバックキャンペーンも開催されます。
キャンペーンを活用することで、売却時の手数料も実質無料にできます。
※2023年10月更新:株式の売買手数料がどのコースでもゼロになっています。(参考:国内株式売買手数料”ゼロ革命”のご案内(9/30(土)開始))
「テーマキラー!」で簡単に銘柄を選べる
「テーマキラー!」は、毎月更新される投資テーマから好きなものを選んで、5万円から分散投資できるサービスです。
ピックアップされている銘柄は、株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドの情報に基づいて選定されています。
ミンカブ・ジ・インフォノイドは、投資情報サイト「みんかぶ」を運営していることで知られる会社です。
投資初心者が自力で良い銘柄を探すことは難しいため、「テーマキラー!」に登場する銘柄から選ぶと便利です。
「初めての投資で5万円も出すのは不安」という人は、「テーマキラー!」を情報収集ツールとして使う手もあります。
実は、各テーマに採用されている銘柄は、注文前に確認可能です。
「テーマキラー!」のページを見て採用銘柄をチェックしたら、欲しい銘柄だけを個別株のページで注文しましょう。
この方法なら、5万円未満でも楽にテーマ投資できます。
ネット上の手続きだけで口座を開設できる
SBI証券で口座を開設する場合、すべての手続きをネットだけで完了させることが可能です。
郵便物を送るなどの手間がないため、「株を始めたい」と思ったら、すぐに一歩を踏み出せます。
私が2022年に口座開設の申し込みをした際には、平日夜に申し込み手続きを行った後、翌々日の午前中には口座開設完了のメールが届きました。
この早さに魅力を感じる人もいるのではないでしょうか。
SBI証券を使ってイマイチだと感じた点
SBI証券を利用して初めて気づいた、イマイチな点を4点ご紹介します。
手数料の仕組みが分かりにくい
SBI証券の魅力は手数料の安さですが、初心者には仕組みが分かりにくいというデメリットがあります。
私も、手数料のページをよく見ていなかったために、2回ほど失敗をしてしまいました。
ページをよく確認すれば防げるトラブルですので、これからSBI証券を利用する人は取引前に熟読することをおすすめします。
単元株(100株単位)の手数料
「アクティブプランは1日の約定代金100万円まで手数料無料」となっていますが、実際には手数料を先に払い、翌日に返金してもらうという仕組みになっています。
そのため、100万円未満の取引でも、一旦手数料1,238円を支払わなければなりません。
私の場合、トヨタ自動車の株が1,900円台のとき「今がチャンスだ」と100株購入しようとしました。
そのとき私の買付余力(証券会社に預けてあるお金の残高)は20万円程度だったため、足りると思っていました。ところが、手数料1,238円をプラスすると、20万円では足りません。
手数料を取られる理由が分からず困っているうちに株が値上がりし、チャンスを逃した経験があります。
単元株を買う場合、手数料の分も考えて、多めに入金しておくことをおすすめします。
単元未満株(S株)の手数料
単元未満株(S株)の売却手数料は、約定価格の0.55%となっています。
しかし、下限は55円です。
1万円分以上の株を一度に売却しないと、手数料が実質0.55%以上になる仕組みです。
私は、東京日産コンピュータシステムの株を640円で購入しました。
その後、株価が660円に上がったため売却しようと思いました。
ところが、640円の株を1株だけ売る際にも、手数料55円がかかります。
株価が660円のときに売るとかえって損失になるため、このときは売ることをあきらめました。
「まずは1株だけ買って、株価が上がったら売ろう」と考えている人は十分な注意が必要です。
株式の買付にはポイントを利用できない ※10/5更新_株式買付時にもポイント利用が可能になりました!
SBI証券には、ポイントを使って投資ができるという特徴があります。
しかし実際には、ポイントを利用できるのは、投資信託の買付時のみです。
株式の買付には利用できません。
私自身、「Tポイントが余っているから、試しにS株を買ってみよう」と考えていました。
ポイントを利用できないことに気がついたのは、注文画面に入ったときでした。
ポイントに関する規定は複雑なため、ホームページをよく確認しておくと安心です。
※10/5追記_株式買付時にもポイント利用が可能になりました!(参照:国内株式のポイント投資サービスが始まりました!)
パソコン版国内株式トップページの表示が遅い
パソコン版の国内株式トップページは表示項目が多く、表示が遅いことが難点です。
私はタブレットで利用していますが、マイページにログイン後、国内株式のトップページが表示されるまで、約3~4秒かかっています。
わずか数秒ですが、毎日ログインしていると、意外とストレスになります。デイトレードをしたい人は特に注意した方が良いでしょう。
スマートフォン版の国内株式トップページが使いにくい
パソコン版だけでなく、スマートフォン版の国内株式トップページにもデメリットがあります。
ページがあまりにもシンプルで、かえって使いにくい点です。
スマートフォンでの取引には、SBI証券の「株アプリ」も利用できます。
しかし「株アプリ」は多機能な分、初心者には扱いにくいと感じました。
初心者がスマホやタブレットで取引するなら、パソコン用のページから操作する方が便利です。
しかし、スマホやタブレットからログインして国内株式トップページを開くと、毎回「スマートフォン向けページを表示しますか?」というメッセージが出ます。
その度にキャンセルボタンを押す必要があるため、ここもまたストレスを感じる原因となっています。
気になる場合には、パソコンでのトレードがおすすめです。
SBI証券をおすすめしたい人
SBI証券は、特に下記のような人に向いています。
株を始めたいが何をしたらいいか分からない人
株についての知識がなくても、SBI証券の「国内株式はじめてガイド」に従っていけば、すぐに取引の方法を覚えられます。
また、PBR、PERなどの難しそうな用語も、投資入門特集で手軽に学ぶことが可能です。
事前にSBI証券のホームページを見てから、口座開設を検討するのも良いでしょう。
できるだけ少額で株を買いたい人
株式は、100株単位での購入が基本です。株価が500円の銘柄なら、5万円程度の予算が必要となります。
SBI証券の場合、S株を選べば、もっと少ない金額で効率よく投資することも可能です。
私も最初は、600円台の株を1株だけ買うことから始めました。
まとめ:SBI証券は初めての株取引にもおすすめ
この記事では、SBI証券を実際に利用して分かったメリットやデメリットなどの評判をご紹介しました。
SBI証券のメリットは、手数料の安さや銘柄選びの容易さです。
一方で、手数料の仕組みが分かりにくい、ホームページの表示が遅いなどのデメリットも存在します。
これから株デビューする人にとって、初心者向け情報が充実している点や、少額から投資を始められる点は魅力的と言えます。
自分に適していると感じた人は、SBI証券の口座開設を考えてみてはいかがでしょうか。
ライター名:Keizen